つむじ付近の頭頂部が目立って気になってしまっている方も少なくありません。いわゆる「てっぺんはげ」は、日常生活の中で多くの方が意識する薄毛の症状のひとつです。
頭頂部の髪が薄くなる原因には、男性型脱毛症(AGA)の進行や生活習慣、頭皮環境の乱れなどさまざまな背景があります。
この記事では、頭頂部の薄毛が生じるメカニズムや考えられる原因、そして治療方法や対策について詳しく解説します。
てっぺんはげとは
頭頂部の髪が薄くなる現象には多くの要因がかかわります。加齢とともに生じる自然な脱毛を含め、男性ホルモンの影響や生活習慣などが複雑に組み合わさっているのが特徴です。
てっぺんはげの一般的な特徴
「てっぺんはげ」は頭頂部から薄くなり、前髪や生え際よりも先に頭頂部の髪がボリュームダウンする状態です。
視野に入りづらい部位であるため、鏡を使うなどしないと気づきにくいという特徴があります。気づいたときには進行しているケースも多いです。
他のタイプの薄毛との違い
薄毛には前頭部が後退するタイプ、全体のボリュームが落ちるタイプ、円形脱毛症など多岐にわたる種類があります。
頭頂部だけが顕著に薄くなるパターンは、男性ホルモンに強く影響された男性型脱毛症(AGA)によって引き起こされる例が少なくありません。ただし、血行不良や生活習慣の乱れなど他の要因が絡む場合もあります。
進行度合いの見分け方
てっぺんはげの進行度合いは、頭頂部の髪の密度と太さで判別できます。
頭皮が透けて見え始めたら要注意です。特に以下のような状態は進行の合図と捉えられます。
- 抜け毛が細く短い
- 頭皮が油っぽくベタつきが増えた
- つむじ周辺に髪の分け目ができやすくなった
てっぺんはげの初期症状
状態 | 特徴 | ケアの必要度 |
---|---|---|
髪がやや細くなる | 抜け毛は増えないが髪がコシを失う | 予防ケアが大切 |
毛根が弱る | 抜け毛が目立ち始める | 専門的な治療検討 |
頭皮が透ける | 地肌が見える | 早めの対処が重要 |
明らかな薄毛 | つむじ周辺に髪のボリュームがない | 総合的な治療が必要 |
てっぺんはげの心理的影響
頭頂部の薄毛は、本人からは確認しにくいため、周囲の人に指摘されて初めて気づく場合もあります。
外見へのコンプレックスや自信喪失につながりやすく、心理的ストレスが生活の質に影響を及ぼしやすいです。早めに対策を行うと、心身ともに安定を得やすくなります。
男性型脱毛症(AGA)と頭頂部の関係
頭頂部の薄毛が気になる方の多くが、男性ホルモンの影響を受けて発症する男性型脱毛症(AGA)に該当する可能性が高いといわれます。
ここではAGAの特徴やメカニズム、そして頭頂部に特化して進行する理由を取り上げます。
AGAのメカニズム
AGAは男性ホルモンであるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の作用を受けてジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、このDHTが毛母細胞に悪影響を与えることで起こります。
毛周期の成長期が短縮し、抜け毛が増え、髪が細くなるサイクルが進むため、見た目に分かる薄毛が生じます。
AGAにかかわるホルモンと酵素の関係
項目 | 主な役割 | 毛髪への影響 |
---|---|---|
テストステロン | 男性らしさを形成 | 直接的な脱毛作用は弱い |
5αリダクターゼ | テストステロンをDHTに変換 | 毛母細胞を収縮させる要因を生み出す |
ジヒドロテストステロン(DHT) | AGAの主要原因とされるホルモン | 毛周期を短くして薄毛を進行させる |
なぜ頭頂部が影響を受けやすいのか
頭頂部の毛母細胞には、5αリダクターゼの存在量やDHTの影響力が相対的に強い傾向があります。そのため、前頭部とともに頭頂部が薄毛としてあらわれる事例が多いと考えられます。
血行不良や皮脂の分泌過多など、複数の因子も加わって薄毛が進行しやすくなります。
AGAと生活習慣の関連
AGAは遺伝的要因が強いですが、生活習慣の乱れが重なると薄毛の進行が加速するといわれています。
栄養バランスの偏りや睡眠不足、ストレスなどがホルモンバランスを崩し、髪の成長環境に悪影響を及ぼします。
AGAに影響を与える生活習慣
- 脂質や糖分の過剰摂取
- 喫煙・過度の飲酒
