薄毛や抜け毛の悩みは、多くの方が抱える深刻な問題です。特に男性型脱毛症(AGA)は進行性の脱毛症であり、早期の対策が重要となります。

この記事では、AGA治療の中心となる「飲み薬」に焦点を当て、現在主流となっている4つの選択肢を徹底解説します。

ご自身の状態に合った治療法を見つけるための一助として、ぜひ最後までお読みください。

AGA治療における内服薬の役割と重要性

AGA治療を考える上で、内服薬、つまり飲み薬は中心的な役割を担います。外用薬やその他の治療法と異なり、内服薬は体の中から作用し、AGAの根本的な原因にアプローチできる点が大きな特徴です。

AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の働きによって、より強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換されることで引き起こされます。

AGA内服薬が毛周期に作用する仕組みの図

このDHTが毛根の受容体と結合し、髪の成長期を短縮させることで、毛髪が十分に育つ前に抜け落ちてしまうのです。

内服薬は、このAGAが進行する流れを食い止め、ヘアサイクルを正常な状態に戻すために重要な働きをします。

AGAの進行を止める内服薬の働き

AGA治療薬の主な目的は二つあります。一つは「抜け毛を減らし、AGAの進行を抑制する」こと、もう一つは「発毛を促進する」ことです。

特に、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬は、AGAの根本原因であるDHTの生成を抑えることで、前者の「進行抑制」に大きく貢献します。

抜け毛進行をブロックする守りの治療イメージ

治療を開始することで、まずは抜け毛の減少を実感し、毛髪の状態を維持することを目指します。この守りの治療が、AGA対策の土台となります。

AGA治療薬の基本的な考え方

AGA治療は、単一の薬で完結するものではなく、個々の症状や目指すゴールに応じて複数の選択肢を組み合わせることが一般的です。

進行を止める「守り」の治療と、発毛を促す「攻め」の治療をバランス良く行うことが、効果的な改善への近道です。

AGA治療薬の役割まとめ

治療の役割代表的な内服薬主な働き
守りの治療フィナステリド、デュタステリドAGAの進行を抑制し、抜け毛を防ぐ
攻めの治療ミノキシジル頭皮の血流を改善し、発毛を促進する
栄養補助サプリメント毛髪の成長に必要な栄養素を補給する

フィナステリド(プロペシア) – 脱毛抑制の第一選択薬

フィナステリドは、AGA治療において最も広く用いられている内服薬の一つです。日本皮膚科学会のガイドラインでも強く推奨されており、世界中で多くの治療実績があります。

AGAの進行を抑制する「守りの治療」の代表格として、多くのクリニックで最初に処方されることが多い薬剤です。先発医薬品としては「プロペシア」という名称で知られています。

フィナステリドの効果と作用

フィナステリドの主な効果は、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑制することです。具体的には、5αリダクターゼのうち、特に頭頂部や前頭部の毛乳頭細胞に多く存在する「II型」の働きを阻害します。

フィナステリドがDHT生成を抑制する流れ

これによりDHT濃度が低下し、乱れたヘアサイクルが正常化に向かいます。結果として、抜け毛が減少し、細く弱々しかった毛髪が太く長く成長するようになります。

効果を実感するまでの期間

フィナステリドの効果はすぐには現れません。ヘアサイクルを正常に戻すには時間が必要なため、効果を実感し始めるまでには、一般的に3ヶ月から6ヶ月程度の継続的な服用が必要です。

治療を始めてすぐに効果が出ないからといって自己判断で中断せず、根気強く続けることが大切です。

フィナステリド(プロペシア)の概要

項目内容備考
分類5αリダクターゼII型阻害薬AGAの進行抑制が主な目的
先発薬名プロペシアジェネリック医薬品も多数存在
効果実感の目安3~6ヶ月継続的な服用が重要

フィナステリドの費用とジェネリック

フィナステリドの治療は自由診療のため、費用はクリニックによって異なります。先発医薬品であるプロペシアに加えて、現在では多くのジェネリック医薬品が利用可能です。

先発プロペシアとジェネリック費用比較アイコン

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同等の有効成分・効果を持ちながら、開発費用が抑えられているため、より安価に治療を継続できます。

費用を抑えたい場合は、ジェネリックの処方を希望することを医師に伝えると良いでしょう。

デュタステリド(ザガーロ) – より強力な5α還元酵素阻害薬

デュタステリドは、フィナステリドと同様に5αリダクターゼを阻害する内服薬ですが、より強力な作用を持つのが特徴です。

フィナステリドで十分な効果が得られなかった場合や、より積極的な進行抑制を望む場合に選択されます。先発医薬品としては「ザガーロ」という名称で知られています。

デュタステリドとフィナステリドの違い

デュタステリドがフィナステリドと大きく異なる点は、阻害する5αリダクターゼの種類です。フィナステリドが「II型」のみを阻害するのに対し、デュタステリドは「I型」と「II型」の両方を阻害します。

