毎日のように繰り返す頭皮のべたつきや大きなフケ、そして耐え難い痒みに、もう何年も悩んではいませんか。

頭皮トラブルは単なる洗浄不足ではありません。皮膚に常在する菌と皮脂のバランスが崩れることで生じる、デリケートな問題です。

目次
  1. そもそも頭皮の赤みやフケはなぜ止まらないのか?原因菌マラセチアとの関係
    1. 皮脂を好むマラセチア菌が増殖するとなぜ炎症が起きるのか
    2. 乾燥しているのに脂っぽい?頭皮環境の乱れとバリア機能の低下
    3. 季節やホルモンバランスが影響を与える頭皮の不調サイン
  2. 市販シャンプーに含まれる有効成分をチェック!抗真菌・抗炎症・角質ケアの役割
    1. 増えすぎた原因菌の活動を抑える「抗真菌成分」の種類
    2. 辛い痒みや頭皮の赤みを鎮める「抗炎症成分」の働き
    3. 厚くなったフケを取り除く「角質軟化成分」の活用
  3. 失敗しないシャンプーの選び方|洗浄力と低刺激のバランスを見極める
    1. アミノ酸系洗浄成分が推奨される理由と見分け方
    2. 避けるべき「高級アルコール系」や「石鹸系」の特徴
    3. 保湿成分や添加物の有無も確認して刺激リスクを減らす
  4. 洗髪前の準備が分かれ道!お湯の温度と予洗いの重要性
    1. ブラッシングで頭皮の汚れを浮かせ血行を促す
    2. 熱すぎるお湯はNG!皮脂を取りすぎない適温の設定
    3. シャンプー剤を使わない「予洗い」で汚れの8割を落とす
  5. 頭皮環境を改善する正しい洗い方|指の腹を使ったマッサージ洗い
    1. シャンプーは手のひらで泡立ててから頭皮に乗せる
    2. 爪を立てずに指の腹で頭皮を動かすように洗う
    3. すすぎ残しは炎症の元!時間をかけて徹底的に洗い流す
  6. 洗髪後のドライと保湿ケアがカギ!菌を増やさないための習慣
    1. 自然乾燥は厳禁!短時間で頭皮を中心に乾かす
    2. タオルドライでの摩擦を防ぐ吸水タオルの活用
    3. 頭皮用ローションで失われた水分を補給する
  7. 外側からのケアだけでは不十分?食事と生活習慣で見直す皮脂コントロール
    1. ビタミンB群を積極的に摂取し脂質代謝を促す
    2. 糖質・脂質の摂りすぎが頭皮環境を悪化させる
    3. 睡眠とストレスケアでホルモンバランスを整える
  8. よくある質問

そもそも頭皮の赤みやフケはなぜ止まらないのか?原因菌マラセチアとの関係

頭皮のトラブルを解決するには、まず根本的な原因を正しく把握することが大切です。

単なる乾燥や汚れではなく、皮膚に存在する常在菌が深く関わっているケースが多いためです。脂漏性皮膚炎を引き起こす主な要因と、頭皮環境が悪化する背景について解説します。

