つむじ周りの髪が割れて地肌が見えやすくなると、薄毛が進行しているのではないかと心配になる女性が少なくないようです。
つむじの割れは必ずしも薄毛の兆候とは限りませんが、以前より目立つようになったと感じる場合は注意が必要です。
この記事では、女性のつむじ割れが目立つ原因を解説し、自宅でできる対策から専門クリニックでの薄毛治療まで、幅広くご紹介します。
つむじの割れは薄毛のサイン?
つむじ周辺の地肌が目立つようになると、多くの方が薄毛を心配されます。はじめに、つむじの割れがなぜ起こるのか、そしてそれが薄毛とどう関係するのかを確認しましょう。
つむじの割れとは
つむじは、頭頂部にある毛流れの中心点です。髪の毛はつむじを起点に渦を巻くように生えているため、構造上、他の部位に比べて地肌が見えやすい部分です。
髪の量に関わらず誰にでもつむじは存在し、その部分の地肌はある程度見えるのが普通です。
「つむじの割れ」とは、このつむじ周辺の髪が分かれ、地肌が通常よりも広く見えてしまう状態を指します。髪の毛が細くなったり、本数が減ったりして、割れ目がより顕著になるケースがあります。
生まれつきのつむじと薄毛による割れの違い
つむじの形状や毛流れの強さには個人差があり、生まれつきつむじが目立ちやすい方もいます。子供の頃からつむじ周りの地肌が見えやすい場合は、必ずしも薄毛が原因とは限りません。
しかし、以前と比べてつむじの割れ目が広がった、地肌が透けて見える範囲が広くなった、つむじ周りの髪が細くなった、と感じるときは薄毛が進行している可能性があります。
見分けるポイント
観点 | 生まれつきの特徴 | 薄毛による変化の可能性 |
---|---|---|
時期 | 子供の頃から変わらない | 以前より目立つようになった |
髪質 | 周囲と同じ太さ・ハリ | つむじ周りの髪が細い・柔らかい |
地肌の見え方 | つむじ中心部が多少見える | 地肌が広範囲に透けて見える |
女性のつむじ割れを引き起こす原因
つむじの割れが目立つ原因は一つではありません。加齢による自然な変化やホルモンバランスの乱れ、生活習慣やヘアケアの方法など、複数の要因が絡み合っているケースが多いです。
加齢による変化
年齢を重ねると、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きが徐々に低下します。これにより髪の成長サイクル(毛周期)が乱れ、髪の毛が細くなったり、新しい髪が生えにくくなったりします。
髪一本一本が細くなると同じ本数でも全体のボリュームが減少し、つむじ周りの地肌が透けて見えやすくなります。
これは自然な老化現象の一部ですが、進行度合いには個人差があります。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、髪の成長を促進してハリやコシを保つ働きがあります。
しかし、妊娠・出産や更年期、ストレスや過度なダイエットなどによってホルモンバランスが乱れると、エストロゲンの分泌量が減少して相対的に男性ホルモンの影響が強まりやすいです。
男性ホルモンは髪の成長期を短縮させて抜け毛を増加させる作用があるため、薄毛や髪質の変化につながり、つむじの割れが目立つ原因となります。
ホルモンバランスの乱れを引き起こす要因例
要因 | 具体的な状況 |
---|---|
ライフステージの変化 | 妊娠、出産、授乳期、更年期 |
ストレス | 仕事や家庭環境による精神的・身体的ストレス |
生活習慣 | 睡眠不足、不規則な生活、過度なダイエット、栄養バランスの偏り |
病気・薬の影響 | 甲状腺疾患、婦人科系疾患、特定の薬剤(ピルなど)の服用や中止 |
生活習慣の影響
日々の生活習慣も、髪の健康に大きく関わっています。特に食生活の乱れは、髪の成長に必要な栄養素の不足を招きます。
髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助ける亜鉛、血行を促進するビタミンEなどが不足すると、健康な髪が育ちにくくなります。
