つむじは自分では見えにくい部分だけに、ふとした瞬間に薄毛が気になると、とても不安になるものです。特に女性の場合、髪は容姿の印象を大きく左右するため、つむじの薄毛は深刻な悩みとなりがちです。

この記事では、つむじの薄毛で見られる女性特有の症状や特徴について詳しく解説します。正しい知識を得て、適切な対処法を見つけるための一歩を踏み出しましょう。

普通のつむじと薄毛のつむじはどこが違う?

「自分のつむじは普通なのだろうか」と疑問に思う方も多いかもしれません。

はじめに、一般的なつむじの状態と、薄毛が進行している可能性のあるつむじの状態を比較し、見分けるポイントを解説します。

つむじの基本的な構造と役割

つむじは、頭皮の毛髪が渦を巻くように生えている部分です。毛流の起点となるため、構造的に他の部位より地肌が見えやすい傾向があります。

髪の生え方には個人差があり、つむじの位置や巻き方、大きさも人それぞれ異なります。つむじが二つある方も珍しくありません。

そのため、単につむじの地肌が見えるからといって、すぐに薄毛と判断することはできません。

見分けるポイント1|地肌の透け具合

普通のつむじでも地肌はある程度見えますが、薄毛が進行している場合はその範囲が通常より広く、地肌がよりはっきりと透けて見えるようになります。

「以前と比べて、つむじ周辺の地肌が目立つようになった」と感じるときは、注意が必要です。

鏡を使った、つむじ部分の定期的なチェックをおすすめします。

普通のつむじと薄毛のつむじの比較

特徴普通のつむじ薄毛が疑われるつむじ
地肌の見た目毛髪の間から少し見える程度広範囲にわたり、はっきりと見える
つむじの範囲比較的小さく、渦の中心が明確境界がぼやけ、範囲が広がって見える
周囲の毛髪密度他の部位と同程度周囲の髪も密度が低下していることがある

見分けるポイント2|毛髪の太さと密度

薄毛のサインは地肌の透け具合だけでなく、毛髪そのものの変化にも現れます。つむじ周辺の髪の毛が他の部位の髪と比べて細くなったり、コシがなくなったりしていないか確認しましょう。

また、髪全体のボリューム感が減ってつむじ周辺の髪がまばらに見えるときも、薄毛が進行している可能性があります。

髪をかき分けて、毛髪の状態を指で触って確かめてみるのも良いでしょう。

見分けるポイント3|つむじの範囲と形状

健康なつむじは渦の中心がはっきりしており、比較的小さな範囲にとどまります。一方、薄毛が進行すると、つむじの渦が不明瞭になったり、楕円形に広がったりする場合があります。

つむじの形状が以前と変わってきたと感じる場合も、薄毛の兆候かもしれません。

ただし生まれつきつむじが大きい方もいるため、形状だけで判断せず、他の要素と合わせて総合的に見ることが大切です。

女性のつむじ薄毛の初期に見られる兆候

つむじの薄毛は、ある日突然起こるわけではありません。多くの場合は徐々に進行し、気づいたときにはかなり目立つ状態になっている方もいます。

早期発見と早期対処のためには、初期のわずかな変化を見逃さないことが重要です。

髪の分け目が広がる

つむじ周辺の薄毛は、髪の分け目が以前より目立つようになる状態から始まる傾向があります。

いつも同じ位置で髪を分けている方はその部分の頭皮に負担がかかりやすく、薄毛が進行しやすい傾向にあります。

分け目部分の地肌がくっきりと見えるようになったり、分け目の幅が広がってきたと感じたりしたら、注意が必要です。

髪全体のボリュームダウン

「最近、髪全体のボリュームが減った」「スタイリングが決まりにくくなった」と感じる場合も、薄毛の初期サインかもしれません。

つむじ周辺だけでなく、頭頂部全体の毛髪が細くなり密度が低下するため、髪全体のボリューム感が失われます。

髪を結んだときの毛束が細くなったと感じる場合は、毛量の減少が考えられます。

頭皮の色や状態の変化

健康な頭皮は青白い色をしていますが、血行が悪かったり炎症を起こしたりしていると赤みを帯びたり、黄色っぽくくすんだりします。頭皮環境の悪化は毛髪の成長を妨げ、薄毛の原因となりやすいです。

また、フケやかゆみ、乾燥、あるいは逆に過剰な皮脂分泌なども、頭皮の健康状態を示すサインです。

つむじ周辺の頭皮の色や状態に変化がないか、定期的に確認しましょう。

つむじ薄毛の初期サイン

チェック項目変化
分け目の状態幅が広がった、地肌が目立つ
髪のボリューム全体的に減った、スタイリングが決まりにくい
毛髪の質細くなった、ハリ・コシがなくなった
頭皮の色赤みがある、黄色っぽい
頭皮の状態フケ、かゆみ、乾燥、べたつき

