ある日突然、髪にコイン大の脱毛部分を見つけたら、それは円形脱毛症の始まりかもしれません。特に女性にとって髪は大切なものですから、その驚きと不安は計り知れないでしょう。
この記事では、女性の円形脱毛症の初期症状に焦点を当て、ご自身で気づくためのポイント、考えられる原因、そしてどのようなタイミングで医療機関に相談すべきかについて、詳しく解説します。
円形脱毛症とは何か 理解の第一歩
円形脱毛症は、自己免疫疾患の一つと考えられていて、何らかの原因で免疫系が自身の毛包(毛根を包む組織)を異物と誤認し、攻撃してしまうことで毛が抜けてしまう状態です。
性別や年齢に関わらず誰にでも起こりうるものですが、ここでは特に女性に見られるケースについて考えていきます。突然、境界がはっきりした円形または楕円形の脱毛斑が現れるのが典型的な特徴です。
自己免疫疾患としての側面
私たちの体には、外部から侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して体を守る「免疫」という仕組みがあります。
しかし、この免疫システムに異常が生じ、自分自身の正常な細胞や組織を攻撃してしまうことがあります。これが自己免疫疾患です。
円形脱毛症では、リンパ球という免疫細胞が毛包を攻撃対象としてしまい、その結果、毛髪が成長できなくなり抜け落ちてしまいます。
毛包自体が破壊されるわけではないため、多くの場合、毛髪は再生する可能性があります。
男女差はあるのか
円形脱毛症の発症率に明確な男女差はないとされていますが、女性の場合は髪型や髪の長さから、初期の小さな脱毛斑に気づきにくいこともあります。
また、妊娠や出産、ホルモンバランスの変化などが発症や症状の変動に関わることがあるとも言われています。
美容への関心が高い女性にとって、脱毛は精神的な負担が大きくなる傾向があり、早期の発見と適切な対応がより重要です。
他の脱毛症との違い
脱毛症には様々な種類があり、女性に多い脱毛症としては、加齢やホルモンバランスの変化による「女性型脱毛症(FAGA/FPHL)」や、頭皮全体の髪が薄くなる「びまん性脱毛症」などがあります。
これらは徐々に進行することが多いのに対し、円形脱毛症は比較的急速に、境界明瞭な脱毛斑が現れる点が特徴です。ただし、複数の脱毛症が併存することもあります。
脱毛症の種類と主な特徴
脱毛症の種類 | 主な特徴 | 進行の仕方 |
---|---|---|
円形脱毛症 | 円形・楕円形の境界明瞭な脱毛斑 | 比較的急速に出現 |
女性型脱毛症 (FAGA/FPHL) | 頭頂部を中心に髪が薄くなる、分け目が目立つ | ゆっくりと進行 |
びまん性脱毛症 | 頭部全体の毛髪が均等に薄くなる | 徐々に進行 |
注意したい円形脱毛症の初期症状
円形脱毛症は、初期段階で気づくことが大切で、多くの場合、自覚症状がないまま進行することもありますが、注意深く観察することで早期発見につながるサインがあります。
ここでは、特に注意したい初期症状について解説します。
典型的な脱毛斑の出現
最も代表的な初期症状は、コインのような円形または楕円形の脱毛斑が突然現れることで、大きさは10円玉程度のものから、それ以上の大きさまで様々です。
脱毛斑は1箇所だけの場合もあれば、複数箇所に同時に、あるいは次々と現れることもあり、脱毛部分の皮膚は、赤みやかゆみを伴うこともありますが、多くは正常な皮膚色をしています。
脱毛前の予兆はあるか
脱毛が始まる前に、軽いかゆみや違和感、ぴりぴりとした感覚を覚える人もいて、また、脱毛部分の周辺の皮膚がわずかに赤みを帯びたり、少しむくんだりすることもあります。
しかし、これらの予兆は必ず現れるわけではなく、全く自覚症状がないまま脱毛が始まるケースも少なくありません。
爪の変化にも注目
円形脱毛症を発症している人の中には、爪に変化が見られることがあり、爪の表面に小さな点状のへこみ(点状陥凹)が現れたり、爪がもろくなったり、横方向に筋が入ったりすることがあります。
これは、爪と毛髪が同じケラチンというタンパク質からできているため、毛包への攻撃と同様の変化が爪にも影響を与えることがあるためです。
爪の変化は脱毛症状と同時に現れることも、先行することもあります。
爪に見られる変化
爪の変化 | 具体的な状態 |
---|---|
点状陥凹 | 爪の表面に針で刺したような小さなへこみができる |
爪甲横溝 | 爪に横方向の溝や線が入る |
爪甲脆弱化 | 爪が薄くなり、割れやすくなる |
初期症状を見逃さないために
普段から自分の頭皮や髪の状態に関心を持つことが大切で、シャンプーやブラッシングの際に、抜け毛の量が増えていないか、頭皮に違和感がないかなどを意識してみましょう。