また、睡眠不足は成長ホルモンの分泌を妨げ、髪の成長を阻害します。過度なストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、血行不良を引き起こして頭皮環境を悪化させる可能性があります。
間違ったヘアケアや髪型
毎日のヘアケアが、かえって頭皮や髪にダメージを与えているケースもあります。
洗浄力の強すぎるシャンプーの使用やすすぎ残し、熱いお湯での洗髪やゴシゴシと強く擦る洗い方は、頭皮を乾燥させたり、炎症を引き起こしたりする原因となります。
ドライヤーの当てすぎや、髪を強く引っ張るようなヘアスタイル(ポニーテール、きつい編み込みなど)も、毛根に負担をかけて抜け毛や切れ毛、つむじ割れを助長する場合があります。
注意したいヘアケア習慣
習慣 | 問題点 |
---|---|
過度なシャンプー回数 | 頭皮の必要な皮脂まで奪い、乾燥を招く |
熱いお湯での洗髪 | 頭皮への刺激が強く、乾燥や炎症の原因に |
ドライヤーの当てすぎ | 熱ダメージによる髪の乾燥、頭皮の乾燥 |
髪を強く引っ張る髪型 | 毛根への負担(牽引性脱毛症のリスク) |
自宅でできるつむじ割れ対策
つむじの割れが気になり始めたら、まずは日々のセルフケアを見直すことが大切です。ここでは、自宅で実践できる対策を紹介します。
正しいシャンプーとドライヤーの方法
頭皮環境を健やかに保つためには、正しい洗髪方法が重要です。シャンプーは、まずお湯で髪と頭皮の汚れを十分に予洗いしてから手のひらでよく泡立てて、指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。
爪を立ててゴシゴシ洗うのは避けてください。すすぎはシャンプー剤が残らないように、時間をかけて丁寧に行います。
洗髪後はタオルで優しく水分を拭き取り、ドライヤーで根本から乾かします。ドライヤーは髪から15cm以上離し、同じ場所に熱風を当て続けないように注意しましょう。
最後に冷風を当てるとキューティクルが引き締まり、髪のまとまりが良くなります。
頭皮マッサージの効果とやり方
頭皮マッサージは、血行を促進して毛根に栄養を届けやすくする効果が期待できます。リラックス効果もあり、ストレス軽減にもつながります。
指の腹を使って、頭皮全体を優しく揉みほぐしましょう。特に、血行が滞りやすい頭頂部や側頭部を意識的にマッサージするのがおすすめです。
シャンプー中や入浴後の体が温まっているときに行うと、より効果的です。ただし、力を入れすぎたり、爪を立てたりしないように注意してください。毎日の継続が大切です。
つむじをカバーするヘアスタイリング
髪型やスタイリングを工夫すると、気になるつむじの割れを目立たなくさせられます。
ドライヤーで髪の根元を立ち上げるように乾かすと、ふんわりとしたボリュームが出やすくなります。つむじ周辺の髪を、毛流れとは逆方向に乾かすと効果的です。
分け目を変えたり、トップにパーマをかけてボリュームを出したりするのも良い方法です。
スタイリング剤を使う場合は髪の根元につけすぎると重みで潰れてしまうときがあるため、毛先を中心に使用し、根元はスプレーなどで軽くキープするのがおすすめです。
生活習慣の見直しポイント
髪の健康は、体全体の健康状態と密接に関わっています。
バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレスの管理など、基本的な生活習慣の見直しがつむじ割れ対策にもつながります。
生活習慣改善のヒント
項目 | 具体的な内容 |
---|---|
食事 | タンパク質、ビタミン、ミネラル(特に亜鉛、鉄分)をバランス良く摂取する |
睡眠 | 質の高い睡眠を7時間程度確保する。寝る前のスマホ操作は控える |
ストレス | 適度な運動、趣味の時間、リラックスできる方法を見つけてストレスを発散する |
運動 | ウォーキングなどの有酸素運動で血行を促進する |
