ある日突然、髪にコイン大の脱毛部分を見つけたら、誰もが不安になるものです。

特に女性にとって髪は大切なもので、円形脱毛症は、男女問わず発症する可能性のある脱毛症ですが、原因や背景にはさまざまな要因が考えられます。

この記事では、女性の円形脱毛症と他の病気との関連性、そして円形脱毛症と間違えやすい他の脱毛症について、詳しく解説します。

円形脱毛症の基礎知識

円形脱毛症は、頭皮に円形または楕円形の脱毛斑が突然現れる疾患です。大きさは10円玉程度から頭部全体に広がるものまで様々で、年齢や性別に関わらず誰にでも起こりえます。

円形脱毛症の主な症状と特徴

円形脱毛症の最も代表的な症状は、境界がはっきりとした円形または楕円形の脱毛斑です。脱毛斑の表面は滑らかで、炎症やフケなどは通常見られません。

初期には自覚症状がないことも多く、美容院で指摘されて初めて気づくケースもあり、かゆみや軽い違和感を伴うこともありますが、痛みはほとんどありません。

脱毛の進行速度や範囲には個人差が大きく、単発で終わる場合もあれば、多発したり、融合して大きな脱毛斑になったりすることもあります。

また、頭髪だけでなく、眉毛、まつ毛、体毛などにも症状が現れることがあります。爪に点状のへこみや横筋が見られることも、円形脱毛症の特徴的な兆候の一つです。

発症の引き金となりうる要因

円形脱毛症の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が複雑に関与していると考えられています。

最も有力な説は自己免疫疾患であり、免疫細胞であるTリンパ球が毛根を攻撃することで発症するとされています。

自己免疫反応の引き金は、精神的ストレス、肉体的疲労、感染症、遺伝的素因などです。

特に、アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患などの自己免疫疾患を持つ人は、円形脱毛症を発症しやすい傾向があります。

また、家族歴も関連しており、近親者に円形脱毛症の方がいる場合、発症リスクがやや高いです。

ストレスとの関連性

精神的なストレスは、円形脱毛症の発症や悪化に関与する可能性が指摘されています。

強いストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れたり、免疫系に影響を与え、毛包に対する自己免疫反応が誘発されるのではないかと考えられています。

ただし、ストレスが直接的な原因であるとは断定できず、あくまで発症のきっかけの一つ、あるいは悪化要因の一つです。

円形脱毛症のタイプ分類

円形脱毛症は、脱毛斑の数や範囲によっていくつかのタイプに分類されます。最も一般的なのは、頭部に1つまたは数個の円形脱毛斑ができる「単発型」や「多発型」で、比較的治りやすいです。

脱毛斑が頭部全体に広がる「全頭型」や、頭髪だけでなく眉毛、まつ毛、体毛など全身の毛が抜ける「汎発型(ばんぱつがた)」は、難治性となる場合があります。

また、脱毛斑が後頭部から側頭部の生え際に沿って帯状に広がる「蛇行型(だこうがた)」も、治療に時間を要することが多いタイプです。

脱毛範囲による分類

タイプ特徴一般的な予後
単発型頭部に1箇所の円形脱毛斑比較的良好
多発型頭部に複数の円形脱毛斑単発型よりやや時間を要する場合あり
全頭型頭髪のほぼ全てが脱毛難治性の場合あり
汎発型頭髪に加え、眉毛、まつ毛、体毛も脱毛難治性の場合あり
蛇行型後頭部から側頭部の生え際に帯状の脱毛治療に時間を要する場合あり

円形脱毛症と関連が指摘される全身性の病気

円形脱毛症は、それ自体が生命を脅かす病気ではありませんが、時に他の全身性の病気と関連している場合があります。

特に自己免疫疾患との関連が深く、円形脱毛症の患者さんの中には、他の自己免疫疾患を合併しているケースが見られます。

自己免疫疾患との関連

自己免疫疾患は、本来からだを守るはずの免疫システムが、誤って自分自身の正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気の総称です。

円形脱毛症も、毛包に対する自己免疫反応が原因と考えられているため、他の自己免疫疾患と合併しやすい傾向があります。

代表的なものは、甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病)、尋常性白斑、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチなどです。

甲状腺疾患(橋本病・バセドウ病)