また、美容院に行った際に、美容師さんに頭皮の状態をチェックしてもらうのも良い方法です。家族やパートナーに頭皮を見てもらうことも、自分では見えない部分の早期発見につながります。
自分でできる初期段階のチェックポイント
「もしかして円形脱毛症かも?」と感じたとき、医療機関を受診する前に自分で確認できることがいくつかあります。ただし、これらはあくまで目安であり、自己判断せずに専門医の診断を受けることが重要です。
脱毛部分の形状と境界
まず、脱毛している部分の形を確認します。円形脱毛症の典型的な特徴は、円形または楕円形であることで、そして、脱毛部分と毛が生えている部分との境界がはっきりしているかどうかも重要なポイントです。
境界が比較的明瞭であれば、円形脱毛症の可能性が考えられ、逆に、境界が曖昧で全体的に薄くなっている場合は、他の脱毛症の可能性もあります。
脱毛斑の皮膚の状態
脱毛している部分の皮膚の色や状態を観察し、円形脱毛症の場合、多くは皮膚の色自体は正常ですが、わずかに赤みを帯びたり、むくんだりしていることもあります。
かさぶたや湿疹、強い炎症などが見られる場合は、他の皮膚疾患の可能性も考慮する必要があります。かゆみの有無も確認しますが、かゆみがないからといって円形脱毛症ではないとは限りません。
抜け毛の状態を確認する
抜け毛の毛根部分を観察することも、手がかりになることがあり、円形脱毛症では、毛根部分が細く尖った「感嘆符毛(かんたんふもう)」と呼ばれる特徴的な毛が見られることがあります。
これは、毛包への攻撃によって毛髪の形成が途中で阻害され、毛先に向かって細くなっている状態を示しますが、ただし、感嘆符毛は必ず見られるわけではありません。
自己チェックのポイント
チェック項目 | 円形脱毛症で考えられる状態 | 他の可能性を示唆する状態 |
---|---|---|
脱毛斑の形状 | 円形・楕円形 | 不規則な形、全体的な薄毛 |
脱毛斑の境界 | 比較的明瞭 | 境界が不明瞭 |
脱毛斑の皮膚 | 正常な皮膚色、軽い赤み・むくみ | 強い炎症、湿疹、かさぶた |
抜け毛の毛根 | 感嘆符毛が見られることがある | 特異的な所見なし |
自己診断の限界と注意点
これらのチェックポイントは、あくまで初期の目安で、脱毛の原因は多岐にわたり、自己判断で円形脱毛症と決めつけることは危険です。
例えば、頭皮の真菌感染症(しらくも)でも円形の脱毛が見られることがありますし、牽引性脱毛症(髪を強く引っ張ることで起こる脱毛)や、他の自己免疫疾患に伴う脱毛など、様々な可能性が考えられます。
正確な診断と適切な治療のためには、必ず皮膚科などの専門医に相談することが必要です。
円形脱毛症の原因として考えられること
円形脱毛症の直接的な原因は、自己免疫反応による毛包への攻撃ですが、なぜそのような自己免疫反応が起こるのか、その引き金となる要因については、まだ完全には解明されていません。
しかし、いくつかの要因が関与している可能性が指摘されていて、ここでは、現在考えられている主な要因について解説します。
遺伝的要因
円形脱毛症は、家族内で発症することがあることから、遺伝的な素因が関与していると考えられていて、血縁者に円形脱毛症の方がいる場合、発症リスクがやや高いです。
ただし、遺伝的素因があれば必ず発症するわけではなく、後述するような他の要因と複合的に関わって発症すると考えられています。
精神的ストレス
強い精神的ストレスが円形脱毛症の引き金になることがある、という話を聞いたことがあるかもしれません。実際に、大きなストレスを経験した後に発症するケースは報告されています。
ストレスが自律神経やホルモンバランス、免疫系に影響を与え、自己免疫反応を誘発する可能性が考えられていますが、ストレスがなくても発症する人は多く、ストレスが唯一の原因ではありません。
アトピー素因
アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などのアトピー素因を持つ人は、円形脱毛症を発症しやすいです。
アトピー素因を持つ人は、免疫系のバランスが乱れやすい体質であることが関係していると考えられていて、円形脱毛症患者さんの約40%にアトピー素因が見られるという報告もあります。
アトピー素因との関連
アトピー素因 | 円形脱毛症との関連 |
---|---|
アトピー性皮膚炎 | 合併しやすい傾向がある |
気管支喘息 | 合併しやすい傾向がある |
アレルギー性鼻炎 | 合併しやすい傾向がある |
その他の要因
上記以外にも、いくつかの要因が関与している可能性が指摘されています。