クリニックでの女性薄毛治療
セルフケアだけでは改善が見られない場合や、薄毛の進行が心配な場合は、専門クリニックへの相談を検討しましょう。
女性の薄毛治療を専門に行うクリニックでは、原因に応じた適切な治療を受けられます。
薄毛治療専門クリニックの役割
女性の薄毛治療専門クリニックでは、医師が頭皮や髪の状態を詳しく診察し、薄毛の原因を特定します。血液検査などで全身状態を確認することもあります。
その上で、患者さん一人ひとりの状態や希望に合わせた治療計画を立て、内服薬や外用薬の処方、注入治療や生活習慣指導など、多角的な方法で薄毛改善を目指します。
自己判断でのケアとは異なり、医学的根拠に基づいた治療を受けられる点が大きなメリットです。
初診時の流れと診察内容
多くのクリニックでは、まず問診を行います。いつから薄毛が気になり始めたか、生活習慣、既往歴、服用中の薬、家族歴などを詳しくヒアリングします。
次に、医師がマイクロスコープなどを用いて頭皮や毛髪の状態を詳細に観察します。毛髪の太さや密度、毛穴の状態や頭皮の色、炎症の有無などをチェックして薄毛のタイプや進行度を診断します。
必要に応じて血液検査を行い、ホルモンバランスや栄養状態などを確認するときもあります。診察結果に基づき、考えられる原因や治療方針について説明を受けます。
治療にかかる期間と費用
薄毛治療は、効果を実感するまでに時間がかかるのが一般的です。多くの場合、最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続が必要です。ただし、治療期間や効果の現れ方には個人差があります。
費用は、治療内容やクリニックによって大きく異なります。自由診療となるため、健康保険は適用されません。初診料や検査費用、薬剤費や施術費などがかかります。
治療を開始する前に、総額でどのくらいの費用がかかるのか、支払い方法なども含めてクリニックにしっかり確認しましょう。
女性向け薄毛治療薬の種類と効果
クリニックでの薄毛治療では、主に内服薬や外用薬が用いられます。ここでは、代表的な治療薬の種類と効果、注意点について解説します。
内服薬の種類と作用
女性の薄毛治療で用いられる内服薬には、いくつかの種類があります。代表的なものの一つが「スピロノラクトン」です。
元々は利尿薬や高血圧治療薬として使われていましたが、男性ホルモンの働きを抑制する作用があることから、女性の男性型脱毛症(FAGA)の治療に応用されます。
また、髪の成長に必要な栄養素を補給する目的でパントテン酸カルシウムやケラチン、L-シスチンなどが配合されたサプリメント(補助治療薬)が処方される場合もあります。
これらの内服薬は、医師の診断と処方が必要です。
外用薬の種類と作用
女性の薄毛治療で最も一般的に用いられる外用薬は「ミノキシジル」です。ミノキシジルは、頭皮の血行を促進して毛母細胞を活性化させ、発毛を促す効果が期待されます。
日本皮膚科学会が策定する脱毛症診療ガイドラインでも、女性型脱毛症に対して推奨度A(行うよう強く勧める)と評価されています。
市販薬としても販売されていますが、クリニックではより高濃度のものが処方される場合があります。効果を得るためには、毎日継続して塗布しましょう。
女性向け治療薬の比較
種類 | 代表的な薬剤 | 作用 | 入手方法 |
---|---|---|---|
内服薬 | スピロノラクトン | 男性ホルモンの抑制 | 医師の処方 |
内服薬 | 補助治療薬/サプリ | 髪の栄養補給 | 医師の処方/市販 |
外用薬 | ミノキシジル | 血行促進、毛母細胞活性化による発毛促進 | 医師の処方/市販 |
治療薬の副作用と注意点
どのような薬にも副作用のリスクが伴います。治療を開始する前には、医師から副作用について十分な説明を受け、理解しておくことが大切です。
例えば、ミノキシジル外用薬では塗布部位のかゆみやかぶれ、発疹などが報告されています。
