今、医学界と美容界を騒がせている幹細胞とエクソソーム。なんだかわからないけど、とにかくすごいらしい。
アンチエイジングから治せなかった病気の治療までいろんな研究が進んでいる幹細胞とエクソソーム。どういう仕組みでそんな話になるのでしょうか。
この記事には幹細胞とエクソソームのほぼ全てが詰まっています。
尚、この内容は高校の生物IIレベルの知識をなんとか簡単に説明したものです。
最先端すぎて参考文献はCellやNatureといった世界一の論文雑誌、IF(インパクトファクター)という戦闘力がそれぞれ41.582, 49.962というスカウターが爆発するレベルのものが並んでいます。
あっ、難しそうだからって逃げないで…
一言でいうと「郵便屋さんが届けた手紙を元に会社が仕事を始めて家をリフォームする」って話だから…
右投げ左打ち、実家はヒノキ風呂。リフォームリフォーム片岡篤史。
この記事のまとめ
- 細胞にはいろんなものが入っている。その一部を運ぶのがエクソソーム。
- エクソソームはバケツリレーの水くみ係
- エクソソームの材料は間葉系幹細胞。間葉系幹細胞には傷を治す効果がある。
- 間葉系幹細胞の中身を運ぶエクソソームにも同じ効果が。
この記事を書いた医師
名前:大木 沙織
大木皮ふ科クリニック 副院長
皮膚科医/内科専門医/公認心理師
略歴:順天堂大学医学部を卒業後に済生会川口総合病院、三井記念病院で研修。国際医療福祉大学病院を経て当院副院長へ就任。
本文中の上付き数字1)2)3)は論文引用箇所で文末に論文名を記載しています
細胞外小胞体「エクソソーム」とは?細胞との関係性
細胞とは
動物も植物も菌も、生きるものすべては細胞という小さな小さな生き物の「もと」の集まり(単細胞生物という、一つの細胞だけで生きている生き物もいます)。
この細胞が分裂して増えていくことで成長したり子孫を残したりします。
一方ウイルスは細胞を持っていないので、よそ様の細胞に寄生して遺伝子だけを増やしていきます。自分で細胞を持って分裂することができない、これは生物とは言えません。ウイルスが生物でない理由です。
細胞の英語名はcell(セル)。ドラゴンボールをご存じの人は、いろんな生物の細胞を集めて作り出された人造人間「セル」で知っているかもしれません。
細胞の中には核やらミトコンドリアやら遺伝子(DNA)やらコロナワクチンで有名になったmRNA(メッセンジャーRNA)やマイクロRNA(microRNA、miRNA)やら、いろいろな物質が詰まっています。
細胞から出てくるもの、エクソソーム
今回話題にするエクソソーム(エキソソーム、Exosome)は、そんな細胞からぽいっと出された玉のこと。細胞の外にある小さな玉なので、「細胞外小胞」(Extracellular vesicle、EV)とも呼びます。
細胞外小胞はいろいろな大きさと呼び名がありますが、エクソソームは直径50-150ナノメートル(すごく小さい)の細胞外小胞を指します[1]。ぽいっと出されたからと言って、ごみじゃありません。
最初に発見された1940年からずっとごみだと思われていましたが、2000年代半ばからの研究でもっとすごいものであることが明らかに[2]。
外側は出てきた細胞の膜、細胞膜を作る脂質やたんぱく質(二重リン脂質膜)に包まれ、内側には細胞の中にあったいろいろな物質のたんぱく質(エクソソームカーゴ、exosome cargo、エクソソームの積み荷)、mRNAなどが入っています。
エクソソームができるまで
細胞はただ細胞外小胞をぽいぽい出しているだけではありません。「エンドサイトーシス」といって、逆に細胞が外にある物質を取り込むこともできるのです。
こうして取り込んだ物質が細胞の中身を取り込み「エンドソーム」という物質になります。それが再び細胞の外に出されたものが「エクソソーム」になります。
カタカナだらけで難しいですが、要は「食べたものをもぐもぐして口の中の諸々と混ぜ合わせた後にペッと吐き出したもの、というわけです。
汚そうに聞こえますが、「君の名は」や「もやしもん」で登場した「口噛酒」(お米を口の中で噛んで唾液と混ぜ合わせた後に吐き出す。こうしてできたお米だったものをお酒にしたもの。)みたいなものです。
詳しくはもやしもんを読んでください。
さて、「君の名は」では神事として巫女の口から作られた口噛酒。エクソソームもまた、大切なものを持っているのです。
細胞外小胞体「エクソソーム」と細胞のコミュニケーションのメカニズム
エクソソームは元の細胞にあった物質を持っていることをお伝えしました。
そしてほかの細胞に取り込まれて(エンドサイトーシス)物質を入れられ(エンドソームになる)、外に出される(エクソソームになる)…ということを繰り返しています。
さて、エクソソームが持って行った物質とはなんでしょう。コロナワクチンで有名になったmRNA(メッセンジャーRNA)やマイクロRNA、そしてたんぱく質(エクソソームの積み荷)でしたね。
いまさら聞けないRNA ワクチンとの関係は?
