
マンジャロ(チルゼパチド)に興味があるけれど、「死亡例があるって本当?」と不安を感じていませんか。結論からお伝えすると、医師の指導のもとで正しく使用した場合に死亡に至った報告はありません。
国内で報告された死亡例は2例で、いずれも高齢者かつリスクの高い状態での使用でした。マンジャロは適切な管理下で使えば安全性の高い薬剤です。
この記事では、国内外の死亡例の背景から重篤な副作用の発生頻度、安全に治療を続けるためのポイントまで、あなたの不安を解消する情報を丁寧にまとめました。
マンジャロの死亡例は国内で何件報告されたのか
国内でマンジャロとの因果関係を否定できない死亡例は、2023年4月の発売開始から半年間で2例報告されています。ただし、どちらも使用が推奨されていない患者への投与であり、正しい用法を守った方の死亡報告はありません。
2例の死亡例はいずれも70代・80代の高齢者だった
報告された2例はともに高齢の糖尿病患者で、70代と80代の方でした。日本糖尿病学会が公表した情報によれば、重篤な副作用25例32件のうち16例22件が65歳以上の高齢者から報告されたものです。
このうち1例は、マンジャロ投与後に糖尿病性ケトアシドーシス(体内にケトン体が蓄積して血液が酸性に傾く危険な状態)を発症しました。インスリン療法が適切に継続されなかった可能性も指摘されています。
若い世代で死亡に直結した報告は見つかっていない
マンジャロの臨床試験は幅広い年齢層を対象に実施されました。主な対象者は非高齢の肥満傾向のある方だったため、若い世代の安全性データは比較的豊富といえるでしょう。
60代以下の使用者において、マンジャロが直接の原因で死亡に至ったケースは国内では確認されていません。正しい用量で使用し、定期的に医師の診察を受けていれば、死亡リスクは極めて低いと考えられています。
国内の死亡例と背景まとめ
| 項目 | 1例目 | 2例目 |
|---|---|---|
| 年代 | 70代 | 80代 |
| 基礎疾患 | 2型糖尿病(インスリン使用中) | 2型糖尿病 |
| 発症した事象 | 糖尿病性ケトアシドーシス | 詳細非公表 |
| 因果関係 | 否定できず | 否定できず |
海外ではイギリスで58歳女性の死亡例が報じられた
2023年、イギリスのスコットランドで58歳の女性が体重減少目的でチルゼパチドを2回使用した後、激しい腹痛と吐き気で救急搬送され、数日後に亡くなったと報道されました。死亡診断書には多臓器不全、敗血症性ショック、膵炎が記載されています。
英国当局は副作用報告制度を通じて調査を進めていますが、専門家は「個別の事例から因果関係を断定するのは難しい」と慎重な見解を示しています。メーカーのイーライリリー社も安全性の継続監視を表明しました。
マンジャロで報告されている重篤な副作用の種類と発生頻度
マンジャロの添付文書には、低血糖、急性膵炎、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸、アナフィラキシー、血管性浮腫が重大な副作用として記載されています。いずれも頻度は非常にまれですが、発症した場合は速やかな対処が求められます。
急性膵炎は0.1%未満の頻度だが見逃してはいけない
急性膵炎(すいえん)とは、膵臓に急激な炎症が起こる病気です。マンジャロの添付文書によると発現頻度は0.1%未満と低いものの、発症すると重篤化する恐れがあります。
主な症状は、上腹部の激しい痛み(背中に放散することもある)と持続的な嘔吐です。これらの症状が現れたら、ただちにマンジャロの使用を中止し、医療機関を受診してください。膵炎と診断された場合、マンジャロの再投与は行わないよう指示されています。
胆嚢炎・胆管炎のリスクにも注意が必要
マンジャロの使用者では、胆嚢炎(たんのうえん)や胆管炎(たんかんえん)といった胆道系のトラブルも重大な副作用として挙げられています。臨床試験の集計では、マンジャロ投与群の約0.6%に急性胆嚢疾患が報告されました。
右上腹部の強い痛みや発熱、白目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)が現れた場合は、すぐに医師の判断を仰いでください。急激な体重減少に伴って胆汁の流れが変わり、胆石ができやすくなる可能性も指摘されています。
アナフィラキシーと血管性浮腫は2023年に添付文書へ追記された
アナフィラキシー(重度の急性アレルギー反応)と血管性浮腫(皮膚や粘膜の深部に生じるむくみ)は、頻度こそ極めてまれですが、命に関わるケースもあり得ます。2023年7月、国内の症例評価を踏まえてこれらが添付文書の重大な副作用に追記されました。