I型・II型5α還元酵素を比較するデュタステリド解説図

I型は側頭部や後頭部、皮脂腺に多く存在するため、デュタステリドはより広範囲かつ強力にDHTの生成を抑制する効果が期待できます。

臨床試験では、発毛効果がフィナステリドの約1.6倍であったというデータも報告されています。

デュタステリドが推奨されるケース

デュタステリドは、その強力な作用から、以下のような方に特に推奨されます。

AGAの進行が速いと感じる方、前頭部だけでなく広範囲に薄毛が気になる方、そしてフィナステリドによる治療で満足のいく結果が得られなかった方などです。

ただし、効果が強い分、副作用のリスクも考慮する必要があるため、処方には医師の慎重な判断が求められます。

デュタステリド(ザガーロ)の概要

項目内容備考
分類5αリダクターゼI型・II型阻害薬フィナステリドより強力な進行抑制効果
先発薬名ザガーロこちらもジェネリックが存在
特徴広範囲のDHT生成を抑制フィナステリドで効果不十分な場合に検討

デュタステリドの費用と処方

ザガーロ処方シーンと費用イメージ

デュタステリドの費用も、フィナステリドと同様にクリニックによって設定されています。先発薬のザガーロと、そのジェネリック医薬品があり、ジェネリックを選択することで費用を抑えることが可能です。

デュタステリドは強力な薬剤であるため、処方を受ける前には必ず医師の診察を受け、ご自身の健康状態やAGAの進行度を正確に評価してもらうことが重要です。

ミノキシジルタブレット – 発毛促進への内服アプローチ

ミノキシジルは、これまで紹介したフィナステリドやデュタステリドとは全く異なるアプローチで薄毛を改善する成分です。

もともとは高血圧の治療薬として開発されましたが、その副作用として多毛が見られたことから、発毛剤として転用された経緯があります。

AGA治療においては、発毛を促す「攻めの治療」を担う重要な選択肢です。

ミノキシジルの発毛効果

ミノキシジルの主な作用は、血管を拡張して頭皮の血流を増加させることです。

ミノキシジルで血流が増えて毛母細胞が活性化する図

毛髪の成長には、毛根にある毛母細胞の働きが活発であることが必要ですが、そのためには十分な栄養と酸素が血流によって運ばれる必要があります。

ミノキシジルは、毛根周辺の血流を改善することで毛母細胞を活性化させ、休止期にある毛根を成長期へと移行させたり、成長期を延長させたりすることで、発毛を促進し、髪を太く長く育てます。

内服薬(ミノタブ)と外用薬の違い

ミノキシジルには、内服薬(通称ミノタブ)と、頭皮に直接塗布する外用薬の2種類があります。外用薬はドラッグストアなどでも購入できますが、内服薬は医師の処方が必要です。

内服薬は血流に乗って全身に作用するため、外用薬よりも高い発毛効果が期待できる一方、副作用のリスクも高まります。

特に重要な点として、ミノキシジル内服薬は日本ではAGA治療薬として厚生労働省の承認を受けていない「適応外処方薬」であるという事実があります。

そのため、処方は医師の判断と責任のもとで行われます。

ミノキシジルタブレットの概要

項目内容備考
分類血管拡張薬発毛促進が主な目的(攻めの治療)
作用頭皮の血流を改善し毛母細胞を活性化フィナステリド等との併用が一般的
注意点国内ではAGA治療薬として未承認処方には医師の慎重な判断が必要

ミノキシジル治療の費用と注意点

ミノタブ服用時の注意点(心拍・むくみ)アイコン

ミノキシジル内服薬の治療費用も自由診療です。フィナステリドやデュタステリドと併用して処方されることが多く、その場合の費用はクリニックの料金体系によります。

未承認薬であるため、その効果と副作用のリスクを十分に理解した上で治療を開始することが大切です。特に心臓や血圧に持病のある方は、服用に際して細心の注意が必要です。

サプリメントによる薄毛対策 – 栄養面からのサポート

AGA治療薬による直接的なアプローチに加え、髪の健康を内側から支えるサプリメントの活用も有効な手段です。

髪の毛は主にケラチンというタンパク質からできており、その合成には亜鉛やビタミンといった様々な栄養素が必要です。食生活の乱れやストレスなどで栄養が不足すると、いくら治療薬でAGAの進行を抑えても、健康な髪は育ちません。