ワクチンでやたらメッセンジャーRNA(mRNA)という言葉を聞いたけれど、RNAってなんだっけ…という人は多いと思います。
RNA(Ribonucleic acid、リボ核酸)とは、遺伝子(DNA、Deoxyribonucleic acid、デオキシリボ核酸)という生物の設計図を処理してその通りに組み立てるための物質。
いわば大工さんが設計図を読んで家を建てるための道具です。
メッセンジャーRNAとは設計図の一部をスキャンしたデータのようなもの。そのデータをもとに大工さん(リボソーム、細胞の中にあるいろんなものの一つ)はたんぱく質を作ることができる、ということ。
一方マイクロRNAは大工さんが設計図を読むのを邪魔する物質。RNAの翻訳を制御する(データを加工する)作用があります。
設計図から建築に至るまでの流れ、セントラルドグマ
アニメ好きな方はセントラルドグマという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
セントラルドグマ(central dogma、基本原理)とは、DNAをスキャン(転写)してできたデータ(RNA)を大工さん(リボソーム)が翻訳してタンパク質を作るという一連の流れを意味します。
DNAの二重らせん構造を発見「したとされている」フランシス・クリックが提唱しました。
ちなみに、最初に二重らせん構造を写真に収めて発表しようとしていたのはロザリンド・フランクリンですが、悪だくみしてレポートを盗み見、先に発表したのが教科書に載っている「ワトソンとクリック」。
mRNAワクチンの仕組み
mRNAワクチンは、ウイルスの一部「スパイクタンパク」の元となったデータのmRNAをあらかじめ人の身体に入れて、その中のリボソームにスパイクタンパクだけを作ってもらうというもの。
スパイクタンパクだけでは無害ですが、身体にとっては異物なので身体の免疫が反応して特効薬「抗体」を作ります。
そしていざ本物のウイルスがスパイクタンパクとともに現れた時にはすでに特効薬が手元にある、という仕組みです[3]。
RNAと積み荷を抱えたエクソソーム
エクソソームの話に戻りましょう。エクソソームに入っているのは「設計図のデータ」mRNAと「設計図のデータを加工する」microRNA。
そしてその他細胞のもろもろが詰まった「エクソソームの積み荷(エクソソームカーゴ)」。それがほかの細胞に取り込まれる(エンドサイトーシス)ことになります。
取り込まれたエクソソームの中身はどうなるでしょう。
RNAは両方とも次の細胞のリボソーム(大工さん)の建築に携わることになります[4]。一方エクソソームの積み荷には、「シグナル伝達」に関わる要素(signaling factors)が。
シグナル伝達はバケツリレー
シグナルとは信号という意味。そしてシグナル伝達とは、ある信号が次の信号を点灯させ、その信号が次の信号を点灯させ…とバケツリレーのようにどんどん信号の点灯を連鎖させることです。
ロードオブザリング王の帰還を見たことがあるなら、山から山へと烽火(のろし)が灯り、隣の国に救難信号が届いたシーンを思い出すかもしれません。むしろ好きなので見てほしいです。
細胞膜の外側に「細胞外シグナル」(シグナル分子とも言う)がくっつくことで細胞膜に最初の信号が点灯し、その信号を受けて細胞の中の信号が点灯します。
最終的にその信号を受けて「セントラルドグマ」(設計図から建物ができるまでの流れ)が発動したり、細胞の環境が変わったり。バケツリレーの場合は火が消えます。
一つの手紙が会社を動かす エクソソームは郵便屋さん
細胞から細胞へと信号を届けることを「細胞間シグナル伝達」といい、細胞の外から中へ、そして中身同士で信号が伝わることを「細胞内シグナル伝達」と言います。
簡単に言うと「郵便局から会社に手紙が届くこと」を細胞間シグナル伝達、「手紙が担当部署に送られ、その情報をもとにどんどん業務命令が出ること」を細胞内シグナル伝達と言うのです。
その結果会社が仕事を始めてなにかを作ったり、会社の中の環境が変わったり。
例えばリフォーム屋さんはリフォームを始めることになります。
エクソソームはその「細胞間シグナル伝達」に関わる要素(シグナル分子、郵便屋さん)を積み荷として持っていることになります。
最初の細胞膜の画像を再びご覧ください。
リン脂質(マッチ棒みたいなもの)の並びの中に、ぴょこんと何かが出ていますね。これが細胞膜のタンパク質「受容体」(Receptor、レセプター)。