皮脂を好むマラセチア菌が増殖するとなぜ炎症が起きるのか

私たちの皮膚には、誰にでも「マラセチア」という真菌(カビの一種)が存在しています。通常、この菌は害を及ぼすものではありません。

しかし、マラセチアは皮脂を栄養源としており、皮脂の分泌量が増えすぎると過剰に増殖してしまいます。

マラセチアが皮脂を分解する際に「遊離脂肪酸」という物質を作り出しますが、これが皮膚への刺激となり、炎症や痒みを引き起こします。

特に頭皮は体の中でも皮脂腺が多く、マラセチアにとって格好の住処となりやすい場所です。

皮脂が多いこと自体は皮膚のバリア機能を保つために必要ですが、そのバランスが崩れると、赤みや独特の大きなフケといった症状が現れます。

ただ洗えばよいというわけではなく、この菌の活動をコントロールする視点が必要です。

乾燥しているのに脂っぽい?頭皮環境の乱れとバリア機能の低下

「脂漏性」という名前から、脂性肌の人だけがなるものだと思われがちですが、実は乾燥肌の人も注意が必要です。

洗浄力の強すぎるシャンプーで皮脂を根こそぎ落としてしまうと、頭皮は乾燥を防ごうとして、かえって過剰に皮脂を分泌するという防衛反応を起こします。

これを「インナードライ」とも呼びます。バリア機能が低下した頭皮は、紫外線や整髪料、さらには自分の汗などのわずかな刺激にも敏感になります。

その結果、炎症が慢性化し、治ったと思ってもすぐに再発する悪循環に陥りやすくなります。

自分の頭皮が「オイリーなのか、乾燥による過剰分泌なのか」を見極めることが、ケアの第一歩となります。

頭皮トラブルの種類と特徴的な症状

トラブルの種類主な症状の特徴皮脂量の傾向
脂漏性皮膚炎大きな塊状のフケ、強い赤み、独特のニオイ、生え際の荒れ過剰(または乾燥による過剰分泌)
乾燥性フケ(乾皮症)パラパラとした細かい白いフケ、頭皮の突っ張り感不足(カサカサしている)
接触性皮膚炎特定の商品を使用した直後の赤み、腫れ、水ぶくれ個人差あり(外部刺激が原因)

季節やホルモンバランスが影響を与える頭皮の不調サイン

頭皮の状態は一定ではありません。夏場の高温多湿な環境は菌の増殖を助長しますし、冬場の乾燥はバリア機能を弱めます。

ストレスや寝不足、ホルモンバランスの乱れも皮脂分泌に直接影響を与えます。「最近、洗ってもすぐに痒くなる」「フケの質が変わった」といった変化は、頭皮からのSOSサインです。

これを放置せず、生活習慣や使用しているヘアケア製品を見直すタイミングだと捉えましょう。

市販シャンプーに含まれる有効成分をチェック!抗真菌・抗炎症・角質ケアの役割

ドラッグストアや通販サイトには数多くのシャンプーが並んでいますが、脂漏性皮膚炎の対策を考えるなら、パッケージの雰囲気だけで選ぶのは避けるべきです。

裏面の成分表示を確認し、自分の症状に合った「有効成分」が配合されているかを見極めることが重要です。主要な3つのアプローチについて解説します。

増えすぎた原因菌の活動を抑える「抗真菌成分」の種類

脂漏性皮膚炎ケアの要となるのが、原因菌であるマラセチアの増殖を抑える抗真菌成分です。

市販の医薬部外品シャンプーによく配合されている代表的な成分には、「ミコナゾール硝酸塩」や「ピロクトンオラミン」などがあります。

ミコナゾール硝酸塩は、真菌の細胞膜を破壊することで菌の増殖を抑制する働きがあり、多くの専用シャンプーで採用されています。

ピロクトンオラミンは殺菌作用に加えて、酸化防止作用も持ち合わせており、ニオイの発生を防ぐ効果も期待できます。

商品によって配合濃度や組み合わせが異なるため、まずはこれらが入っているかを確認しましょう。

主な有効成分と期待できる効果のまとめ

成分カテゴリー代表的な成分名主な働きとメリット
抗真菌成分ミコナゾール硝酸塩、ケトコナゾール(海外製に多い)マラセチア菌の増殖を抑制し、原因を断つ
殺菌・防臭成分ピロクトンオラミン、イソプロピルメチルフェノール雑菌の繁殖を防ぎ、頭皮の不快なニオイを軽減する
抗炎症成分グリチルリチン酸ジカリウム頭皮の赤みや腫れ、辛い痒みを穏やかに鎮める

辛い痒みや頭皮の赤みを鎮める「抗炎症成分」の働き

菌を抑えるだけでは、すでに起きている炎症や痒みをすぐに止めることは難しい場合があります。そこで役立つのが抗炎症成分です。

「グリチルリチン酸ジカリウム」や「アラントイン」がその代表例です。グリチルリチン酸ジカリウムは甘草(カンゾウ)由来の成分で、優れた消炎作用を持ちながら刺激が少ないのが特徴です。

