髪は見た目の印象を大きく左右するため、太くツヤのある髪の毛にあこがれる方も多いです。

「髪が細くなってボリュームダウンした気がする」と感じている方のなかには、髪の毛を太くすると言われるサプリメントに関心をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

サプリメントは手軽に栄養を補給できる便利なアイテムですが、種類が多く、どれを選べば良いか迷ってしまうことも少なくありません。

この記事では、髪の毛を太くするために有効とされる成分や、自分に合ったサプリメントの選び方、そして利用する上での注意点について解説します。

なぜ髪の毛は細くなる?主な原因

髪の毛が細くなる原因は多岐にわたります。ご自身の状況と照らし合わせながら、考えられる原因を探ってみましょう。原因を理解することは、適切な対策への第一歩となります。

加齢による変化

年齢を重ねると体の様々な部分に変化が現れますが、髪の毛も例外ではありません。

毛髪を作り出す毛母細胞の働きが徐々に低下したり、髪の成長サイクル(毛周期)が乱れたりすると、髪の毛が細くなる、あるいは十分に成長しきれなくなる場合があります。

また、女性では、更年期に女性ホルモンの分泌量が減少することも影響の一つと考えられています。

生活習慣の影響

日々の生活習慣も髪の毛の太さに影響を与えます。栄養バランスの偏った食事や睡眠不足、過度なストレスや喫煙、運動不足は血行不良や頭皮環境の悪化を招き、髪の毛の健やかな成長を妨げる要因となり得ます。

特に、髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助けるビタミン、ミネラルが不足すると、髪は細く弱々しくなりがちです。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れも髪の毛が細くなる原因の一つです。

特に男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)はAGA(男性型脱毛症)の主な原因物質とされ、毛母細胞の働きを抑制して髪の毛を細く、短くしてしまいます。

女性でも加齢やストレス、出産などによってホルモンバランスが崩れると、髪質の変化を感じるケースがあります。

頭皮環境の問題

健やかな髪の毛は、健康な頭皮から育ちます。

頭皮の血行不良、皮脂の過剰分泌や乾燥、毛穴の詰まり、炎症などは、毛根に十分な栄養を届けられなくしたり、毛母細胞の働きを妨げたりして、髪の毛が細くなる原因となります。

間違ったヘアケアや洗浄力の強すぎるシャンプーの使用なども、頭皮環境を悪化させる可能性があるため注意が必要です。

健やかな髪の成長に必要な基本栄養素

髪の毛を太く強く育むためには、バランスの取れた栄養摂取が基本です。サプリメントを考える前に、まずは日々の食生活を見直してみましょう。

タンパク質(アミノ酸)の重要性

髪の毛の約80~90%は、「ケラチン」というタンパク質で構成されています。そのため、タンパク質は髪の毛を作るための最も基本的な材料と言えます。

タンパク質は体内でアミノ酸に分解されて吸収されるため、良質なタンパク質、つまり必須アミノ酸をバランス良く含む食品を摂取する工夫が大切です。

肉や魚、卵や大豆製品、乳製品などを意識して食事に取り入れましょう。

ビタミン群の役割

ビタミンは、体の調子を整え、タンパク質の代謝や頭皮環境の維持を助ける重要な役割を担っています。

なかでもビタミンB群(B2、B6、ビオチンなど)は、タンパク質の代謝やエネルギー生成に関わり、頭皮の新陳代謝を促進します。

ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、頭皮の健康維持に貢献するほか、抗酸化作用もあります。ビタミンEは血行を促進し、毛根への栄養供給をサポートする働きが期待できます。

髪に良いとされるビタミン

ビタミン種類主な働き多く含む食品
ビタミンB群代謝促進、頭皮環境維持レバー、豚肉、魚介類
ビタミンCコラーゲン生成補助、抗酸化作用果物、野菜、いも類
ビタミンE血行促進、抗酸化作用ナッツ類、植物油、魚介類

ミネラル類の働き

ミネラルも、髪の毛の健康に欠かせない栄養素です。「亜鉛」は、タンパク質(ケラチン)の合成に深く関わっており、不足すると髪の成長が妨げられる可能性があります。

また、「鉄」は血液中のヘモグロビンの成分となり、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。頭皮への酸素供給が滞ると、毛母細胞の働きが低下する恐れがあります。