- 感染症: ウイルス感染などが免疫系の異常を引き起こす可能性。
- 内分泌異常: 甲状腺疾患などの内分泌系の病気が関連することもある。
- 疲労・睡眠不足: 身体的な負担が免疫系に影響を与える可能性。
- 薬剤: 特定の薬剤が誘因となる可能性(まれ)。
これらの要因が単独で、あるいは複数組み合わさって、円形脱毛症の発症に関与すると考えられていますが、多くの場合、明確な原因を特定することは困難です。
円形脱毛症の種類と進行パターン
円形脱毛症と一口に言っても、その現れ方や進行の仕方は様々で、脱毛斑の数や範囲によっていくつかのタイプに分類されます。
ご自身の状態がどのタイプに近いかを知ることは、今後の見通しを考える上で参考になりますが、正確な診断は医師が行います。
単発型
円形または楕円形の脱毛斑が1箇所だけ現れるタイプで、最も軽症です。
多くの場合、数ヶ月から1年程度で自然に治癒することが多いとされていますが、中には多発型や他のタイプに移行することもあります。初期症状として最もよく見られるタイプです。
多発型
脱毛斑が頭部に2箇所以上現れるタイプで、脱毛斑が融合して大きな不規則な形の脱毛になることもあります。単発型に比べて治癒までに時間がかかる傾向があり、再発を繰り返すことも少なくありません。
症状が広範囲に及ぶ場合は、治療が長期化することもあります。
蛇行型
後頭部から側頭部の生え際に沿って、帯状に脱毛が広がるタイプです。
蛇が這ったような形に見えることからこの名前がついていて、このタイプは治りにくい傾向があるとされています。
円形脱毛症の主なタイプ
タイプ | 脱毛斑の特徴 | 治癒傾向 |
---|---|---|
単発型 | 1箇所のみ | 比較的良好、自然治癒も多い |
多発型 | 2箇所以上、融合することもある | 単発型より時間がかかる傾向、再発も |
蛇行型 | 後頭部~側頭部の生え際に沿って帯状 | 治りにくい傾向 |
全頭型・汎発型
症状がさらに進行すると、頭部全体の毛髪がすべて抜け落ちてしまう「全頭型」や、眉毛、まつ毛、体毛など、全身の毛が抜けてしまう「汎発型」に至ることもあります。
これらは円形脱毛症の中でも重症なタイプであり、治療が難しくなることがありますが、円形脱毛症を発症した人すべてが重症化するわけではありません。多くは単発型や多発型にとどまります。
医療機関を受診するタイミング
「いつ病院に行けばいいの?」というのは、多くの方が悩む点だと思います。円形脱毛症は自然に治ることもありますが、放置することで悪化したり、他の病気が隠れていたりする可能性もあります。
適切なタイミングで専門医の診察を受けることが重要です。
脱毛斑を見つけたら早めに相談
基本的に、円形や楕円形の脱毛斑に気づいたら、できるだけ早めに皮膚科を受診することをお勧めします。
特に、脱毛斑が複数ある場合や、急速に拡大している場合、かゆみや痛みなどの自覚症状がある場合は、早期の受診が望ましいです。
医師による正確な診断を受けることで、治療方針が決まり、精神的な安心感にもつながります。
自然治癒を期待しすぎない
単発型の円形脱毛症は自然に治ることもありますが、自己判断で様子を見続けるのは推奨できません。どのタイプであっても、毛包への攻撃が続いている可能性があります。
また、脱毛が長引くと、毛髪の再生能力が低下してしまう可能性も指摘されていて、治療を早期に開始することで、回復を早めたり、重症化を防いだりする効果が期待できます。
受診すべき診療科
円形脱毛症の診断と治療は、主に皮膚科で行い、皮膚科医は、視診やダーモスコピー(特殊な拡大鏡)を用いた診察、必要に応じて血液検査などを行い、脱毛の原因を特定します。
女性の薄毛を専門に扱っているクリニックもありますが、まずは一般的な皮膚科を受診して、正確な診断を受けることが第一歩です。
受診の目安
状況 | 受診の推奨度 |
---|---|
円形・楕円形の脱毛斑を1箇所発見した | 早めの受診を推奨 |
脱毛斑が複数ある、または拡大している | 速やかな受診が必要 |
脱毛部分にかゆみや痛みがある | 速やかな受診が必要 |
爪にも変化が見られる | 早めの受診を推奨 |
受診時に伝えるべきこと
医師に正確な情報を提供することが、適切な診断と治療につながり、受診時には、以下の点を伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
- いつ頃から脱毛に気づいたか
- 脱毛斑の数や大きさの変化
- かゆみ、痛みなどの自覚症状の有無
- 最近、大きなストレスや環境の変化があったか
- アトピー素因や他の自己免疫疾患の既往歴
