GLP-1薬の個人輸入に関する厚労省の注意喚起まとめ

GLP-1薬の個人輸入に関する厚労省の注意喚起まとめ

「GLP-1の薬を海外から個人輸入すれば安く手に入るのでは?」と考えたことはありませんか。たしかにインターネット上には個人輸入代行サイトが数多く存在し、手軽に購入できるように見えるかもしれません。

しかし厚生労働省は、GLP-1受容体作動薬を含む医薬品の個人輸入について繰り返し注意喚起を行っています。偽造品や品質不良品による健康被害のリスク、副作用が出ても公的救済制度の対象外になる問題など、見落とせない危険が潜んでいるのです。

この記事では、厚労省が公表している注意喚起の内容をわかりやすく整理し、GLP-1薬を安全に使うために押さえておきたいポイントをお伝えします。

目次 Outline

GLP-1受容体作動薬の個人輸入で厚労省が警告する5つのリスク

厚生労働省は医薬品の個人輸入に対して、品質・安全性・副作用対応・救済制度・法的問題の5つの観点からリスクを明示しています。GLP-1受容体作動薬もこの警告の対象であり、「安いから」「手軽だから」という理由だけで購入すると、取り返しのつかない事態を招きかねません。

品質や安全性がまったく保証されていない

日本国内で正規に流通する医薬品は、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づいて品質・有効性・安全性の確認が行われています。一方、海外から個人輸入した製品にはこうした保証が一切ありません。

不衛生な環境で製造された可能性や、有効成分の含有量が表示と異なるケースも報告されています。GLP-1受容体作動薬は注射製剤が多く、温度管理が適切でなければ薬効が失われるだけでなく、変質による健康被害も懸念されるでしょう。

偽造品が世界的に流通している現実

WHO(世界保健機関)やFDA(アメリカ食品医薬品局)は、GLP-1受容体作動薬の偽造品が世界中で出回っていると警鐘を鳴らしています。中身がインスリンにすり替えられていた事例や、非滅菌の注射器が使われていた事例など、深刻な報告が相次いでいます。

個人輸入代行サイトを経由して届いた薬が本物かどうかを、一般の方が見分けるのは極めて困難です。パッケージが精巧に偽造されていることも多く、外見だけでは判別できません。

GLP-1薬の個人輸入で厚労省が指摘するリスク一覧

リスクの種類具体的な内容
品質の問題有効成分の不足・過剰、不純物の混入、温度管理の不備
偽造品の混入正規品を装った偽物、成分が全く異なる製品
副作用対応の困難国内の医師が成分情報を把握できず迅速な処置が難しい
救済制度の対象外医薬品副作用被害救済制度が適用されない
法的リスク他人への譲渡・転売は薬機法違反となる

副作用が出ても医師が迅速に対処できない

個人輸入した医薬品の成分や作用について、国内の医師や薬剤師は十分な情報を持っていません。用法・用量や使用上の注意が外国語で書かれている場合、内容を正確に把握すること自体が難しいのが現実です。

GLP-1受容体作動薬には吐き気や下痢といった消化器症状のほか、まれに急性膵炎などの重篤な副作用も報告されています。万が一こうした症状が出た場合、成分が不明な薬では適切な治療を受けられない恐れがあります。

健康被害が起きても公的救済を受けられない

日本には「医薬品副作用被害救済制度」という公的な補償の仕組みがあり、正規の医薬品を適正に使用して重大な健康被害が生じた場合に救済を受けられます。ところが、個人輸入した医薬品で健康被害が起きた場合は、この制度の対象外となります。

つまり、個人輸入した薬で深刻な副作用が出ても、治療費から後遺症への補償まですべて自己負担になるということです。「安く手に入れたつもりが、結果的に高くついた」という事態は珍しくありません。