- 睡眠時間の不足
- 長引く精神的ストレス
- 運動不足
遺伝とのかかわり
男性型脱毛症は遺伝の要素が強く、父や祖父の頭髪状態が後世に反映されるケースがよく見られます。もっとも、遺伝だけですべてが決まるわけではなく、生活習慣や頭皮ケアの方法によって進行具合は変わりやすいです。
遺伝要因と生活習慣要因が複合的に絡み合って発症し、頭頂部の薄毛を進行させる場合があります。
てっぺんはげの原因
頭頂部の薄毛は、男性型脱毛症だけでなく、血行不良や頭皮環境の乱れ、過度なヘアケアなど多彩な要因が関与します。
血行不良
頭頂部は血行不良になりやすいといわれます。
血液が毛根へ十分に行き渡らないと、毛髪の成長に必要な栄養が不足し、髪が細く弱って抜けやすい状態になります。慢性的に肩こりや首こりがある方は要注意です。
血行不良を改善する方法
方法 | ポイント | 頻度・コツ |
---|---|---|
ストレッチ | 首や肩を中心に動かし、筋肉をほぐす | 1日数回こまめに |
頭皮マッサージ | 指の腹で優しく頭皮を揉む | 入浴中や就寝前に |
適度な運動 | ウォーキングや軽めの筋トレで全身の血行を促す | 週3~4回程度 |
温浴や湯船に浸かる | 体を温めて血管を拡張し、血流をスムーズにする | できるだけ毎日 |
頭皮環境の乱れ
フケや皮脂の過剰分泌、頭皮の乾燥など頭皮環境が乱れると、毛根に炎症や詰まりが生じて髪の成長を阻害します。シャンプーの方法や使用製品の成分が頭皮に合わない場合、薄毛リスクが高まります。
頭皮ケアで気をつけたいこと
- 自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選ぶ
- 強すぎる洗浄力の製品は避ける
- 過度なブラッシングは控える
- 洗髪後はしっかりと乾かす
- 頭皮に刺激が強い整髪料は慎重に選ぶ
過度なヘアケアやスタイリング
毎日のスタイリングで髪を引っ張りすぎたり、強い薬剤を使ったカラーリングやパーマを繰り返すと、毛根や頭皮に負荷がかかり、抜け毛を引き起こしやすくなります。
また、ヘアアイロンなどの高温の熱を頻繁に使用すると髪が痛みやすく、結果的に薄毛を進める場合があります。
生活習慣・食生活の影響
栄養バランスの偏りや夜型の生活習慣、睡眠不足なども毛髪を育てる力を低下させます。特にタンパク質やビタミン、ミネラルが不足すると、髪の生成に必要な栄養が届かず、細く弱い髪が増える傾向にあります。
頭頂部の薄毛リスクが高い方は、日頃の食生活の見直しが欠かせません。
薄毛を引き起こす頭皮のメカニズム
ここでは、髪の成長サイクル(毛周期)と頭皮組織の役割、そしてそれらが薄毛を引き起こす過程について詳しく説明します。
毛周期(ヘアサイクル)の基本
毛髪は成長期、退行期、休止期のサイクルを繰り返しています。成長期に毛髪は太く長く伸びますが、AGAなどの影響で成長期が短くなると、しっかりとした髪が育たず細く弱い状態で抜けてしまいがちです。
期 | 特徴 | 長さの目安 |
---|---|---|
成長期 | 毛母細胞が活発に働き、髪が伸びる | 2~6年程度 |
退行期 | 毛根が縮小し、髪の成長が止まる | 約2~3週間 |
休止期 | 髪が抜け落ちる準備をし、新しい髪を育成 | 約3~4か月 |
毛根と毛母細胞の働き
毛根には毛母細胞があり、そこから毛髪が作られます。ホルモンバランスや栄養状態、頭皮の血行状態などが毛母細胞に影響し、薄毛や抜け毛を引き起こします。
頭頂部は皮脂腺が多く、皮脂による毛穴詰まりや炎症が起こりやすい領域でもあるため、てっぺんはげの要因として注目されています。
頭皮の皮脂バランス
頭皮が過度に乾燥すると、皮脂腺は皮脂を過剰分泌しがちになります。皮脂が多すぎると毛穴に詰まりやすくなり、炎症を誘発して抜け毛を助長する可能性があります。
一方で脂漏性皮膚炎などを発症するとフケやかゆみが増え、頭皮環境が大きく乱れる場合もあります。
頭皮が脂っぽくなる要因
要因 | 内容 | 予防・対策 |
---|---|---|
ホルモンバランスの乱れ | 男性ホルモン優位になると皮脂が増えやすい | 生活習慣の見直し |
高脂質の食事 | 動物性脂肪などを過度に摂取する | バランスのとれた食事を心がける |
過度な洗髪 | 洗いすぎで頭皮が乾燥し、逆に皮脂が増える | 適度な頻度と正しい洗髪方法 |