サプリメントは、これらの不足しがちな栄養素を効率的に補給し、治療薬の効果を最大限に引き出すための土台作りをサポートします。

髪の成長に必要な栄養素

亜鉛・ビタミンB・Lリジンなど栄養素プレート図

健康な髪を育てるためには、特定の栄養素が重要となります。治療薬と併せてこれらの栄養素を意識的に摂取することで、より良い結果が期待できます。

  • 亜鉛
  • ビタミンB群
  • L-リジン
  • ノコギリヤシ

亜鉛は髪の主成分であるケラチンの合成に、ビタミンB群は頭皮の健康維持に、アミノ酸の一種であるL-リジンは育毛効果を高める働きがあるとされています。

また、ノコギリヤシは5αリダクターゼの働きを穏やかに阻害する効果が報告されており、天然成分での対策を考える方に注目されています。

クリニック処方サプリメントの利点

市販のサプリメントも多数ありますが、クリニックで処方される医療用サプリメントは、成分の含有量や品質が保証されており、より高い効果が期待できます。

医師が患者様の状態に合わせて最適なサプリメントを選定するため、無駄なく効率的に必要な栄養素を摂取できる点が大きなメリットです。

AGA治療の一環として、栄養面からのアプローチもぜひご相談ください。

各治療薬の効果比較と選び方のポイント

ここまでご紹介したフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3つの主要な治療薬は、それぞれ異なる特徴を持っています。

どの薬を選ぶべきかは、ご自身の薄毛の進行度、治療の目的、そして副作用への許容度などを総合的に判断して決める必要があります。

ここでは、それぞれの薬を比較し、選び方のポイントを解説します。

治療目的別の選び方

まずは、ご自身がAGA治療に何を求めるかを明確にすることが大切です。「これ以上抜け毛を増やしたくない」のか、「積極的に髪を生やしたい」のかによって、選択すべき薬は変わってきます。

抜け毛予防・現状維持が目的の場合

「最近抜け毛が増えてきた」「将来のために予防したい」という、比較的AGAの初期段階の方には、まずフィナステリドの服用から始めるのが一般的です。

抜け毛の原因に直接アプローチし、AGAの進行を食い止めることで、現状の毛髪量を維持する効果が期待できます。

積極的な発毛を目指す場合

「見た目の印象を大きく改善したい」というように、明らかな発毛効果を求める場合は、進行を抑制するフィナステリドまたはデュタステリドに加えて、発毛を促進するミノキシジルを併用する治療が推奨されます。

「守り」と「攻め」の治療を組み合わせることで、相乗効果が生まれ、より高い改善効果が期待できます。

主要3剤の効果比較

薬剤名主な効果向いている方
フィナステリド抜け毛の抑制AGA治療を初めて行う方、現状維持が目的の方
デュタステリドより強力な抜け毛の抑制AGAの進行が速い方、フィナステリドで効果が不十分な方
ミノキシジル発毛の促進積極的に発毛させたい方(守りの薬との併用が基本)

オンライン診療の活用と費用

AGA治療は継続が重要です。しかし、忙しくて定期的な通院が難しいという方も多いでしょう。そのような方には、オンライン診療が非常に便利な選択肢となります。

スマートフォンやパソコンを使って、自宅にいながら医師の診察を受け、薬を処方してもらうことが可能です。交通費や待ち時間がかからないため、時間的・経済的な負担を軽減できます。

治療費用の目安(ジェネリック含む)

治療プラン費用の目安(月額)備考
予防・現状維持プラン(フィナステリド)3,000円~7,000円ジェネリックの選択で費用を抑えられる
発毛促進プラン(フィナステリド+ミノキシジル)10,000円~18,000円クリニックにより併用割引がある場合も
強力発毛プラン(デュタステリド+ミノキシジル)13,000円~22,000円より高い効果を求める方向け