そもそもGLP-1受容体作動薬とは何か|ダイエット目的の個人輸入が増えた背景

GLP-1受容体作動薬はもともと2型糖尿病の治療薬として開発された医薬品であり、食欲抑制や血糖値コントロールの効果から、近年はダイエット目的での使用が広がっています。海外での話題性やSNSの拡散が、個人輸入を後押しする一因となっています。

GLP-1受容体作動薬は糖尿病治療から生まれた薬

GLP-1とは「グルカゴン様ペプチド-1」と呼ばれるホルモンで、食事の後に小腸から分泌され、すい臓にインスリンの分泌を促す働きがあります。GLP-1受容体作動薬は、この天然ホルモンの作用を利用して血糖値を下げるために開発されました。

日本でも複数のGLP-1受容体作動薬が糖尿病治療薬として承認されており、オゼンピック、リベルサス、マンジャロ(GIP/GLP-1受容体作動薬)などが代表的な製品です。

食欲を抑える作用がダイエット目的で注目された

GLP-1受容体作動薬には、脳の満腹中枢に働きかけて食欲を抑制する作用や、胃の内容物の排出を遅らせて満腹感を持続させる効果があります。こうした作用が「食べる量が自然に減る」として、ダイエットを望む方の間で大きな注目を集めました。

海外ではセレブリティが使用を公言したことでSNS上で爆発的に話題となり、日本でも「痩せ薬」というイメージが一気に広まりました。その結果、医療機関を通さずに海外から直接購入しようとする方が増えています。

個人輸入代行サイトを利用する人が増えた理由

「クリニックに行く時間がない」「診察を受けるのが面倒」「少しでも安く手に入れたい」。こうした動機から、個人輸入代行サイトを利用してGLP-1受容体作動薬を購入する方が後を絶ちません。

代行サイトは処方箋なしで購入できる手軽さが魅力に映るかもしれませんが、それは同時に医師の診察や安全確認を省略していることを意味します。厚生労働省が注意喚起を強化している背景には、こうした利用者の増加があるのです。

入手方法医師の関与安全性
医療機関での処方あり品質・安全性が確認済み
オンライン診療あり正規品を医師の管理下で使用
個人輸入代行サイトなし品質・安全性の保証なし
知人からの譲渡なし薬機法違反の恐れあり

厚労省の公式ページで確認できる個人輸入の注意喚起内容

厚生労働省は「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」というページを公開し、個人輸入に伴うリスクを具体的に列挙しています。GLP-1受容体作動薬を含む医薬品の購入を検討している方は、必ず一度目を通しておくべき内容です。

「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」の要点

厚労省の公式ページでは、個人輸入される医薬品の危険性として主に4つのポイントを挙げています。品質が確認されていない製品であること、効能や用法が正確に記載されていない可能性があること、副作用への対処が困難であること、そして公的救済制度の対象外であること。

とくに「不衛生な場所や方法で製造された可能性」「偽造品かもしれない」という指摘は、GLP-1受容体作動薬のような注射剤にとって深刻な問題といえるでしょう。

個人輸入で認められる数量制限と手続き

個人輸入の数量上限と届出のルール

医薬品の種類輸入可能な上限
処方箋薬(要指示薬)用法用量から1か月分以内
処方箋薬以外の医薬品用法用量から2か月分以内
重大な健康被害リスクのある医薬品数量に関係なく輸入不可(処方箋が必要)

GLP-1受容体作動薬の適正使用に関する通知

厚生労働省は医療機関向けにも「GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について」という通知を発出しています。この通知では、ダイエット目的での安易な処方や個人輸入に対して警戒を促す内容が盛り込まれています。

日本糖尿病学会やPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)も同様に、適応外使用に関する注意喚起を行っており、医療界全体として慎重な姿勢をとっています。

「あやしいヤクブツ連絡ネット」で情報を確認する方法

厚労省が運営する「あやしいヤクブツ連絡ネット」では、海外で健康被害が報告されている医薬品や偽造医薬品の情報を公開しています。個人輸入を検討する前に、購入予定の製品名で検索してみることをおすすめします。