- 家族に円形脱毛症の人がいるか
- 現在服用中の薬やサプリメント
可能であれば、スマートフォンのカメラなどで脱毛部分の状態を記録しておくと、診察の際に役立ちます。
医療機関で行われる診断と検査
皮膚科を受診すると、医師はまず問診と視診を行い、脱毛の状態を詳しく観察し、円形脱毛症が疑われる場合には、さらに詳しい検査を行うことがあります。
ここでは、一般的な診断の流れと検査について説明します。
問診と視診
まず、医師は患者さんから症状について詳しく話を聞き、いつから脱毛が始まったか、どのような経過をたどっているか、自覚症状はあるか、既往歴や家族歴などを確認します。
次に、脱毛部分を直接見て、脱毛斑の形状、大きさ、数、境界の明瞭さ、皮膚の状態(色、炎症の有無など)、毛髪の状態(感嘆符毛の有無など)を詳細に観察します。
ダーモスコピー検査
ダーモスコピーは、特殊な拡大鏡を用いて皮膚や毛髪の状態を詳しく観察する検査です。
光の反射を抑えることで、肉眼では見えにくい微細な変化を捉えることができ、円形脱毛症に特徴的な所見(例:感嘆符毛、黒点、断毛、黄点など)を確認し、他の脱毛症との鑑別診断に役立てます。
痛みはなく、短時間で終わる検査です。
ダーモスコピーで観察される主な所見
所見 | 説明 |
---|---|
感嘆符毛 | 毛根側が細く尖った毛髪 |
黒点 (Black dots) | 毛穴に残った断毛の断面 |
断毛 (Broken hairs) | 途中で折れた毛髪 |
黄点 (Yellow dots) | 角質や皮脂が詰まった毛穴 |
血液検査
円形脱毛症は、甲状腺疾患や膠原病などの自己免疫疾患を合併することがあるため、病気が隠れていないかを確認するために、血液検査を行うことがあります。
主に、甲状腺ホルモンや自己抗体(自分の組織を攻撃してしまう抗体)などを調べ、また、貧血や栄養状態なども確認します。
皮膚生検(必要な場合)
診断が難しい場合や、他の皮膚疾患との鑑別が必要な場合には、皮膚生検を行うことがあります。これは、局所麻酔をした上で、脱毛部分の皮膚組織を小さく採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。
毛包周囲の炎症の状態などを確認することで、確定診断に役立ちますが、円形脱毛症の診断ですべての場合に行われるわけではありません。
よくある質問
円形脱毛症に関して、多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式でまとめました。
- Q円形脱毛症は治りますか?
- A
多くの場合、円形脱毛症は治癒する可能性のある疾患で、特に単発型の場合は、自然に治ることも少なくありません。
しかし、多発型や全頭型、汎発型など、症状の範囲が広い場合や、再発を繰り返す場合は、治癒までに時間がかかったり、治療が難しくなったりすることもあります。
早期に適切な治療を開始し、根気強く続けることが大切です。
- Q治療にはどのような方法がありますか?
- A
円形脱毛症の治療法は、症状の範囲や重症度、年齢などによって異なります。
主な治療法としては、ステロイド外用薬(塗り薬)、ステロイド局所注射、冷却療法、局所免疫療法、内服薬(ステロイド、抗アレルギー薬など)、紫外線療法などがあります。
どの治療法を選択するかは、医師とよく相談して決めることが重要です。
- Qシャンプーやヘアケアで気をつけることはありますか?
- A
円形脱毛症そのものを悪化させる特定のシャンプーはありませんが、頭皮に刺激の少ない、優しい洗い心地のものを選びましょう。
洗髪時に強くこすりすぎないように注意し、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流し、ドライヤーの熱風を直接長時間当て続けるのも避けることが大切です。
また、パーマやヘアカラーは、頭皮への刺激となる可能性があるため、症状が落ち着くまでは控えてください。
- Q円形脱毛症と診断されたら、生活で気をつけることは?
- A
バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、心身の健康を保つことが大事で、ストレスを溜め込まないように、自分なりのリラックス方法を見つけることも助けになります。
また、脱毛部分を隠すためにウィッグや帽子を利用することも、精神的な負担を軽減する上で有効です。
紫外線は頭皮への刺激になることがあるため、外出時には帽子などで保護すると良いでしょう。
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