「ヨウ素」は甲状腺ホルモンの合成に必要で、このホルモンは体の新陳代謝を活発にし、髪の成長にも関わっています。

髪の成長に関わるミネラル

ミネラル種類主な働き多く含む食品
亜鉛タンパク質合成、細胞分裂牡蠣、レバー、牛肉
酸素運搬レバー、赤身肉、ほうれん草
ヨウ素甲状腺ホルモン合成海藻類

食事から摂取する際のポイント

これらの栄養素は単体で摂取するよりも、バランス良く組み合わせて摂るのが理想的です。特定の食品ばかりに偏らず、多様な食材を取り入れた食事を心がけましょう。

また、調理法によって栄養素が失われる食材もあるため、生で食べられるものは生で、加熱する際は蒸し料理やスープにするなどの工夫も大切です。

しかし、食事だけで必要な栄養素をすべて十分に補うのが難しい場合もあります。そのようなときに、サプリメントを補助的に活用することを検討しても良いでしょう。

髪を太くする効果が期待されるサプリメント成分

髪の毛を太くすることを目指すサプリメントには、様々な成分が配合されています。代表的なものに、ケラチンや亜鉛、ビオチンなどがあります。

ケラチンとその構成要素

髪の主成分であるケラチンそのものや、ケラチンを構成するアミノ酸(シスチン、メチオニンなど)を配合したサプリメントがあります。

髪の材料を直接補給できて、髪の強度や太さの改善をサポートする目的があります。

ただし、摂取したケラチンやアミノ酸がそのまま髪の毛になるわけではなく、体内で適切に利用されるのが前提です。

亜鉛の髪への影響

亜鉛は髪の主成分であるケラチンの合成に必要不可欠なミネラルですが、細胞分裂や新陳代謝にも関わっており、毛母細胞の正常な働きを維持するためにも重要です。

亜鉛が不足すると髪の毛が細くなったり、抜け毛が増えたりする可能性があるため、サプリメントでの補給が有効な場合があります。

特に、食生活が偏りがちな方や、汗を多くかく方は不足しやすいと言われています。

ビオチンの役割

ビオチンはビタミンB群の一種で、皮膚や粘膜、そして髪の毛の健康維持を助ける栄養素として知られています。エネルギー代謝やアミノ酸の代謝に関与し、ケラチンの生成をサポートすると考えられています。

通常の食生活で不足するケースは稀ですが、皮膚炎や脱毛などの症状がある場合に治療の一環として用いられることもあります。

ノコギリヤシエキスの可能性

ノコギリヤシはヤシ科の植物で、その果実から抽出されたエキスがサプリメントに利用されています。

ノコギリヤシエキスには、AGAの原因物質であるDHTの生成に関わる酵素(5αリダクターゼ)の働きを阻害する作用があるのではないかと考えられており、一部の育毛関連製品に配合されています。

ただし、その効果については、まだ科学的な根拠が十分とは言えず、さらなる研究が待たれる状況です。

髪の毛に関連するその他の栄養成分

成分名期待される働き
ビタミンA頭皮の新陳代謝を助ける
イソフラボン女性ホルモン様の作用が期待される
カプサイシン血行促進効果が期待される

その他の注目成分

上記以外にも、コラーゲンペプチドやプラセンタエキス、各種植物エキス(高麗人参、イチョウ葉など)などが、髪の毛の健康維持や頭皮環境改善を目的としてサプリメントに配合される場合があります。

それぞれの成分について期待される効果は様々ですが、科学的根拠が確立されているものばかりではありません。

自分に合った髪の毛を太くするサプリの選び方

市場には多種多様な髪の毛に関するサプリメントが存在します。広告や口コミだけに頼らず、ご自身の状況や目的に合った製品を賢く選びましょう。

成分表示と含有量をチェックする

サプリメントを選ぶ上で最も重要なのは、パッケージに記載されている成分表示の確認です。

まず、髪の毛を太くするために期待する成分(例えば亜鉛やビオチンなど)が含まれているかを確認しましょう。

次に、その成分がどのくらいの量(含有量)配合されているかを見ます。含有量が少なすぎると期待する効果が得られない可能性がありますが、一方で多すぎても過剰摂取のリスクがあります。

栄養機能食品として表示されている場合は、1日あたりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた基準値の範囲内にあるかどうかも参考になります。

安全性と品質の確認方法

毎日口にするものだからこそ、サプリメントの安全性と品質は重要です。信頼できるメーカーの製品か、製造工場は衛生管理基準(例えばGMP認定工場など)を満たしているかなどを確認しましょう。