抜け毛の増加

洗髪時やブラッシング時の抜け毛が増えたと感じるときも注意が必要です。

正常なヘアサイクルでも1日に50本から100本程度の髪は抜けますが、それを明らかに超える量が抜けたり、細く短い毛が多く抜けたりする方は、ヘアサイクルが乱れている可能性があります。

枕カバーにつく抜け毛の量なども、目安になります。

つむじが薄くなる主な原因

女性のつむじの薄毛は、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こるケースが多いです。ここでは、代表的な原因について見ていきましょう。

FAGA(女性男性型脱毛症)

女性の薄毛の最も一般的な原因の一つが、FAGA(Female Androgenetic Alopecia)です。男性のAGA(男性型脱毛症)と同様に、男性ホルモンの影響が関与していると考えられています。

女性の場合、頭頂部を中心に髪が全体的に薄くなる「びまん性脱毛」の症状を示す方が多く、特につむじ周辺の地肌が目立ちやすくなります。

加齢に伴い女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、相対的に男性ホルモンの影響を受けやすくなるのが一因とされています。

加齢による変化

年齢を重ねるとともに、誰にでも髪質の変化は起こり得ます。

髪の毛を作り出す毛母細胞の働きが低下して髪の成長期が短縮されるため、一本一本の髪が細くなり、ハリやコシが失われやすくなります。また、毛髪の総数も徐々に減少していく傾向があります。

これらの変化が複合的に起こると、つむじ周辺の薄毛が目立つようになりやすいです。

生活習慣の乱れ

日々の生活習慣も、髪の健康に大きな影響を与えます。

栄養バランスの偏った食事や睡眠不足、過度なストレスや喫煙、運動不足などが頭皮の血行不良を招き、髪の成長に必要な栄養が毛根に行き渡りにくくなる原因となります。

なかでもダイエットによる極端な食事制限は、髪の主成分であるタンパク質や、発毛に必要なビタミン、ミネラルの不足を引き起こして薄毛につながる可能性があります。

生活習慣と髪への影響

生活習慣の乱れ髪への影響
栄養バランスの偏り毛髪の栄養不足、成長不良
睡眠不足成長ホルモンの分泌低下、毛母細胞の活性低下
過度なストレス血行不良、ホルモンバランスの乱れ
喫煙血行不良、ビタミン消費
運動不足血行不良、代謝の低下

頭皮環境の悪化

間違ったヘアケアや、頭皮に合わないヘアケア製品の使用は頭皮環境を悪化させ、薄毛を引き起こす原因となる場合があります。

洗浄力の強すぎるシャンプーによる頭皮の乾燥やすすぎ残しによる毛穴の詰まり、頻繁なカラーリングやパーマによる頭皮へのダメージなどが挙げられます。

また、ポニーテールやきついお団子ヘアなど、髪を強く引っ張る髪型を長期間続けると毛根に負担をかけ、「牽引性脱毛症」を引き起こす可能性があります。

薄毛につながりやすいヘアスタイル

  • ポニーテール
  • お団子ヘア
  • きつく編み込んだスタイル
  • エクステンション

自分でできるつむじ薄毛のセルフチェック

クリニックを受診する前に、まずはご自身のつむじの状態を客観的に把握することが大切です。簡単なセルフチェックを定期的に行うと、変化に気づきやすいでしょう。

鏡を使った観察

最も基本的な方法は、鏡を使ってつむじの状態を直接観察することです。手鏡と洗面台の鏡などを組み合わせ、つむじ部分がよく見えるようにして確認しましょう。

明るい場所で、以下の点に注目して観察します。

  • 地肌の透け具合はどうか?以前と比べて範囲が広がっていないか?
  • つむじ周辺の髪の太さや密度は、他の部分と比べてどうか?
  • 頭皮の色はどうか?赤みやフケ、かゆみなどはないか?
  • つむじの渦の形はどうか?ぼやけたり、広がったりしていないか?