甲状腺は、のどぼとけの下にある蝶のような形をした臓器で、体の新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌しています。

橋本病(慢性甲状腺炎)は、甲状腺に対する自己免疫反応によって甲状腺機能が低下する病気で、バセドウ病は、甲状腺を刺激する自己抗体ができることで甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。

甲状腺疾患は、円形脱毛症との合併が多いことが知られていて、甲状腺ホルモンの異常は、毛髪の成長サイクルにも影響を与えるため、脱毛の原因となることがあります。

円形脱毛症の患者さんで、甲状腺疾患が疑われる場合には、血液検査で甲状腺ホルモンや自己抗体を調べます。

尋常性白斑

尋常性白斑は、皮膚の色素細胞であるメラノサイトが減少または消失することで、皮膚の一部が白くなる病気です。これも自己免疫的な要因が関与していると考えられており、円形脱毛症と合併することがあります。

円形脱毛症の脱毛斑の周囲の皮膚が白斑になることもあれば、体の他の部位に白斑が現れることもあります。

アトピー性素因との関連

アトピー性素因を持つ人は、免疫系のバランスが崩れやすく、アレルギー反応や自己免疫反応が起こりやすいです。

円形脱毛症の患者さんの中には、アトピー性皮膚炎を合併している人が比較的多く見られます。

アトピー性皮膚炎自体が直接円形脱毛症を引き起こすわけではありませんが、共通の免疫学的な背景が関与している可能性が指摘されています。

アトピー性素因を持つ人が円形脱毛症を発症した場合、症状が広範囲に及んだり、難治性になったりする傾向があります。

アトピー関連疾患

  • アトピー性皮膚炎
  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎・結膜炎

その他の関連疾患の可能性

上記以外にも、円形脱毛症との関連が報告されている病気はいくつかあります。糖尿病、膠原病(こうげんびょう)、鉄欠乏性貧血なども、円形脱毛症の発症や経過に影響を与える可能性が考えられています。

ただし、このような疾患と円形脱毛症との因果関係はまだ明確にはなっていません。円形脱毛症の症状が見られた場合、自己判断せずに医療機関を受診し、必要に応じて全身的な検査を受けることが大切です。

円形脱毛症と関連しうる疾患

疾患カテゴリー代表的な疾患名円形脱毛症との関連性
自己免疫疾患甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病)、尋常性白斑、SLE、関節リウマチ合併が多い、共通の免疫異常の可能性
アトピー性素因アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎合併が多い、免疫系のアンバランスの可能性
その他糖尿病、膠原病、鉄欠乏性貧血関連が示唆されるが、因果関係は不明確

円形脱毛症の診断:医療機関での検査と流れ

円形脱毛症が疑われる場合、皮膚科や脱毛症専門のクリニックを受診することが推奨され、医師は、問診、視診、触診などを通じて診断を行いますが、必要に応じてさらに詳しい検査を行うこともあります。

問診の重要性

問診では、脱毛がいつから始まったか、どのような経過をたどっているか、過去に円形脱毛症になったことがあるか、家族に円形脱毛症の人がいるか、アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患などの持病があるか、最近大きなストレスを感じる出来事があったかなど、詳しく聞き取ります。

情報は、診断の手がかりとなるだけでなく、治療方針を決定する上でも役立ちます。服用中の薬やサプリメントについても、正確に伝えることが大切です。

視診とダーモスコピー検査

視診では、脱毛斑の数、大きさ、形状、分布、頭皮の状態などを詳細に観察します。

円形脱毛症に特徴的な所見は、境界明瞭な脱毛斑、脱毛斑内の切れ毛(感嘆符毛:!の形に見える毛)、爪の異常(点状陥凹など)などです。

ダーモスコピーは、特殊な拡大鏡を用いて頭皮や毛髪の状態をより詳しく観察する検査で、毛穴の状態、毛髪の太さや形状、血管のパターンなどを評価し、円形脱毛症の活動性や、他の脱毛症との鑑別に役立ちます。