GMP(Good Manufacturing Practice)は、原材料の受け入れから製造、出荷までの全工程において製品が安全に作られ、一定の品質が保たれるようにするための製造工程管理基準です。

また、アレルギーをお持ちの方は、アレルゲンとなる成分が含まれていないかを必ず確認してください。

価格と継続しやすさのバランス

サプリメントは医薬品とは異なり、効果を実感するまでに時間がかかるのが一般的です。そのため、無理なく続けられる価格であるかどうかも大切な選択基準となります。

高価なサプリメントが必ずしも効果が高いとは限りません。成分や品質、価格を総合的に比較検討し、ご自身が納得して継続できるものを選びましょう。

また、錠剤やカプセル、粉末など形状も様々ですので、飲みやすさも考慮に入れると良いでしょう。

サプリメント選びのチェック項目

確認ポイント具体的な内容注意点
成分表示目的の成分が含まれているか、含有量は十分か根拠の不明な成分に注意
安全性GMP認定工場製造か、アレルギー表示は適切か過剰な宣伝文句に惑わされない
価格・形状無理なく継続できる価格か、飲みやすい形状か安価すぎる製品は品質に注意

添加物の有無にも注目

サプリメントには、形状を保つためや品質を維持するための賦形剤(ふけいざい)や着色料、香料などの添加物が含まれているものがあります。

これらの添加物が気になる方は、できるだけ添加物の少ない製品を選ぶ、あるいは無添加表示のある製品を検討するのも一つの方法です。

サプリメント利用時の注意点と限界

髪の毛を太くする効果を期待してサプリメントを利用する際には、知っておくべき注意点と、サプリメントだけでは解決できない限界があります。

正しく理解して過度な期待をせず、適切に利用することが大切です。

効果には個人差がある

サプリメントの効果の現れ方には、個人差が大きい点を理解しておく必要があります。

髪の毛が細くなっている原因や体質、生活習慣などは一人ひとり異なるため、同じサプリメントを摂取しても効果を実感できる人もいれば、あまり変化を感じない人もいます。

また、効果を実感できたとしてもその程度も様々です。広告などで謳われている効果が、必ずしも自分にも当てはまるとは限りません。

過剰摂取のリスク

サプリメントは食品に分類されますが、特定の成分が濃縮されているため、推奨される摂取目安量を守ることが重要です。良かれと思って過剰に摂取すると、かえって健康を害する可能性があります。

特に脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)やミネラル(亜鉛、鉄など)は体内に蓄積しやすく、過剰摂取による副作用のリスクがあります。

複数のサプリメントを併用するときは、成分が重複していないか、合計の摂取量が過剰にならないかを確認しましょう。

過剰摂取に注意したい栄養素

栄養素過剰摂取による影響
ビタミンA頭痛、吐き気、脱毛
ビタミンD高カルシウム血症、食欲不振
亜鉛銅の吸収阻害、吐き気、免疫力低下

医薬品との相互作用の可能性

現在、何らかの病気で治療を受けている方や、医薬品を服用している方は、サプリメントを利用する前に必ず医師や薬剤師に相談してください。

サプリメントに含まれる成分によっては、医薬品の効果を強めたり、弱めたりする相互作用を起こす可能性があります。自己判断での併用は避け、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。

あくまで栄養補助として捉える

サプリメントは、あくまでも日々の食事で不足しがちな栄養素を補うための「補助」的な役割を担うものです。

サプリメントを摂取しているからといって、食生活や生活習慣の改善を怠って良いわけではありません。

バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動やストレス管理といった基本的な生活習慣を整えることが、健やかな髪を育むための土台となります。

サプリメントは、その土台の上にプラスアルファとして活用するものと捉えましょう。髪の毛が細くなる原因がAGAなど医学的な要因であるときは、サプリメントだけで改善するのは困難です。

サプリメントとAGA・薄毛治療の違い

髪の毛を太くしたいと考えたとき、サプリメントの利用とクリニックで行われるAGA(男性型脱毛症)などの薄毛治療は、目的も働きかけ方も異なります。

それぞれの違いを理解し、ご自身の状況に合った方法を選択すると良いでしょう。

サプリメントの役割

サプリメントは、髪の毛の成長に必要な栄養素を補給して頭皮環境を整えるなど、髪の健康維持をサポートするのを主な目的としています。あくまで「食品」であり、病気の治療を目的としたものではありません。