蕁麻疹(じんましん)、顔や唇の腫れ、息苦しさなどが注射後に現れた場合は、ただちに救急医療を受けてください。過去に薬剤でアナフィラキシーを起こした経験がある方は、事前に必ず医師へ伝えておきましょう。
マンジャロの重大な副作用一覧
| 副作用名 | 頻度 | おもな初期症状 |
|---|---|---|
| 低血糖 | 頻度不明 | 冷汗、手の震え、強い空腹感 |
| 急性膵炎 | 0.1%未満 | 激しい上腹部痛、嘔吐 |
| 胆嚢炎 | 頻度不明 | 右上腹部痛、発熱 |
| 胆管炎 | 0.1%未満 | 腹痛、黄疸、発熱 |
| 胆汁うっ滞性黄疸 | 頻度不明 | 皮膚や白目の黄変、体のかゆみ |
| アナフィラキシー | 頻度不明 | 蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下 |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 | 顔・唇・喉の腫れ |
マンジャロの副作用で多い消化器症状はいつ頃おさまるのか
マンジャロの副作用として圧倒的に多いのは、吐き気、下痢、便秘、食欲減退といった消化器系の症状です。多くは治療開始から2~4週間がピークで、その後は徐々に軽減していく傾向があります。
吐き気は約5人に1人が経験するが一時的なもの
国内の臨床試験では、15mg投与群で悪心(吐き気)が約17.4%の方に発現しました。これはおおよそ5~6人に1人の割合に相当します。
ただし、ほとんどの症状は軽度から中等度にとどまり、数日から数週間で和らいでいきます。食事を少量ずつ分けて摂る工夫や、脂肪分の多い食事を控えることで胃腸への負担を軽くできるでしょう。
下痢や便秘は用量を増やすタイミングで起きやすい
下痢は10mg投与群で約11.6%、便秘も同程度の頻度で報告されています。腸の動きに影響を及ぼすGLP-1の作用によるもので、用量を上げるたびに症状が出やすくなる傾向があるといえます。
消化器系副作用の発現頻度(国内臨床試験)
| 症状 | 5mg群 | 10mg群 |
|---|---|---|
| 悪心(吐き気) | 10.7% | 12.4% |
| 下痢 | 報告あり | 11.6% |
| 食欲減退 | 13~22% | 13~22% |
| 便秘 | 14~18% | 14~18% |
消化器症状を和らげるための日常の工夫
吐き気がつらいときは、こまめな水分補給を意識してください。一度に大量の水を飲むと逆に胃腸に負担がかかるため、少量をこまめに摂るのがコツです。
便秘がちな場合は食物繊維の摂取と十分な水分が効果的です。下痢が続くときは脱水を防ぐためにスポーツドリンクなどで電解質を補給し、症状が改善しない場合は主治医に整腸剤の併用を相談するとよいでしょう。
マンジャロを使うと危険な人とは|高齢者・低BMIの方への注意喚起
マンジャロは誰にでも安全に使える薬ではありません。日本糖尿病学会は、BMI 23未満の方や75歳以上の後期高齢者では安全性と有効性が十分に評価されていないと明言しています。死亡例もこうしたハイリスク層で発生しました。
BMI 23未満の方にはマンジャロの安全性データが不足している
マンジャロの臨床試験は主に肥満傾向のある方を対象に設計されました。そのため、やせ型(BMI 23未満)の方がどのような反応を示すかについて、十分なデータが集まっていないのが現状です。
もともと体重が少ない方がマンジャロを使うと、過度な体重減少や栄養不足を招く恐れがあります。BMIが25未満の方がマンジャロの使用を検討する場合は、必ず医師と相談のうえ、慎重に判断してください。
75歳以上の高齢者は消化器症状の発現割合が高い
東アジアで実施された臨床試験の統合解析では、65歳以上の高齢者で消化器症状の発現割合が高いことが確認されています。とくに75歳以上の後期高齢者では、吐き気や嘔吐による脱水が全身状態の悪化につながりやすい点に注意が必要です。
高齢者は腎機能や肝機能が低下していることも多く、副作用の影響を受けやすいといえます。定期的な血液検査と体重モニタリングが大切です。
インスリン併用中の方は低血糖と糖尿病性ケトアシドーシスに警戒を
国内の死亡例のうち1例は、インスリン製剤を使用していた糖尿病患者でした。マンジャロの食欲抑制作用によって食事量が激減すると、インスリンとのバランスが崩れ、重度の低血糖や糖尿病性ケトアシドーシスを発症する恐れがあります。
インスリンやスルホニルウレア剤と併用する場合は、血糖降下薬の減量を主治医に相談し、血糖値のこまめなチェックを続けてください。体調の変化に少しでも異変を感じたら、自己判断で薬を中止せず速やかに受診しましょう。