また、初期脱毛といって、使用開始後に一時的に抜け毛が増える場合がありますが、これはヘアサイクルが正常化する過程で起こる現象と考えられています。
内服薬のスピロノラクトンでは利尿作用による頻尿や、ホルモンバランスへの影響から生理不順や乳房痛などが報告されています。
妊娠中や授乳中の方は使用できない薬もあるため、必ず医師に相談してください。
注入治療やその他の治療法
薬物療法の他にも、女性の薄毛治療には様々な選択肢があります。ここでは、頭皮への注入治療やレーザー治療などについて解説します。
頭皮への注入治療(メソセラピーなど)
頭皮メソセラピーは、髪の成長に必要な有効成分(ミノキシジル、成長因子、ビタミン、ミネラルなど)を注射や特殊な機器を用いて頭皮に直接注入する治療法です。
薬剤を直接毛根周辺に届けられるため、内服薬や外用薬の効果を高めたり、単独での効果が期待されたりします。
注入する薬剤の種類や組み合わせは、クリニックや患者の状態によって異なります。治療時には多少の痛みを伴うことがありますが、麻酔クリームなどを使用すると軽減できます。
注入治療のポイント
項目 | 内容 |
---|---|
期待される効果 | 発毛促進、毛髪の質の改善、薬剤の浸透促進 |
治療頻度 | 月に1〜2回程度(初期)、その後は状態に応じて調整 |
ダウンタイム | 軽度の赤みや腫れが出ることがあるが、通常は数日で治まる |
低出力レーザー治療
低出力レーザー治療(LLLT: Low Level Laser Therapy)は、特定の波長の弱いレーザー光を頭皮に照射する治療法です。
このレーザー光が毛母細胞のミトコンドリアに作用し、細胞の活性化や血行促進を促すと考えられています。痛みや熱さを感じることはほとんどなく、副作用のリスクも低いとされています。
クリニックでの施術のほか、ヘルメット型などの家庭用機器も販売されています。他の治療法と組み合わせて行う方も多いです。
植毛という選択肢
植毛は、薄毛が進行している部分に、自分自身の後頭部などから採取した健康な毛髪(毛包ごと)を移植する外科的な治療法です。
他の治療法で十分な効果が得られなかった場合や、より確実に毛量を増やしたい場合に検討されます。移植した毛髪は自身の毛髪として生え変わり、定着すれば半永久的な効果が期待できます。
ただし、外科手術であるため費用が高額になる点や、ダウンタイムが必要になる点、傷跡が残る可能性があることなどを理解しておく必要があります。
つむじ割れ改善のための生活習慣
つむじ割れを含む薄毛の改善と予防において、クリニックでの治療と並行して、日々の生活習慣の見直しが非常に重要です。
バランスの取れた食事
髪の毛は主にケラチンというタンパク質でできています。そのため、良質なタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)を十分に摂取するのが基本です。
また、タンパク質の合成を助ける亜鉛や、頭皮の血行を促進するビタミンE、頭皮環境を整えるビタミンB群も積極的に摂りましょう。
鉄分不足も抜け毛の原因となるケースがあるため、特に女性は意識して摂取するのが望ましいです。
髪に良い栄養素と主な食品
栄養素 | 主な働き | 多く含む食品 |
---|---|---|
タンパク質 | 髪の主成分ケラチンの材料となる | 肉、魚、大豆製品、卵 |
亜鉛 | ケラチンの合成を助ける | 牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類 |
ビタミンE | 血行を促進し、頭皮に栄養を届けやすくする | ナッツ類、アボカド、植物油 |
ビタミンB群 | 頭皮の新陳代謝を促し、皮脂バランスを整える | 豚肉、レバー、青魚、緑黄色野菜 |
鉄分 | ヘモグロビンの材料となり、酸素運搬を助ける | レバー、赤身肉、ほうれん草、ひじき |
質の高い睡眠の確保