栄養不足や生活習慣の乱れによる髪質の低下に対しては、一定の助けとなる可能性がありますが、AGAのように明確な医学的原因がある薄毛症状を根本的に改善する効果は期待できません。

クリニックで行うAGA・薄毛治療

AGAや女性の薄毛(FAGA/FPHL)は単なる栄養不足ではなく、ホルモンバランスの乱れや遺伝的要因などが関与する医学的な状態です。

そのため、クリニックでは、医師の診断に基づき、医学的根拠のある治療を行います。

AGA治療薬の種類

薬剤特徴
フィナステリドAGAの原因物質であるDHTの生成を抑える内服薬。
デュタステリドフィナステリドと同様にDHTの生成を抑える内服薬で、より広範なタイプの5αリダクターゼを阻害。
ミノキシジル頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させる効果が期待される薬剤。外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)がある。

これらの治療薬は医師の処方が必要であり、効果が認められている一方で、副作用のリスクも伴います。そのため、専門医の管理下で使用することが重要です。

治療とサプリメントの併用について

クリニックでのAGA・薄毛治療とサプリメントの併用については、自己判断せず、必ず担当医に相談してください。

治療の妨げにならない範囲で、栄養バランスを整える目的でサプリメントを活用することは考えられますが、治療薬との相互作用や成分の重複による過剰摂取のリスクも考慮する必要があります。

患者さんの状態や治療内容に合わせて、医師が適切なアドバイスを行います。

専門医への相談の重要性

髪の毛が細くなってきた、抜け毛が増えたといった悩みがあるときに、その原因を自己判断するのは困難です。

AGAなどの可能性が考えられる場合は、専門医(皮膚科やAGA専門クリニックなど)への早めの相談が大切です。

クリニックでは問診や視診、血液検査などを行い、薄毛の原因を診断して個々の状態に合わせた治療計画を提案します。サプリメントだけで様子を見るのではなく、まずは専門的な診断を受けるようにしましょう。

サプリメントとAGA治療薬の比較

項目サプリメントAGA治療薬(例:フィナステリド)
目的栄養補給、毛髪の健康維持AGAの進行抑制
分類食品医薬品
入手方法ドラッグストア、通販など医師の処方箋が必要

髪の毛を太くするサプリに関するよくある質問

髪の毛を太くするサプリメントについて、患者さんから寄せられることが多いご質問とその回答をまとめました。

Q
サプリメントはどのくらいの期間で効果が出ますか?
A

効果を実感できるまでの期間には個人差が大きく、一概には言えません。

髪の毛には成長サイクル(毛周期)があり、新しい髪が生え変わり、太さの変化を感じられるようになるまでには時間がかかります。

一般的には、最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続が推奨されます。すぐに効果が出ないからといって諦めず、まずは一定期間、用法用量を守って続けてみることが大切です。

Q
副作用はありますか?
A

サプリメントは食品ですので、医薬品のような重篤な副作用が起こることは稀です。

しかし、体質に合わない場合や特定の成分を過剰に摂取したときには、胃腸の不快感(吐き気、下痢など)や皮膚症状(発疹など)が現れる可能性があります。

特に、亜鉛などのミネラルや脂溶性ビタミンは過剰摂取に注意が必要です。何か異変を感じたときはすぐに摂取を中止し、必要であれば医師に相談してください。

アレルギー体質の方は、成分表示をよく確認することが重要です。

Q
いつ飲むのが効果的ですか?
A

サプリメントの種類によって推奨される摂取タイミングは異なります。

多くのサプリメントは吸収率を高めるために食後の摂取が推奨されていますが、製品パッケージの指示に従うのが基本です。

例えば、脂溶性ビタミンは食事中の脂肪と一緒に摂ると吸収されやすくなります。また、毎日決まった時間に飲む習慣をつけると、飲み忘れを防ぎ、継続しやすいです。

Q
複数のサプリメントを併用しても大丈夫ですか?
A

複数のサプリメントを併用すること自体が問題となるわけではありませんが、注意が必要です。

異なる製品でも同じ成分が含まれている場合があり、気づかないうちに特定の栄養素を過剰摂取してしまうリスクがあります。

例えば、マルチビタミンと亜鉛のサプリメントを併用すると、亜鉛の総摂取量が過剰になる可能性があります。

併用を考えている場合は各製品の成分表示を確認し、成分の重複や総摂取量に注意しましょう。判断が難しい場合や、医薬品を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

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