血液検査の目的と内容

円形脱毛症の診断自体は主に視診で行われますが、他の病気との関連を調べるために血液検査を行うことがあります。

特に、自己免疫疾患(甲状腺疾患など)や鉄欠乏性貧血などが疑われる場合には、甲状腺ホルモン、自己抗体、鉄関連の項目などを調べます。

血液検査で確認する可能性のある項目

検査項目群主な内容目的
甲状腺機能TSH, FT3, FT4, 抗TPO抗体, 抗Tg抗体など甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病など)の有無を確認
自己抗体抗核抗体など他の自己免疫疾患のスクリーニング
貧血関連ヘモグロビン, 血清鉄, フェリチンなど鉄欠乏性貧血の有無を確認
その他血糖値、炎症反応(CRP)など糖尿病や全身性の炎症の有無を確認

円形脱毛症の治療法:選択肢と注意点

円形脱毛症の治療法は、脱毛の範囲、進行度、患者さんの年齢、合併症の有無などを考慮して選択されます。

ステロイド外用療法

ステロイド外用薬は、円形脱毛症の治療で最も一般的に用いられる治療法の一つです。ステロイドには、毛包に対する免疫反応を抑える効果があり、脱毛斑に直接塗布することで炎症を鎮め、発毛を促します。

比較的軽症の単発型や多発型の円形脱毛症に有効とされ、医師の指示に従い、適切な強さと量のステロイド外用薬を、適切な期間使用することが重要です。

長期間大量に使用すると、皮膚が薄くなったり、血管が浮き出て見えたりするなどの副作用が現れる可能性があるため、定期的な診察を受けながら治療を進める必要があります。

ステロイド局所注射療法

ステロイド局所注射療法は、ステロイド薬を脱毛斑に直接注射する治療法です。外用薬よりも薬剤が深部に到達しやすいため、より強い効果が期待できます。

主に、範囲が限局しているものの、外用薬だけでは効果が不十分な場合や、眉毛などの脱毛に用いられます。注射時には多少の痛みを伴いますが、通常は数週間から数ヶ月間隔で繰り返し行います。

副作用としては、注射部位の皮膚の萎縮や陥凹などが起こることがありますが、多くは一時的なものです。広範囲の脱毛には適していません。

局所免疫療法(SADBE、DPCP)

局所免疫療法は、かぶれを起こす特殊な化学物質(SADBEやDPCPなど)を脱毛斑に塗布し、人工的に軽い接触皮膚炎を起こさせることで、毛包への攻撃を別の方向へそらし、発毛を促す治療法です。

広範囲の脱毛や、他の治療法で効果が見られない難治性の円形脱毛症に対して行われることがあります。

治療開始時には、まず感作(アレルギー反応を起こせるようにする)を行い、その後、適切な濃度の薬剤を定期的に塗布します。治療期間は数ヶ月から1年以上かかることもあり、根気強い通院が必要です。

主な治療法の比較

治療法対象となる主な症状特徴・注意点
ステロイド外用療法軽症~中等症の単発型・多発型比較的簡便、副作用に注意が必要
ステロイド局所注射療法限局性の脱毛、外用薬で効果不十分な場合外用より効果が高い場合あり、注射時の痛み
局所免疫療法広範囲の脱毛、難治性人工的にかぶれを起こす、実施医療機関が限られる
内服療法(ステロイド、抗アレルギー薬など)急速に進行する重症例など全身的な副作用のリスク、医師の慎重な判断が必要

その他の治療選択肢

急速に進行する重症例に対しては、ステロイドの内服治療が行われることがありますが、全身的な副作用のリスクがあるため、医師の慎重な判断のもとで行われます。

また、抗アレルギー薬や血流改善薬などが補助的に用いられることもあります。

紫外線療法(PUVA療法、ナローバンドUVB療法など)も、一部の円形脱毛症に有効性が示されていますが、実施できる施設は限られています。

最近では、JAK阻害薬という新しいタイプの薬剤が、重症の円形脱毛症治療薬として注目されていますが、まだ新しい治療法であり、適応や副作用について十分な理解が必要です。

日常生活で気をつけること

円形脱毛症と診断されたら、治療と並行して日常生活でも気をつけることで、症状の悪化を防いだり、精神的な負担を軽減したりすることができます。焦らず、根気強く向き合っていくことが大切です。