頭皮が赤くヒリヒリしている場合や、痒くてつい掻いてしまうような状態のときは、この成分が配合されているシャンプーを選ぶことで、症状の鎮静化をサポートできます。

抗真菌成分とセットで配合されている製品も多く販売されています。

厚くなったフケを取り除く「角質軟化成分」の活用

頭皮のターンオーバーが乱れると、古い角質が剥がれ落ちずに蓄積し、厚いかさぶたのようなフケになることがあります。

これを無理に剥がすと出血の原因になりますが、「サリチル酸」などの角質軟化成分は、余分な角質を柔らかくして自然に除去しやすくする働きがあります。

サリチル酸は殺菌作用も併せ持っていますが、人によっては刺激を感じることもあるため注意が必要です。

フケの量が異常に多い場合や、頭皮がゴワゴワと硬くなっている場合に適した成分です。

失敗しないシャンプーの選び方|洗浄力と低刺激のバランスを見極める

有効成分が入っていればどれでも良いというわけではありません。シャンプーの基本機能である「洗浄成分(界面活性剤)」の質が、頭皮環境を左右します。

汚れを落とすことと、頭皮を守ることのバランスをどのように取るべきか、選び方の基準を解説します。

アミノ酸系洗浄成分が推奨される理由と見分け方

脂漏性皮膚炎の方は頭皮が敏感になっているため、脱脂力が強すぎるシャンプーは避けるべきです。

そこでおすすめなのが「アミノ酸系」の洗浄成分を使用したシャンプーです。アミノ酸系は皮膚と同じ弱酸性で、必要な皮脂を残しつつ汚れだけを落とす「選択洗浄性」に優れています。

成分表を見たときに、「ココイル~」「ラウロイル~」という言葉で始まる成分が水の次に記載されていれば、アミノ酸系シャンプーである可能性が高いです。

例えば「ココイルグルタミン酸TEA」や「ラウロイルメチルアラニンNa」などが該当します。泡立ちは控えめですが、頭皮への負担を大幅に減らすことができます。

避けるべき「高級アルコール系」や「石鹸系」の特徴

ドラッグストアで安価に販売されているシャンプーの多くは「高級アルコール系」と呼ばれる洗浄成分を使っています。

「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」などが代表的です。これらは洗浄力が非常に高く、泡立ちも良いのですが、刺激が強すぎて頭皮のバリア機能を壊してしまう恐れがあります。

石鹸系シャンプーは天然由来で安心なイメージがありますが、アルカリ性であるため、弱酸性の頭皮には刺激になることがあります。

特に髪がきしみやすく、フケの原因になる石鹸カスが残りやすいというデメリットもあるため、炎症がある時期は慎重に使用する必要があります。

頭皮に優しいシャンプー選びのチェックリスト

  • 成分表示の最初の方に「ココイル」「ラウロイル」の記載がある
  • 「薬用」や「医薬部外品」と記載され、有効成分が明記されている
  • パッケージに「敏感肌用」「低刺激」などの表記がある
  • 過度な清涼感(メントールなど)が含まれていない
  • セラミドや植物エキスなどの保湿成分が含まれている

保湿成分や添加物の有無も確認して刺激リスクを減らす

洗浄成分以外にも、頭皮を保湿する成分が含まれているか確認しましょう。

セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、リピジュアなどは、洗髪後の頭皮の乾燥を防ぎます。一方で、爽快感を出すためのメントールやエタノール、過度な香料や着色料は、荒れた頭皮には刺激となる可能性があります。

特に「しみる」と感じる場合は、これらの添加物が入っていない「無添加」「低刺激」処方のものを選ぶことが大切です。

洗髪前の準備が分かれ道!お湯の温度と予洗いの重要性

良いシャンプーを手に入れても、いきなり原液を頭につけて洗っていませんか。実は、シャンプー剤をつける前の「準備段階」で、汚れの落ち方や頭皮への負担は大きく変わります。