ストレス | 自律神経の乱れで皮脂量が増す | リラクゼーションや睡眠確保 |
頭皮の老廃物排出機能
頭皮には汗腺や皮脂腺が存在し、皮脂や老廃物が日々分泌されています。こうした老廃物が正常に排出されないと、毛穴が詰まりやすくなり薄毛のリスクが高まります。
とくに頭頂部は毛穴の数や皮脂腺が多いので、老廃物が滞留しやすい部分です。
てっぺんはげの対策と改善方法
頭頂部の薄毛を予防・改善するためには、頭皮環境を整えることが大切です。ここでは、クリニックで行う専門的な治療だけでなく、日常生活でできる対策や習慣改善のポイントについて触れます。
スカルプケア・ヘアケアの重要性
頭皮を清潔かつ健康的に保つスカルプケアは、てっぺんはげ対策の基本といえます。皮脂の過剰分泌やフケ、かゆみを抑えながら、血行を促進して毛根に栄養を行き渡らせるのが理想的です。
スカルプケアで意識したいこと
- 洗髪前にブラッシングで汚れを浮かせる
- 指の腹で頭皮を軽くマッサージする
- シリコンや刺激の強い成分を含まないシャンプーを選ぶ
- タオルドライで髪への負担を減らす
- ドライヤーは頭皮から一定の距離を保ち、熱ダメージを抑える
生活習慣の見直し
乱れた生活習慣は、頭頂部の薄毛を進行させる要因になり得ます。栄養バランスや睡眠時間、ストレス管理など、日常の習慣を改めると薄毛を予防・改善できる可能性があります。
薄毛改善に役立つ生活習慣
項目 | ポイント | 期待できる効果 |
---|---|---|
栄養バランス | タンパク質やビタミン、ミネラルをしっかり摂る | 毛髪の生成をサポート |
適度な運動 | 血行を促進し、ホルモンバランスを整えやすくする | 毛根への栄養供給が向上 |
良質な睡眠 | 成長ホルモンの分泌を促し、細胞修復を助ける | 髪や頭皮のリカバリー |
ストレス管理 | 自律神経を安定させ、ホルモン分泌を調整 | 薄毛を進行しにくくする |
市販薬や育毛剤の活用
育毛シャンプーや育毛剤など、市販で購入できるヘアケア製品を活用すると、頭皮環境を整える手助けになります。
医薬部外品として認められている育毛剤には、有効成分が含まれていますが、AGAによるてっぺんはげが進行している場合は、クリニックでの治療と組み合わせるとより効果を見込みやすくなります。
クリニックで行う治療法
治療薬の内服や外用、育毛メソセラピー、発毛剤の処方など、専門的な治療法は多彩です。男性型脱毛症が進行している段階であれば、専門医の診察を受けて適切な治療プランを検討するのが大切です。
短期間で劇的に髪の毛が復活するわけではありませんが、適切な治療を続けることで発毛効果を期待できます。
クリニックで行う治療のメリットと注意点
頭頂部の薄毛が顕著になってきた場合、クリニックでの治療を検討する方が増えています。しかし、薬を使った治療には副作用のリスクもあり、効果があらわれるまでに時間を要するのも事実です。
ここでは、代表的な治療法とそのメリット、注意点などを詳しく紹介します。
内服薬(フィナステリド・デュタステリド)
男性ホルモン由来の薄毛には、5αリダクターゼの働きを抑えるフィナステリドやデュタステリドが処方されることがあります。
頭頂部にも効果的といわれていますが、投与をやめると再び薄毛が進行する可能性が高い点には留意が必要です。
内服薬名 | 作用機序 | 主なメリット | 注意点 |
---|---|---|---|
フィナステリド | 5αリダクターゼⅡ型を阻害 | AGAの進行を抑制する | 効果が出るまで3~6か月かかる場合あり |
デュタステリド | 5αリダクターゼⅠ型とⅡ型を阻害 | 幅広くDHT産生を抑えられる | 副作用としてリビド低下などがあり得る |
外用薬(ミノキシジル)
頭皮の血管拡張作用によって発毛を促進するといわれるミノキシジルは、外用薬として市販品も存在します。医師の指導のもと使用すると、副作用リスクを低減しながら頭頂部の発毛効果を期待できます。
かゆみやかぶれなどの症状が出た場合は、使用を中断して医師に相談することが望ましいです。
育毛メソセラピーや注入療法
頭皮に直接有効成分を注入するメソセラピーは、血行促進成分や成長因子などを浸透させて毛母細胞を活性化させる治療法です。
施術回数や費用がかかる反面、従来の内服・外用だけで効果が十分でない方にとっては選択肢になります。
自毛植毛