マンジャロの使用に慎重な判断を要する方
| 対象者 | リスク | 対策 |
|---|---|---|
| BMI 23未満 | 過度な体重減少、栄養不足 | 医師との十分な相談 |
| 75歳以上 | 消化器症状の重症化、脱水 | 低用量からの慎重投与 |
| インスリン併用中 | 低血糖、ケトアシドーシス | 血糖降下薬の用量調整 |
| 膵炎の既往がある方 | 膵炎の再発 | 投与前の十分な問診 |
| 妊娠中・授乳中 | 胎児・乳児への影響 | 使用を避ける |
マンジャロの副作用リスクを下げるために守りたい安全な使い方
マンジャロの副作用を抑えるカギは、低用量から開始し、医師の指示に従って段階的に増量することです。自己判断での用量変更や急な中止は避け、定期的な通院で体調を確認してもらいましょう。
2.5mgからスタートして4週間ごとに少しずつ増量する
マンジャロは通常2.5mgから投与を開始し、4週間ごとに2.5mgずつ増やしていきます。この段階的な増量によって、消化器系の副作用を大幅に軽減できます。
「早く効果を出したい」と焦って自分で用量を増やすのは禁物です。身体がゆっくりと薬に慣れるのを待つことで、副作用の発現率は大きく下がるでしょう。
定期的な通院と血液検査で体の変化を見逃さない
マンジャロを使用中は、定期的に医療機関で血液検査や体重のモニタリングを受けることが大切です。膵臓や胆嚢、腎機能などの数値を定期的にチェックすることで、重篤な副作用の兆候を早期に発見できます。
- 血糖値とHbA1cの推移を定期的に確認する
- 膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)の数値に異常がないか調べる
- 体重が急激に減っていないか医師と一緒にモニタリングする
- 腎機能の指標(eGFR、クレアチニン)を定期チェックする
副作用が出たら我慢せず早めに主治医へ相談する
「これくらいなら大丈夫」と副作用を我慢し続けると、症状が重篤化するリスクがあります。とくに激しい腹痛、持続する嘔吐、強いめまいや意識のぼんやりといった症状は、すぐに医療機関を受診すべきサインです。
体質に合わない場合は、別の治療薬への切り替えという選択肢もあります。遠慮なく主治医に症状を伝え、治療方針を一緒に見直していく姿勢が、安全な治療の土台になるはずです。
マンジャロとオゼンピックの安全性を比較すると死亡率はどう違うのか
2024年に発表された大規模な比較研究では、マンジャロは従来のGLP-1受容体作動薬(オゼンピックなど)と比べて全死亡率を約42%低下させたという結果が報告されました。心血管や腎臓に対する保護作用でも上回る可能性が示されています。
JAMA Network Open掲載の研究で示された全死亡率42%低下
2024年8月、米国医師会雑誌「JAMA Network Open」に「Clinical Outcomes of Tirzepatide or GLP-1 Receptor Agonists in Individuals With Type 2 Diabetes」という研究論文が掲載されました。
この研究によると、GLP-1受容体作動薬と比べてマンジャロは全死亡率を約42%、主要な心血管トラブルを約20%、腎臓関連のトラブルを約48%低下させたとされています。マンジャロが体重や血糖だけでなく、生命予後の改善にも寄与する可能性を示す注目のデータです。
オゼンピックとマンジャロの副作用プロファイルに大きな差はない
マンジャロもオゼンピック(セマグルチド)も、主な副作用は消化器系の症状である点は共通しています。吐き気、下痢、便秘、食欲減退といった症状は、どちらの薬でも治療初期に起こりやすく、時間とともに和らぐ傾向です。
重篤な副作用のリスクについても、現時点では両者の間に大きな差は確認されていません。ただし、マンジャロはGIPとGLP-1の2つの受容体に同時に作用するため、今後もさらなるデータの蓄積が期待されています。
どちらの薬を選ぶかは主治医と相談して決めるべき
安全性の比較データは参考になるものの、個人の体質や基礎疾患、治療目標によって適切な薬は異なります。「死亡率が低いならマンジャロがいい」と単純に決めるのではなく、自分の体の状態をよく知る主治医と一緒に選んでいくことが賢明です。
マンジャロとGLP-1受容体作動薬の比較(2024年研究より)
| 評価項目 | マンジャロ群のリスク低減率 |
|---|---|
| 全死亡率 | 約42%低下 |
| 主要心血管イベント | 約20%低下 |
| 腎イベント | 約48%低下 |
| 急性腎障害 | 約22%低下 |