副作用とリスク管理 – 安全な治療のために

AGA治療薬は高い効果が期待できる一方で、医薬品である以上、副作用のリスクはゼロではありません。

安全に治療を続けるためには、どのような副作用があるのかを正しく理解し、万が一体に異変を感じた場合に適切に対処することが重要です。

治療を開始する前に、必ず医師から詳しい説明を受けてください。

各治療薬の主な副作用

治療薬によって報告されている副作用の種類や頻度は異なります。ご自身が服用する薬の潜在的なリスクを把握しておくことが大切です。

フィナステリド・デュタステリドの副作用

これらの5αリダクターゼ阻害薬で主に報告されているのは、男性機能に関する副作用です。具体的には、性欲減退や勃起機能不全(ED)などが挙げられます。

ただし、これらの副作用の発現頻度は数%程度と決して高くはなく、服用を中止すれば改善することがほとんどです。

その他、稀に肝機能障害が起こる可能性があるため、定期的な血液検査で健康状態を確認することが推奨されます。

ミノキシジルの副作用

ミノキシジル内服薬は、血管を拡張する作用があるため、それに伴う副作用が起こる可能性があります。主なものとして、動悸、めまい、むくみ、頭痛などが挙げられます。

また、治療開始直後に一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こることがありますが、これはヘアサイクルが正常化する過程での好転反応であり、通常は1〜2ヶ月で収まります。

さらに、血流に乗って全身に作用するため、頭髪以外の体毛が濃くなる「多毛症」も特徴的な副作用です。

副作用の比較

薬剤名主な副作用特に注意すべき点
フィナステリド性欲減退、勃起機能不全、肝機能障害発現頻度は低いが、男性機能への影響の可能性
デュタステリドフィナステリドと同様の副作用(発現率がやや高い傾向)より強力な分、副作用にも注意が必要
ミノキシジル動悸、めまい、むくみ、初期脱毛、多毛症心臓や血圧に疾患がある方は特に慎重な判断が必要

安全な治療継続のためのポイント

副作用リスクと安全継続ポイントを示すチェックリスト図

副作用のリスクを最小限に抑え、安心して治療を続けるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

自己判断で薬の量を増やしたり、個人輸入で安価な薬を入手したりすることは、深刻な健康被害につながる恐れがあり、絶対に避けるべきです。

  • 必ず医師の処方のもとで服用する
  • 定められた用法・用量を守る
  • 定期的に診察を受け、健康状態をチェックする
  • 体調に異変を感じたら、すぐに医師に相談する

特に、フィナステリドとデュタステリドは、女性(特に妊娠中の女性)や子供が触れることも厳禁とされています。

錠剤が割れて成分に触れると、男子胎児の生殖器に影響を及ぼす危険性があるため、薬剤の管理には十分注意してください。

よくある質問

AGA治療薬に関して、患者様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q
治療をやめたらどうなりますか?
A

AGA治療薬の効果は、服用を継続している間に限られます。服用を中止すると、抑制されていたDHTの生成が再び活発になり、AGAの進行が再開してしまいます。

その結果、治療によって改善した状態が元に戻ってしまう可能性が高いです。治療効果を維持するためには、医師の指示に従い、継続的に服用することが重要です。

減薬や休薬を検討する際も、必ず自己判断せず医師にご相談ください。

Q
ジェネリック医薬品の効果は本当に同じですか?
A

はい、同じです。ジェネリック医薬品は、先発医薬品(ブランド薬)の特許が切れた後に、他の製薬会社が製造・販売する医薬品です。

有効成分、成分量、用法、用量、効果が先発医薬品と同等であることが、国の厳しい審査基準によって保証されています。品質や安全性も同等ですので、安心してご使用いただけます。

費用を抑えて治療を続けたい方にとって、ジェネリックは非常に有効な選択肢です。

ジェネリック医薬品のポイント

項目説明
効果・安全性先発医薬品と同等であることが国によって保証されている
費用開発コストが抑えられているため、薬価が安い
選択医師に相談の上、希望すれば処方してもらえる
Q
薬を飲んでいれば、生活習慣は気にしなくても良いですか?
A

いいえ、生活習慣の改善も非常に大切です。

AGA治療薬は薄毛改善に大きな効果を発揮しますが、それだけに頼るのではなく、健康な髪が育つための土台となる生活習慣を整えることで、相乗効果が期待できます。

栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理などを心がけることは、頭皮環境を健やかに保ち、治療効果を高める上で重要です。

Q
もう一つの選択肢 赤色LED(発光ダイオード)を用いた光治療?
A

「赤色LED」を用いた治療は、細胞レベルで毛母の働きを活性化させ、発毛をサポートする効果が期待されています。

痛みや副作用のリスクがほとんどなく、飲み薬との併用でさらなる効果を目指せる新しいアプローチです。ご興味のある方は、こちらの解説記事もぜひご覧ください。

LED及び低出力レーザ

飲み薬の補完として、LED及び低出力レーザによるAGA治療が国のガイドラインでも推奨されています。以下の記事を一読し治療の参考としてください。

▶ LED及び低出力レーザー照射によるAGA改善アプローチ

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