薄毛部分に自分の後頭部などから採取した毛根組織を移植する方法です。外科的処置が必要となり、費用も高額になるケースが多いものの、移植した髪は定着すればそのまま伸びていく特徴があります。
医師の技術力やクリニックの実績を検討材料に入れると安心です。
クリニック受診の流れと費用感
てっぺんはげが進行していると感じた場合、専門医の診察を受けることでより適切な治療を行えます。しかし、どのくらいの費用がかかるのか、何を基準にクリニックを選べばよいのかがわからない方も多いでしょう。
ここでは、受診の流れや費用の目安、クリニック選びのポイントを紹介します。
受診から治療までの一般的な流れ
多くのクリニックでは、まず無料カウンセリングを行って薄毛の状態や悩みを聞き取り、その後に頭皮チェックや血液検査などで身体の状態を確認します。
検査結果を踏まえ、内服薬や外用薬、メソセラピーなど一人ひとりに合った治療計画を医師と相談しながら決定する場合が多いです。
- 初回カウンセリング(問診・相談)
- 頭皮や髪の状態チェック
- 血液検査など身体検査
- 治療法の提案・説明
- 治療計画の合意・スタート
治療費の目安
治療にかかる費用は、薬の種類や治療法、通院頻度、クリニックの料金体系によって大きく異なります。自費診療となるため、保険適用は基本的にありません。
内服薬と外用薬のみであれば月1万円~2万円程度のクリニックが多いですが、注入療法や植毛となると数十万円以上かかるケースもあります。
治療法 | 費用帯(目安) | 特徴 |
---|---|---|
内服薬(フィナステリド等) | 月1万~2万円 | 継続が重要。効果実感までに時間がかかる |
外用薬(ミノキシジル) | 月数千円~1万円程度 | 手軽に始めやすいが、副作用にも注意 |
育毛メソセラピー | 1回数万円~10万円超 | 施術回数や内容により費用が変動 |
自毛植毛 | 数十万円~ | 一度の施術費用が高額になりやすい |
クリニック選びのポイント
治療費の安さだけでなく、医師の経験や実績、治療実績例を確認することが重要です。
カウンセリング時に具体的な治療計画を提示してくれるクリニックや、疑問点に丁寧に答えてくれるかどうかもチェックポイントとなります。
通院の継続と経過観察
AGA治療は短期間で完結するケースは少なく、長期間通院を続けてはじめて効果を実感できる方が多いです。
最低でも3か月から半年程度は薬を飲む、または外用薬を使用する必要があるため、定期的な検診と自己管理が求められます。
通院を続けるうえで気をつけたいこと
- 定期的な血液検査などで副作用を確認する
- 処方薬の飲み忘れや途中放棄をしない
- 生活習慣を並行して改善する
- 治療効果を疑問に思ったときは医師に相談する
よくある質問
てっぺんはげの原因や治療法に関しては、多くの方が共通して抱く疑問点があります。さいごに、その中でも頻繁に寄せられる質問と回答をまとめました。
- 頭頂部の薄毛は若くても進行しますか?
-
はい、男性型脱毛症による頭頂部の薄毛は、20代から進行が見られる方もいます。
遺伝やホルモンバランス、生活習慣の乱れなど複数の要因が重なると、若年層でも目立ち始めるケースがあるので、早めの対処をおすすめします。
- シャンプーだけでてっぺんはげを防げますか?
-
シャンプーの選び方や洗い方を工夫すると、頭皮の汚れや余分な皮脂を適切に除去でき、頭皮環境を改善する助けになります。
ただし、男性ホルモンの影響によるAGAが原因の場合、シャンプーのみで進行を止めるのは難しいです。他のケアや治療法と組み合わせるとよいでしょう。
- 育毛剤は長期間使用しないと効果が分からないですか?
-
多くの育毛剤はヘアサイクルを整えるように働くため、数週間程度で劇的な発毛効果を実感することは少ないです。
少なくとも3か月から半年ほど継続使用して、髪のハリやコシ、抜け毛の減少などの変化を観察するのが一般的です。
- クリニックの治療はいつ始めるのがいいですか?
-
薄毛が気になり始めた段階での受診をおすすめします。初期のうちに対策を行うと、髪の毛が残っている毛根を活性化させやすく、回復の見込みが高まります。
既に頭皮が透けている、抜け毛が急増しているなど、自覚症状が顕著な場合は早めに専門医に相談してください。
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