ストレスマネジメントの重要性

円形脱毛症の発症や悪化には、精神的なストレスが関与している可能性が指摘されています。

完全にストレスをなくすことは難しいかもしれませんが、自分なりのストレス解消法を見つけ、上手に付き合っていくことが重要です。

十分な睡眠をとる、バランスの取れた食事を心がける、適度な運動をする、趣味の時間を楽しむなど、心身のリラックスにつながる習慣を取り入れましょう。

過度な心配や不安は、さらなるストレスとなり悪循環に陥る可能性もあるので、信頼できる人に相談したり、専門家のカウンセリングを受けたりすることも有効な手段です。

頭皮への刺激を避ける生活

脱毛している部位の頭皮はデリケートになっているため、できるだけ刺激を避けてください。洗髪時は、爪を立てずに指の腹で優しく洗い、すすぎ残しがないように注意します。

ドライヤーは、頭皮から離して低温で使用し、完全に乾かすようにします。パーマやヘアカラーは、頭皮への刺激が強いため、症状が落ち着くまでは控えましょう。

また、帽子やウィッグを使用する際は、通気性の良い素材を選び、長時間着用する場合は時々外して頭皮を休ませてください。紫外線も頭皮への刺激となるため、外出時には帽子や日傘で保護することも大切です。

頭皮ケアのポイント

  • 優しいシャンプー剤を選ぶ
  • 洗髪は指の腹でマッサージするように
  • ドライヤーは低温で、頭皮から離して使用
  • パーマ・カラーリングは控える

バランスの取れた食事と睡眠

健康な毛髪を育むためには、バランスの取れた食事が基本です。タンパク質、ビタミン、ミネラルなどを偏りなく摂取するように心がけましょう。

特に、髪の主成分であるケラチン(タンパク質の一種)の合成には、亜鉛やビタミンB群などが関与しています。緑黄色野菜、海藻類、大豆製品などを積極的に取り入れることが大切です。

また、質の高い睡眠も重要です。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、細胞の修復や再生を促し、毛髪の成長にも影響を与えます。

髪の健康に良いとされる栄養素

栄養素主な働き多く含む食品例
タンパク質髪の主成分(ケラチン)の材料肉、魚、卵、大豆製品
亜鉛ケラチンの合成を助ける牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類
ビタミンB群頭皮の新陳代謝を促すレバー、魚介類、緑黄色野菜、穀類
ビタミンCコラーゲンの生成を助ける、抗酸化作用果物、野菜、いも類
ビタミンE血行促進、抗酸化作用ナッツ類、植物油、アボカド

よくある質問

ここでは、女性の円形脱毛症に関して、患者さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせながら、参考にしてください。

Q
円形脱毛症は再発しますか?
A

円形脱毛症は再発する可能性があり、一度治癒しても、数ヶ月後あるいは数年後に再び脱毛斑が現れることがあります。

再発の頻度や時期には個人差が大きく、予測することは難しいのが現状ですが、再発を繰り返す場合でも、その都度適切な治療を行うことで、症状をコントロールしていくことは可能です。

Q
治療にはどのくらいの期間がかかりますか?
A

治療期間は、脱毛の範囲、重症度、治療法、個人の反応によって大きく異なります。軽症の単発型であれば、数ヶ月程度で発毛が見られ、半年から1年程度で治癒することもあります。

広範囲の脱毛や難治性の場合は、治療が長期に及ぶこともあるので、焦らずに根気強く治療を続けることが大切です。

Q
妊娠中や授乳中でも治療はできますか?
A

妊娠中や授乳中は、使用できる薬剤に制限があるため、治療法の選択には慎重な判断が必要です。

ステロイド外用薬など、比較的安全に使用できるとされる治療法もありますが、内服薬や一部の局所療法は胎児や乳児への影響を考慮して避けるべき場合があります。

円形脱毛症の症状が現れたり、悪化したりした場合は、まず産婦人科医と皮膚科医の両方に相談し、母体と胎児(または乳児)の安全を最優先に考えた上で、治療方針を決定することが重要です。

自己判断で市販薬を使用したり、治療を中断したりすることは避けましょう。

Q
円形脱毛症になったら、もう髪は生えてこないのですか?
A

円形脱毛症になっても、多くの場合、毛包(毛を作る組織)自体が破壊されているわけではないため、再び髪が生えてくる可能性は十分にあります。

特に、単発型や多発型で範囲が限られている場合は、自然に治癒することも少なくありません。

ただし、全頭型や汎発型などの重症例や、長期間脱毛が続いている場合は、発毛までに時間がかかったり、完全には回復しなかったりするケースもあります。

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