髪の成長に欠かせない成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されます。特に、入眠後の深いノンレム睡眠時に多く分泌されるため、質の高い睡眠を十分にとる工夫が重要です。
毎日決まった時間に寝起きする、寝る前のカフェインやアルコールの摂取を控える、スマートフォンやパソコンの使用を就寝1時間前にはやめる、寝室の環境を整える(温度、湿度、光、音)などを心がけましょう。
睡眠不足は自律神経の乱れにもつながり、血行不良やストレス増加の原因にもなります。
ストレスケア
過度なストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮への血流を悪化させます。これが毛根への栄養供給を妨げ、抜け毛や髪の成長不良につながる場合があります。
ストレスを完全になくすのは難しいですが、自分なりのストレス解消法を見つけて上手に付き合っていくことが大切です。
軽い運動をする、趣味に没頭する時間を作る、友人や家族と話す、ゆっくり入浴するなど、リラックスできる時間を取り入れましょう。
適度な運動習慣
適度な運動は、全身の血行を促進して頭皮への血流改善にもつながります。また、ストレス解消や睡眠の質の向上にも役立ちます。
ウォーキングやジョギング、ヨガなどの有酸素運動がおすすめです。激しい運動である必要はなく、日常生活の中で少しでも体を動かすことを意識するだけでも効果があります。
エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩くなど、無理なく続けられることから始めてみましょう。
よくある質問
さいごに、女性の薄毛治療に関して、患者さんからよくいただく質問とその回答をまとめました。
- Q治療の効果はいつ頃から現れますか?
- A
治療効果が現れるまでの期間には個人差がありますが、一般的には治療開始から3ヶ月から6ヶ月程度で変化を感じ始める方が多いです。
ヘアサイクル(毛周期)の関係上、新しい髪が生え、それが目に見える長さになるまでには時間がかかります。
焦らず、根気強く治療を続けることが重要です。医師の指示に従い、定期的に診察を受けて経過を確認しましょう。
- Q治療を中断すると元に戻りますか?
- A
薄毛治療はその原因に働きかけて症状を改善するものですが、治療を完全に中断すると元の状態に徐々に戻っていく可能性があります。
特に、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)のように進行性の脱毛症の場合、治療によって改善した状態を維持するためには、継続的な治療が必要となるケースが多いです。
ただし、生活習慣の改善などによって頭皮環境が良好に保たれれば、中断後も一定の効果が維持できる場合もあります。
治療の中断や変更については、自己判断せず、必ず医師に相談しましょう。
- Q市販の育毛剤との違いは何ですか?
- A
市販の育毛剤は頭皮環境を整え、今ある髪を健康に保つことや、抜け毛を予防することを目的とした製品が多いです(医薬部外品など)。
一方、クリニックで処方される治療薬(医薬品)には、ミノキシジルのように医学的に発毛効果が認められている成分が含まれています。
より積極的な発毛効果を期待する場合や、原因がはっきりしない場合は、専門医に相談することをおすすめします。
- Q保険は適用されますか?
- A
薄毛(脱毛症)の治療は、原因によっては保険適用となる場合があります。例えば、円形脱毛症や、他の病気(甲状腺疾患など)が原因で起こる脱毛症の治療には、保険が適用されることがあります。
しかし、加齢やホルモンバランスの変化による薄毛(FAGAなど)や、美容目的と判断される治療については基本的に健康保険の適用外となり、自由診療(全額自己負担)となります。
クリニックで行っている女性の薄毛治療の多くは自由診療です。詳細については、診察時に医師やスタッフに確認すると良いでしょう。
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