万が一、怪しい製品を見つけた場合や健康被害を受けた場合は、このネットワークを通じて通報や相談が可能です。泣き寝入りせず、まずは情報を確認する習慣をつけましょう。

GLP-1薬の個人輸入で実際に起きている健康被害と偽造品の実態

個人輸入した医薬品による健康被害は決して他人事ではありません。厚生労働省のホームページには、動悸やめまい、肝機能障害、さらには死亡に至った事例まで掲載されています。GLP-1受容体作動薬でも偽造品の存在が確認されており、油断は禁物です。

厚労省が公表している健康被害の報告事例

厚生労働省のウェブサイトには、個人輸入した医薬品による具体的な健康被害事例が掲載されています。ダイエット目的の海外製品を服用した20代女性が入院した事例や、海外のやせ薬から未承認の医薬品成分が検出された事例など、内容は多岐にわたります。

とくに注目すべきは、表示されている成分とは異なる成分が検出されているケースが複数あるという点です。何が入っているかわからない薬を体に入れることの怖さを、改めて認識する必要があるでしょう。

WHOやFDAが警告するGLP-1偽造品の手口

海外ではGLP-1受容体作動薬の偽造品について、さらに深刻な実態が報告されています。注射ペンの中身がインスリンにすり替えられており、糖尿病でない方が使用して低血糖発作を起こした事例。非滅菌の注射器により細菌感染を引き起こした事例。有効成分が全く含まれていない生理食塩水が充填されていた事例。

こうした偽造品は外見からの判別がほぼ不可能であり、正規の流通経路を通さない限り安全を確保できません。

代行サイト経由のGLP-1薬は本物かどうか見分けられない

個人輸入代行サイトでは「正規品保証」をうたうケースもありますが、その根拠を第三者が検証する仕組みはありません。パッケージや製造番号が精巧に偽造されている以上、購入者が真贋を見極めることは事実上不可能です。

2024年7月には、GLP-1受容体作動薬を無許可で転売した事案が刑事事件として立件されており、個人輸入をめぐる法的リスクも高まっています。「安さ」の裏側に潜む代償の大きさを見誤ってはなりません。

報告されている健康被害・偽造品の手口

  • 成分の不一致 ── 表示と異なる成分が検出され、未承認成分が混入していたケース
  • 偽造注射ペン ── 中身がインスリンや生理食塩水にすり替えられていた事例
  • 細菌感染 ── 非滅菌の注射器による感染症が発症した報告
  • 重篤な副作用 ── 動悸・めまい・肝機能障害・低血糖発作の被害

医薬品副作用被害救済制度はGLP-1の個人輸入品に適用されない

日本には医薬品の副作用で重大な健康被害を受けた方を救済する公的制度がありますが、個人輸入した医薬品はこの制度の対象外です。万が一の際に誰にも守ってもらえないという現実を知った上で、購入方法を判断する必要があります。

医薬品副作用被害救済制度とはどんな仕組みか

医薬品副作用被害救済制度は、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)が運営する公的な補償制度です。正規に流通している医薬品を適正に使用したにもかかわらず、入院が必要なほどの重い副作用や障害が生じた場合に、医療費や障害年金などの給付を受けられます。

この制度があるからこそ、国内で処方される医薬品は「万が一のときにも守ってもらえる」という安心感があります。

個人輸入品が救済対象外となる根拠

救済制度の適用範囲と個人輸入品の扱い

項目正規品(国内処方)個人輸入品
品質の確認薬機法に基づき確認済み未確認
副作用救済制度適用される適用されない
医師の管理処方・経過観察ありなし
健康被害時の費用制度による補償あり全額自己負担

自己責任で済まない金銭的・身体的ダメージ

個人輸入した薬で健康被害が出た場合、治療費はすべて自費となります。重篤な副作用で入院が長引けば、数十万円から数百万円の負担になることも珍しくないでしょう。

さらに、後遺症が残った場合の補償も一切ありません。「安く買えたから得をした」と思っていても、たった一度の健康被害で人生が大きく変わるリスクを背負っていることを忘れないでください。