洗髪の効果を最大化するための下準備について解説します。

ブラッシングで頭皮の汚れを浮かせ血行を促す

髪を濡らす前に、必ず乾いた状態でブラッシングを行いましょう。これにより、髪に付着したホコリや表面のフケを物理的に落とすことができます。

髪の絡まりを解いておくことで、洗髪時の摩擦ダメージを減らす効果もあります。さらに、ブラシの先が軽く頭皮に当たることでマッサージ効果が生まれ、血行が促進されます。

ただし、炎症が強い場所をガリガリと引っ掻くのは厳禁です。毛先から優しくとかし、徐々に根元へと進めるようにしてください。

ブラシは先端が丸いクッションブラシなどが適しています。

熱すぎるお湯はNG!皮脂を取りすぎない適温の設定

シャワーの温度設定は非常に重要です。40度以上の熱いお湯は、頭皮に必要な皮脂まで溶かし出してしまい、乾燥と痒みを悪化させる原因になります。

逆に冷たすぎると皮脂汚れが落ちにくくなります。最適な温度は「38度〜39度」のぬるま湯です。

少しぬるいと感じる程度が、頭皮への負担を最小限に抑えつつ、汚れを落としやすくする温度帯です。冬場は寒く感じるかもしれませんが、頭皮の健康のために温度設定を見直してみてください。

洗髪前のルーティンと理想的な目安時間

工程目安時間意識すべきポイント
ブラッシング1分程度毛先から優しく解きほぐし、頭皮への強い刺激は避ける
湯温調整設定確認38度前後(体温より少し高い程度)に設定する
予洗い(湯シャン)2分程度頭皮全体にお湯を行き渡らせ、水分を十分に含ませる

シャンプー剤を使わない「予洗い」で汚れの8割を落とす

シャンプーをつける前に、お湯だけで髪と頭皮を洗う「予洗い」をしっかりと行います。実は、髪の汚れの約8割はこの予洗いで落ちると言われています。

髪を濡らすだけでなく、指の腹を使って頭皮にお湯を行き渡らせるように意識しましょう。予洗いを十分に行うことで、その後のシャンプーの泡立ちが格段に良くなります。

泡立ちが良くなれば、髪同士の摩擦も減り、少ない洗浄成分で効率よく汚れを落とせるようになります。

目安としては、1分〜2分程度時間をかけて丁寧にお湯ですすぐことが大切です。

頭皮環境を改善する正しい洗い方|指の腹を使ったマッサージ洗い

いよいよ本番の洗髪です。ここでは、頭皮を傷つけずに毛穴の汚れをしっかり落とすための具体的な技術をお伝えします。

自己流の洗い方を見直し、頭皮をいたわる洗浄方法をマスターしましょう。

シャンプーは手のひらで泡立ててから頭皮に乗せる

シャンプー液を直接頭皮につけてから泡立てるのは、絶対に避けてください。原液が頭皮の特定の部分に高濃度で付着し、刺激の原因となります。

泡立てる際の摩擦が頭皮を傷つけることにもつながります。まずは適量を手のひらに取り、少量のぬるま湯を加えてしっかりと泡立てます。

洗顔ネットを使っても構いません。きめ細かい泡を作ってから、その泡を頭皮全体に広げるように乗せていきます。

泡がクッションとなり、摩擦を防ぎながら汚れを吸着してくれます。

爪を立てずに指の腹で頭皮を動かすように洗う

痒みがあると、つい爪を立ててゴシゴシと洗いたくなるものです。

しかし、それは頭皮に微細な傷を作り、そこから雑菌が入り込んで炎症を悪化させる最大の要因です。洗髪は「髪を洗う」のではなく「頭皮を洗う」意識で行います。

指の腹を頭皮に密着させ、皮膚を頭蓋骨からずらすようなイメージで小刻みに動かします。

マッサージをするように揉み出すことで、毛穴に詰まった皮脂や古くなった角質が浮き上がります。

生え際、耳の後ろ、襟足などは洗い残しが多い場所なので、特に丁寧に指を動かしましょう。

やりがちなNG行動と改善アクション

よくあるNG行動頭皮への悪影響改善アクション
爪を立てて強く掻く頭皮に傷ができ、バリア機能が崩壊する指の腹を使い、優しく揉み出す
原液を直接頭につける洗浄成分の刺激が集中し、洗いムラができる手のひらで十分泡立ててから乗せる
すすぎをサッと済ませる洗浄成分が残留し、炎症やかゆみの原因になる洗う時間の3倍の時間をかけてすすぐ