マンジャロの副作用で緊急受診が必要な危険サインを見分ける
マンジャロを安全に使い続けるには、「この症状が出たらすぐ病院へ」という危険サインを事前に知っておくことが大切です。以下に、緊急受診の目安となる症状をまとめました。
激しい腹痛が続いたら急性膵炎を疑って受診する
上腹部から背中にかけて激しい痛みが続き、嘔吐を伴う場合は急性膵炎の可能性を考えなければなりません。痛みが30分以上持続するようであれば、迷わず医療機関を受診してください。
緊急受診が必要な症状一覧
- 上腹部~背部の激しい持続痛(急性膵炎の疑い)
- 右上腹部の強い痛み・発熱・黄疸(胆嚢炎・胆管炎の疑い)
- 全身の蕁麻疹・呼吸困難・顔や喉の腫れ(アナフィラキシーの疑い)
- 意識がぼんやりする・けいれん(重度の低血糖の疑い)
顔や喉の腫れ・息苦しさはアナフィラキシーの前兆かもしれない
注射後に顔や唇が腫れてきた、喉がつまる感じがする、息苦しいといった症状は、アナフィラキシーや血管性浮腫のサインである可能性があります。とくに喉や舌の腫れは気道をふさぎかねないため、一刻を争う状況です。
万が一このような症状が出た場合は、自宅で様子を見ようとせず、ただちに救急車を呼んでください。初回投与時や用量変更後はとくに注意が必要な時期にあたります。
冷汗・震え・強い空腹感は低血糖の典型的な症状
マンジャロ単体では低血糖を起こしにくいとされますが、インスリンやスルホニルウレア剤と併用している場合は話が別です。冷汗、手足の震え、動悸、強い空腹感が急に現れたら、すぐにブドウ糖や砂糖を含む食品を口にしてください。
もし意識がもうろうとする、けいれんが起きるといった重度の低血糖症状が見られたら、周囲の方が救急対応を行い、速やかに医療機関へ搬送する必要があります。
よくある質問
マンジャロの副作用で死亡する確率はどのくらい?
マンジャロの使用による死亡確率を正確な数値で示すことは困難ですが、臨床試験においてマンジャロが直接の原因で死亡した方は報告されていません。国内で因果関係を否定できない死亡例は2例ありますが、いずれも高齢かつ使用が推奨されない状態での投与でした。
医師の指示に従い、定められた用量を守って使用すれば、死亡に至るリスクは極めて低いと考えてよいでしょう。不安がある場合は、主治医に自分のリスク要因を詳しく確認してもらうことをおすすめします。
マンジャロで急性膵炎になった場合はどんな治療を受けるのか?
マンジャロ使用中に急性膵炎が疑われた場合は、まずマンジャロの投与を直ちに中止します。医療機関では絶食・輸液による膵臓の安静が基本治療となり、痛みに対しては鎮痛剤の投与が行われます。
重症の場合は集中治療が必要になることもあるため、激しい腹痛や嘔吐が続く段階で速やかに受診することが回復への近道です。膵炎と診断された後はマンジャロの再投与は行わず、別の治療薬を検討することになります。
マンジャロをダイエット目的で使用しても安全といえるのか?
マンジャロはもともと2型糖尿病の治療薬として開発されており、ダイエット目的の使用は医師の管理下で行うことが前提です。肥満度(BMI)が一定以上ある方が医師の診察を受けたうえで使用する場合は、安全性に関するデータが蓄積されています。
一方で、BMIが低い方や持病のない方が自己判断で使用すると、予期しない副作用が発生するリスクが高まります。必ず医師の診察を受け、自分の体の状態に合った使い方かどうかを確認してから始めてください。
マンジャロを途中でやめるとリバウンドや離脱症状は出るのか?
マンジャロには身体的な依存性がないため、使用を中止しても禁断症状のようなものが出ることはありません。ただし、薬による食欲抑制効果が失われるため、中止後に食欲が戻り、体重が増加するリバウンドの可能性はあります。
リバウンドを防ぐには、マンジャロの使用中から食事や運動といった生活習慣の改善に取り組んでおくことが大切です。中止のタイミングや方法についても自己判断ではなく、主治医と相談しながら計画的に進めるようにしましょう。
マンジャロの使用中にうつ症状が出た場合はどう対処すればよいのか?
現時点では、マンジャロとうつ症状との間に明確な因果関係は確認されていません。しかし、GLP-1受容体作動薬の一部では情緒面への影響を指摘する症例報告も存在します。
気分の落ち込みや意欲の低下が続く場合は、マンジャロの影響かどうかにかかわらず、まず主治医に相談してください。必要に応じて精神科や心療内科への紹介を受けることもでき、薬の継続・変更についても医師と一緒に判断していくことが望ましいでしょう。
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