正規処方なら公的制度で守られるという安心感

国内の医療機関で医師の診察を受けて処方されたGLP-1受容体作動薬であれば、副作用被害救済制度の対象となります。万が一重い副作用が出ても、公的な補償を受けられるという安心感は非常に大きなものです。

オンライン診療でもこの点は同様で、医師が処方した正規の薬であれば制度の対象になります。「コストを抑えたい」という気持ちは理解できますが、安全と補償を手放してまで節約するべきではないでしょう。

GLP-1薬を安全に手に入れるなら医療機関での処方が鉄則

GLP-1受容体作動薬を安全かつ効果的に使うには、医療機関で医師の診察を受けた上で処方してもらうことが大前提です。近年はオンライン診療も充実しており、通院の負担を軽減しながら正規品を入手する方法が広がっています。

対面診療で処方を受けるのが基本

GLP-1受容体作動薬は医師の処方が必要な医薬品です。対面での診察では、血液検査や体重・BMIの測定、既往歴の確認などを通じて、薬の適応があるかどうかを医師が総合的に判断します。

用量の調整や副作用の管理も医師のもとで行われるため、安心して治療を続けられるでしょう。とくに初めてGLP-1受容体作動薬を使う方は、対面での診察を受けることが望ましいといえます。

オンライン診療でGLP-1薬の処方を受ける際の注意点

忙しくて通院が難しい方には、オンライン診療という選択肢もあります。厚生労働省は「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を定めており、この指針に沿って運営されているクリニックを選ぶことが大切です。

具体的には、リアルタイムの映像と音声による診療を行っているか、初診時に既往歴や薬歴を十分に確認しているか、急変時に対面で受診できる体制があるかといったポイントをチェックしましょう。問診だけで安易に処方する医療機関は避けた方が無難です。

「個人輸入の方が安い」は本当か

個人輸入代行サイトの価格は一見安く見えるかもしれません。しかし、海外からの送料や手数料を加算すると、国内のオンライン診療クリニックと同程度か、むしろ高くなるケースも少なくありません。

加えて、偽造品をつかまされるリスクや、届かない場合の返金トラブル、税関で没収される可能性なども考慮すると、トータルコストは大幅に膨らむおそれがあります。金銭面だけで見ても、個人輸入が「お得」とはいえないでしょう。

  • 個人輸入は送料・手数料を含めると国内処方と大差ないか、むしろ割高になる場合がある
  • 偽造品や品質不良品が届いた場合、その費用は丸ごと損失となる
  • 税関で没収されても返金保証がない代行サイトが大半
  • 正規のオンライン診療では初回割引や定期便割引を設けているクリニックも多い

GLP-1の個人輸入に関する薬機法違反と罰則を見落とさないで

GLP-1受容体作動薬の個人輸入そのものは、自己使用目的で数量制限を守れば直ちに違法とはなりません。しかし、他人への譲渡や転売は薬機法違反として刑事罰の対象になります。知らなかったでは済まされない法的リスクにも目を向けましょう。

個人輸入した薬の譲渡・転売は犯罪になる

個人輸入に関連する薬機法上の規制

行為合法か違法か
自己使用目的で数量制限内の輸入手続きを踏めば合法(ただしリスクは自己責任)
輸入した薬を他人に譲渡違法(薬機法違反)
輸入した薬を転売・販売違法(薬機法違反、刑事罰の対象)
未承認薬の広告・宣伝違法(薬機法違反)

2024年にはGLP-1受容体作動薬の転売で刑事事件が発生

2024年7月、GLP-1受容体作動薬を無許可で転売したとして刑事事件化された事案が報告されています。「余ったから友人にあげた」「SNSで安く譲った」といった行為であっても、法律上は違反に該当します。