すすぎ残しは炎症の元!時間をかけて徹底的に洗い流す

洗う時間以上に大切なのが「すすぎ」の時間です。せっかく汚れを浮かせても、洗浄成分や汚れを含んだ泡が頭皮に残っていては意味がありません。

シャンプーの成分が残留すると、それがマラセチア菌の餌になったり、直接的な刺激となったりします。

すすぎは「ヌルヌルしなくなった」と感じてから、さらに長めに行うのがコツです。

髪の根元にシャワーヘッドを近づけ、お湯が地肌に直接当たるようにしながら、指を通して洗い流します。

目安としては、洗う時間の2倍から3倍の時間をかけることをお勧めします。

洗髪後のドライと保湿ケアがカギ!菌を増やさないための習慣

お風呂上がりのケアも、洗髪と同じくらい重要です。濡れたままの状態は雑菌にとって天国のような環境であり、放置すれば瞬く間に菌が増殖します。

洗髪直後の適切な対応と、頭皮の保湿について解説します。

自然乾燥は厳禁!短時間で頭皮を中心に乾かす

「ドライヤーの熱は髪に悪い」と考えて自然乾燥をさせている方がいますが、脂漏性皮膚炎の方にとってこれは最も避けるべき行為です。

湿度と温度が高い濡れた頭皮は、マラセチア菌が爆発的に増殖する絶好の環境です。さらに、濡れた状態が続くと角質がふやけ、バリア機能も低下します。

入浴後はタオルで優しく水分を吸い取り、すぐにドライヤーを使いましょう。この時、髪の毛先ではなく「頭皮」を乾かすことを最優先にします。

温風を一箇所に当て続けないよう、ドライヤーを振りながら根元に風を送り込みます。

8割ほど乾いたら冷風に切り替えると、頭皮のクールダウンになり、余計な発汗も防げます。

タオルドライでの摩擦を防ぐ吸水タオルの活用

タオルで拭く際も、ゴシゴシと擦るのは禁物です。濡れた頭皮や髪は非常にデリケートです。

摩擦はキューティクルを傷めるだけでなく、頭皮への刺激にもなります。頭皮を包み込むようにタオルを押し当て、水分を「吸わせる」イメージで拭き取ります。

吸水性の高いマイクロファイバータオルなどを使用すると、ドライヤーの時間を短縮でき、熱ダメージのリスクも減らせます。

清潔なタオルを毎回使用することも、菌対策として基本中の基本です。

洗髪後のドライ&ケアの鉄則リスト

  • お風呂から上がったら5分以内に乾かし始める
  • タオルは擦らず、押し当てて水分を吸収させる
  • ドライヤーは頭から20cm以上離し、一箇所に熱を集中させない
  • 仕上げに冷風を使い、頭皮の蒸れを解消する
  • 乾燥を感じる場合は、オイルフリーの頭皮用ローションで保湿する

頭皮用ローションで失われた水分を補給する

顔を洗った後に化粧水をつけるように、洗髪後の頭皮にも保湿が必要です。

特に抗真菌シャンプーなどは脱脂力が強めのものもあるため、洗髪後は乾燥しやすくなっています。

脂漏性皮膚炎向けの、抗炎症成分や保湿成分(セラミド、ヒアルロン酸など)が配合された頭皮用ローションを使用しましょう。

ノズルを直接頭皮に近づけて塗布し、指の腹で優しく馴染ませます。これにより、頭皮の水分バランスが整い、過剰な皮脂分泌を抑える効果も期待できます。

ただし、油分が多いオイルやクリームはマラセチアの餌になる可能性があるため、水溶性のローションタイプを選ぶのが無難です。

外側からのケアだけでは不十分?食事と生活習慣で見直す皮脂コントロール

どんなに良いシャンプーを使い、丁寧に洗っていても、体の内側から皮脂が過剰に作られていては根本解決になりません。

皮膚は内臓の鏡とも言われます。脂漏性皮膚炎を改善するために意識したい食事や生活習慣について掘り下げます。

ビタミンB群を積極的に摂取し脂質代謝を促す

皮脂の分泌をコントロールし、皮膚の健康を維持するために欠かせないのが「ビタミンB群」です。

特にビタミンB2とB6は、脂質の代謝を助け、過剰な皮脂分泌を抑制する働きがあります。

ビタミンB2はレバー、卵、納豆、乳製品などに多く含まれ、ビタミンB6はカツオやマグロなどの魚類、鶏肉、バナナなどに豊富です。

これらを毎日の食事に取り入れるよう意識しましょう。食事が不規則になりがちな場合は、サプリメントで補助することも一つの手段です。

頭皮ケアのために意識したい栄養素

栄養素主な働き多く含む食品
ビタミンB2皮脂の分泌を調整し、皮膚の代謝を促進レバー、うなぎ、卵、納豆、牛乳
ビタミンB6タンパク質の代謝を助け、皮膚の健康を維持カツオ、マグロ、サケ、鶏ささみ、バナナ
ビタミンCコラーゲン生成を助け、ストレス耐性を高めるパプリカ、ブロッコリー、キウイ、柑橘類