写真を使った比較

スマートフォンのカメラ機能などを利用して定期的に同じ角度、同じ明るさでつむじの写真を撮影し、記録しておくのをおすすめします。

数ヶ月前や半年前の写真と比較すると、客観的に変化を確認できます。家族や友人に撮影を頼むのも良いでしょう。

変化があった場合に、専門医に相談する際の資料としても役立ちます。

抜け毛の量の確認

洗髪時や朝起きたときの枕元の抜け毛をチェックし、その量や質(太さ、長さ)に変化がないか確認します。

排水溝に溜まった抜け毛や、ブラシについた抜け毛の量を意識的に観察する習慣をつけましょう。急に量が増えたり、細く短い毛が増えたりした場合は、注意が必要です。

抜け毛チェックのポイント

チェック場面確認事項
洗髪時排水溝に溜まる抜け毛の量、質
ブラッシング時ブラシにつく抜け毛の量、質
起床時枕カバーについている抜け毛の量、質

頭皮の硬さや弾力の確認

指の腹を使って、頭皮全体を優しくマッサージするように動かしてみましょう。健康な頭皮はある程度の弾力があり、動きます。

頭皮が硬く、あまり動かない場合は、血行が悪くなっている可能性があります。特につむじ周辺の頭皮の硬さをチェックしてみてください。

つむじの薄毛が気になるときの対策と注意点

つむじの薄毛のサインに気づいたら、できるだけ早く対策を始めることが大切です。

ただし、セルフケアだけで改善が見られない場合や、症状が進行している場合は、専門医への相談が必要です。

生活習慣の見直し

健やかな髪を育むためには、体の内側からのケアが重要です。

まずは、バランスの取れた食事や質の高い睡眠、ストレス管理を心がけましょう。

食生活で意識したい栄養素

栄養素役割食材
タンパク質髪の主成分肉、魚、大豆製品、卵など
亜鉛髪の合成を助ける牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類など
ビタミンB群頭皮の新陳代謝を促す豚肉、レバー、青魚、玄米など
ビタミンE血行を促進するアーモンド、かぼちゃ、アボカドなど

十分な睡眠時間を確保し、リラックスできる時間を作る工夫も大切です。軽い運動や趣味などで、ストレスを上手に発散する方法を見つけましょう。

ヘアケア方法の改善

毎日のヘアケアが、頭皮環境に影響を与えている可能性があります。

以下の点に注意して、ヘアケア方法を見直しましょう。

頭皮に優しいシャンプー方法

  1. シャンプー前にお湯で髪と頭皮を十分にすすぎ、汚れを落とす。
  2. シャンプーは手のひらでよく泡立ててから髪につける。
  3. 指の腹で頭皮を優しくマッサージするように洗う。爪を立てない。
  4. シャンプー剤が残らないよう、時間をかけて丁寧にすすぐ。
  5. 洗髪後は、タオルで優しく水分を拭き取り、ドライヤーで根元から乾かす。

自分の頭皮タイプに合ったシャンプー選びも重要です。乾燥肌の方は保湿成分配合のもの、脂性肌の方はさっぱりとした洗い上がりのものを選ぶなど、試してみると良いでしょう。

また、カラーリングやパーマの頻度を見直したり、髪を強く引っ張る髪型を避けたりする工夫も頭皮への負担軽減につながります。

頭皮マッサージ

頭皮マッサージは頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を行き渡りやすくする効果が期待できます。指の腹を使って、頭皮全体を優しく揉みほぐしましょう。

ただし、力を入れすぎたり爪を立てたりすると、かえって頭皮を傷つけてしまう可能性があるので注意が必要です。

リラックスできる入浴中や、就寝前に行うのがおすすめです。

育毛剤や発毛剤の使用について

市販されている女性向けの育毛剤や発毛剤の使用も、選択肢の一つです。

育毛剤は、頭皮環境を整えて今ある髪を健やかに保つことを目的としています。一方、発毛剤は毛母細胞に働きかけ、新しい髪の毛を生やす効果が期待できる医薬品です(ミノキシジル配合のものなど)。

ご自身の状態や目的に合わせて選びましょう。ただし、効果には個人差があり、すべての人に有効とは限りません。

使用中に頭皮にかゆみや赤みなどの異常が現れたときはすぐに使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

専門クリニックでの診断と治療

セルフケアだけでは改善が見られない場合や、薄毛が進行していると感じる場合は、早めに女性の薄毛治療を専門とするクリニックを受診しましょう。

専門医による正確な診断に基づき、適切な治療を受けることが、改善への近道です。

なぜ専門クリニックが良いのか

薄毛の原因は多岐にわたるため、自己判断で誤ったケアを続けると、かえって症状を悪化させてしまう可能性があります。

専門クリニックでは、医師が問診や視診、マイクロスコープによる頭皮チェックや血液検査などを行い、薄毛の原因を特定します。

その上で、一人ひとりの症状や原因、生活スタイルに合わせた治療計画を提案します。

また、医学的根拠に基づいた治療を受けられるため、効果が期待できる点も大きなメリットです。

クリニックでの主な検査

クリニックでは、薄毛の原因を特定するために以下のような検査を行うのが一般的です。

検査内容
問診症状や生活習慣、既往歴や家族歴などを詳しく確認
視診医師が直接、頭皮や毛髪の状態をチェック
マイクロスコープ検査:頭皮や毛穴、毛髪の状態を拡大して詳しく観察
血液検査ホルモンバランスや栄養状態、甲状腺機能などを調べ、全身的な原因がないか確認