自分で使い切れなかった分を他人に渡すことは、善意のつもりでも法律違反です。処方された薬は自分だけが使用し、不要になった場合は医療機関や薬局に相談して適切に処分してください。

税関での没収や届かないトラブルも増えている

厚生労働省や税関は、医薬品の個人輸入に対する監視を年々強化しています。インボイス(送り状)の不備や成分に疑いのある荷物は、税関で差し止められるケースが急増中です。

とくにGLP-1受容体作動薬のような注射製剤は、冷蔵輸送が必要なため通関時のチェックが厳しく、没収されるリスクも高くなっています。代金を支払ったのに届かない、返金もされないという二重の損失を被る方もいるのが実情です。

よくある質問

GLP-1受容体作動薬を個人輸入した場合、医薬品副作用被害救済制度は利用できる?

個人輸入したGLP-1受容体作動薬で健康被害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。この制度は、日本国内で薬機法に基づいて正規に流通している医薬品を適正に使用した場合に限って適用されます。

個人輸入品は日本の品質基準を満たしていることが確認されていないため、どれほど深刻な被害が出ても公的な補償は受けられず、治療費はすべて自己負担です。安全に治療を受けるためにも、医療機関での処方を選ぶようにしましょう。

GLP-1受容体作動薬の個人輸入は法律で禁止されている?

自己使用目的であり、定められた数量制限の範囲内であれば、GLP-1受容体作動薬の個人輸入自体は直ちに違法とはなりません。処方箋薬の場合は用法用量からみて1か月分以内が上限とされています。

ただし、輸入した薬を他人に譲渡したり転売したりすると薬機法違反となり、刑事罰の対象です。2024年には実際にGLP-1受容体作動薬の無許可転売で刑事事件化された事例も報告されています。合法であっても品質や安全性の保証がない点は変わらないため、医師の処方を受けるのが安全な選択です。

GLP-1受容体作動薬の偽造品にはどんな危険が報告されている?

WHOやFDAの報告によると、GLP-1受容体作動薬の偽造品では非常に深刻な事例が確認されています。注射ペンの中身がインスリンにすり替えられており、糖尿病でない方が使用して低血糖発作を起こしたケースや、非滅菌の注射器による細菌感染で手術が必要になった事例があります。

有効成分が全く含まれていない生理食塩水が充填されていたケースも報告されており、外見だけでは正規品との区別がつきません。個人輸入代行サイトで「正規品保証」と記載されていても、第三者が検証する仕組みはないため信頼性に欠けます。

GLP-1受容体作動薬をオンライン診療で処方してもらうことは可能?

GLP-1受容体作動薬はオンライン診療でも処方を受けられます。厚生労働省が定める「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って運営されているクリニックを選ぶことが大切です。

リアルタイムの映像・音声による診察が行われ、既往歴や薬歴の確認が十分になされているかを確認しましょう。オンライン診療で処方された正規品であれば、万が一の副作用にも医薬品副作用被害救済制度の対象となるため、個人輸入よりも安全な入手方法といえます。

GLP-1受容体作動薬を個人輸入して税関で没収されることはある?

GLP-1受容体作動薬を個人輸入した場合、税関で没収される可能性は十分にあります。とくに処方箋薬を処方箋なしで輸入しようとした場合や、数量制限を超えた場合には差し止めの対象となります。

近年は厚生労働省と税関の連携による監視が強化されており、インボイスの不備や成分に疑いのある荷物の差し止め件数が増加しています。代金を支払ったにもかかわらず商品が届かず、返金も受けられないというトラブルも報告されています。

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この記事を書いた人 Wrote this article

大木 沙織 大木皮ふ科クリニック 副院長

皮膚科医/内科専門医/公認心理師 略歴:順天堂大学医学部を卒業後に済生会川口総合病院、三井記念病院で研修。国際医療福祉大学病院を経て当院副院長へ就任。 所属:日本内科学会