糖質・脂質の摂りすぎが頭皮環境を悪化させる

逆に、皮脂の原料となる栄養素の摂りすぎには注意が必要です。

揚げ物やスナック菓子などの脂っこい食事はもちろん、ケーキや清涼飲料水などの糖質も、体内で中性脂肪に変わり、最終的に皮脂として分泌されます。

また、カフェインやアルコールの過剰摂取も、ビタミンB群を大量に消費してしまうため、間接的に皮脂トラブルの原因となります。

完全に断つ必要はありませんが、症状が出ている時期は「和食中心」の食事を心がけるなど、内側からの皮脂コントロールを意識してみてください。

睡眠とストレスケアでホルモンバランスを整える

睡眠不足や過度なストレスは、自律神経の乱れを招き、男性ホルモンの働きを活性化させます。

男性ホルモンには皮脂腺を刺激して皮脂分泌を促す作用があるため、結果として頭皮のベタつきや炎症が悪化します。皮膚の修復は寝ている間に行われます。

日付が変わる前に就寝し、質の高い睡眠を確保することは、どんな高価な薬にも勝る治療です。

リラックスする時間を持ち、副交感神経を優位にすることが、健やかな頭皮を取り戻す近道となります。

よくある質問

Q
脂漏性皮膚炎のシャンプーは毎日使っても大丈夫ですか?
A

基本的には毎日使用しても問題ありません。頭皮を清潔に保つことが最優先だからです。

ただし、抗真菌成分入りのシャンプーの中には脱脂力が強いものもあります。

もし使用後に頭皮の突っ張りや乾燥を強く感じる場合は、2日に1回の使用頻度に減らし、間の日はアミノ酸系の低刺激シャンプーやお湯のみの洗髪(湯シャン)を取り入れるなど、ご自身の頭皮の状態を見ながら調整することをお勧めします。

Q
脂漏性皮膚炎用シャンプーを使った後にコンディショナーは必要ですか?
A

髪のきしみや絡まりが気になる場合は使用してください。ただし、コンディショナーやトリートメントはあくまで「髪」につけるものであり、「頭皮」につけるものではありません。

これらの油分が頭皮に残ると、マラセチア菌の餌になり炎症を悪化させる可能性があります。

使用する際は毛先中心に馴染ませ、頭皮に付着しないよう十分に注意し、すすぎを徹底してください。シリーズで販売されている専用のリンスであれば、頭皮への負担が考慮されている場合が多いです。

Q
市販の抗真菌シャンプーを使っても痒みが治まらない場合はどうすればいいですか?
A

シャンプーを変えてから効果を実感するまでには、通常2週間から1ヶ月程度かかることがあります。

しかし、使用中に強い刺激を感じたり、赤みや湿疹が悪化したりする場合は、その製品が肌に合っていない可能性があります。直ちに使用を中止してください。

また、セルフケアの範囲を超えている炎症の可能性もあるため、自己判断を続けずに皮膚科専門医に相談し、適切な外用薬の処方を受けることを強く検討してください。

Q
赤ちゃん用のベビーシャンプーは脂漏性皮膚炎の頭皮ケアに有効ですか?
A

ベビーシャンプーは低刺激で作られていますが、洗浄力が非常にマイルドなため、成人の脂漏性皮膚炎の原因となる過剰な皮脂や整髪料を落としきれない場合があります。

汚れが残ると菌が繁殖しやすくなるため、一概に有効とは言えません。

成人の頭皮トラブルには、抗真菌成分や抗炎症成分が配合された専用のシャンプーか、適度な洗浄力を持つ大人用のアミノ酸系シャンプーを選ぶ方が、結果的に頭皮環境の改善につながることが多いです。

参考文献