代表的な治療法

女性のつむじ薄毛に対する治療法は、原因や症状の程度によって異なります。専門クリニックでは、適した治療法を単独または組み合わせて行います。

内服薬

FAGAなどの原因に対して、ホルモンバランスを整えたり、発毛を促進したりする内服薬が処方される場合があります。

スピロノラクトン(男性ホルモンの働きを抑制)や、ミノキシジルタブレット(血管拡張作用による発毛促進)などが代表例です。ただし、副作用のリスクもあるため、医師の診察と処方が必要です。

外用薬

ミノキシジルを配合した外用薬(塗り薬)は、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されている治療法です。毛母細胞に直接働きかけ、発毛を促進する効果が期待できます。

市販薬もありますが、クリニックではより高濃度のものが処方される場合があります。

注入療法(メソセラピー)

発毛を促進する有効成分(ミノキシジル、成長因子、ビタミンなど)を、注射や特殊な機器を用いて頭皮に直接注入する治療法です。

内服薬や外用薬と併用することで、より高い効果が期待できる場合があります。

クリニックでの主な治療法概要

治療法概要特徴
内服薬経口摂取により体内から発毛環境を整える医師の処方が必要、全身への作用
外用薬有効成分を頭皮に直接塗布する比較的始めやすい、局所的な作用
注入療法有効成分を頭皮に直接注入するより直接的なアプローチ、他の治療との併用も

治療期間と費用について

薄毛治療は、効果を実感できるまでに時間がかかるのが一般的です。ヘアサイクルを考慮すると、最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続が必要となる方が多いです。

治療法や症状の程度によって、治療期間や費用は大きく異なります。

多くの薄毛治療は保険適用外の自由診療となるため、カウンセリング時に治療内容や期間、費用について十分に説明を受けて納得した上で治療を開始しましょう。

よくある質問

さいごに、女性のつむじ薄毛に関して、患者さんからよくいただくご質問にお答えします。

Q
つむじの薄毛は遺伝しますか?
A

薄毛になりやすい体質が遺伝する可能性はあります。特にFAGA(女性男性型脱毛症)は、遺伝的要因が関与していると考えられています。

ご家族に薄毛の方がいる場合はご自身も薄毛になりやすい可能性があるため、早めのケアや注意が必要です。

ただし、遺伝がすべてではなく、生活習慣や環境要因も大きく影響します。

Q
何歳くらいから注意が必要ですか?
A

薄毛は加齢に伴ってリスクが高まりますが、若い方でも発症する可能性はあります。FAGAは更年期以降に発症しやすい傾向がありますが、20代や30代で始まる方もいます。

また、生活習慣の乱れやストレス、過度なダイエットなどが原因で、年齢に関係なく薄毛が進行する例もあります。

年齢に関わらず、変化を感じたら注意しましょう。

Q
市販の育毛剤は効果がありますか?
A

市販の育毛剤は、頭皮環境を整えて抜け毛を予防したり、今ある髪を健やかに保ったりする効果が期待できます。

しかし、発毛効果が医学的に認められている成分(ミノキシジルなど)を含まないものが多く、すでに進行した薄毛を改善する効果は限定的です。

軽度の薄毛予防やクリニックでの治療の補助として使用するのは良いですが、効果を感じられないときは専門医に相談することをおすすめします。

Q
治療にはどれくらいの期間がかかりますか?
A

効果を実感できるまでの期間には個人差がありますが、一般的には3ヶ月から6ヶ月以上の継続が必要です。

髪の毛にはヘアサイクルがあり、新しい髪が生えて成長するまでには時間がかかります。治療を始めてすぐに効果が現れなくても、根気強く続けることが重要です。

治療効果の判定や治療方針の見直しのためにも、定期的な通院が必要です。

Q
治療費はどのくらいかかりますか?
A

薄毛治療の多くは保険適用外の自由診療となるため、費用はクリニックや治療内容によって大きく異なります。

内服薬や外用薬の場合、月々数千円から数万円程度、注入療法などはそれ以上の費用がかかるケースもあります。

初回のカウンセリングで、ご自身の症状に合った治療法の選択肢と、それぞれの費用について詳しく説明を受けるようにしましょう。

費用面も含めて、納得できる治療を選択することが大切です。

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