その上にくっついているのがシグナル分子、エクソソームの積み荷です。積み荷がくっついて「受容体」がピカピカ点灯していますね。この信号が細胞の内側に伝わっていきます。
つまりこの画像はエクソソームが細胞から細胞へ郵便を配達している瞬間のワンショットです。
幹細胞治療の未来を拓く!エクソソームを用いた治療の可能性とは
そんな郵便屋さん、エクソソーム。でも肝心なのは、何を届けているかです。
届け主によって届ける内容、できるタンパク質は異なります。エクソソームには前の細胞の物質を次の細胞に届ける役割が。
美容や健康に使いたいエクソソーム、その元となる細胞はどんな細胞が良いのでしょうか。
もう少しで皆さん注目の病気の治療や美容の話になりますが、あと少し難しい話が続きます。
答えは間葉系幹細胞 幹細胞とは
結論から言うと、間葉系幹細胞(Mensenchymal stem cell、MSC)です[5]。
幹細胞という言葉を聞いたことはありますか?2012年にノーベル賞を受賞したiPS細胞、世間を賑わせた「STAP細胞は、ありまぁす」のSTAP細胞、そして話の始まりとなったES細胞。
これらは全て、人工的に作り出した「幹細胞」です。
細胞はある一つの役割しかしません。脂肪細胞は脂肪を蓄え、骨細胞は骨を作り、白血球は免疫として外からの侵入者を退治して、赤血球は体中に酸素を届けます。
血液の幹細胞、造血幹細胞
さて、赤血球と白血球はどちらも血液の中を流れる細胞。一見他人に見えますが、どちらも「造血幹細胞」という血液を作る細胞から分裂したもの。
「骨髄」という骨の中心にいる「造血幹細胞」がせっせと分裂しながら(自己複製)その一部を白血球や赤血球、血小板といった血液の中にいる細胞に変化(分化)しているのです。
骨髄移植という言葉を聞いたことはありますか?
白血病などの血液がんになった人に行われる移植、その内容は「がんになってしまった細胞を造血幹細胞ごと殺したあと、空っぽになった骨髄に他人の造血幹細胞を移植して正常な血液を作ってもらう」というものです。
過激ですが、命がかかっているので仕方ありません。
梢から幹、そして生物の源へ
そんなわけで「幹細胞」とは自分自身をどんどん増やす「自己複製」と、それらに役割分担をして変化させる「分化」という二つの能力を持った細胞のことです。
赤血球や白血球が梢だとすると、木の幹にあたる細胞となります。
しかし造血幹細胞はあくまで血液組織の細胞しか作れません。神経には神経組織の、皮膚には皮膚組織の幹細胞があり、それに関する細胞しか作れないことに。これらを組織幹細胞と言います。
一方組織の壁を越えてどんな組織にも分化できる幹細胞も。それは「全能幹細胞」です。これは精子と卵子が合わさり誕生した命、「受精卵」に生後2週間くらいまで存在する、まさに生物の源。
これを作れたら命そのものを作れてしまうことになりますが、さすがにそれは実現できていません。でも、自然に「全能幹細胞」が分裂してしまうことも…一卵性双生児(ふたご)はこうして生まれます。
でも、命そのものはいらなくても、身体の一部だけほしいということはありますよね。眼の細胞を作れたら目が見えるようになるだろうし、神経の細胞が作れたら麻痺した身体が動くようになるかもしれません。
こうして研究が進んでいるのが「多能性幹細胞」です。
研究がさかんな多能性幹細胞
始めにES細胞(EmbryonicStemCell)が発明されました。Stemとは幹の英語名なので、StemCellは「幹細胞」。
そしてEnbryoとは「胚」。受精卵が何回か分裂したあとの細胞たち、製造中の命です。
その細胞を取り出して増やしたものがES細胞、胚性幹細胞。製造中の命ですから、身体をつくるいろんな細胞になり得るのです。新しい命だけは作れないので、「多能性幹細胞」と呼ばれます。
しかし命をぶんどるこのES細胞、倫理的にとても問題に。
そこで、命なしで多能性幹細胞を作れないか?という研究が。その成功例が2006年に京都大学で山中伸弥が作ったiPS細胞(induced Pluripotent StemCell、人工多能性幹細胞)です[6]。
何故iだけ小文字なのでしょう。当時スティーブ・ジョブズの元で目覚ましい発展を遂げたApple社の音楽プレーヤー「iPod」にあやかり付けたとのことです。
思惑通りApple社がiPad,iPhoneへと成長を遂げたようにiPS細胞も研究がどんどん進み、7年後の2014年にとうとう「角膜」という目の細胞をiPS細胞で作り[7]、角膜の病気を持った患者さんに移植する手術が行われました。
その後もどんどん研究が進んで、とうとう2019年には視力回復に成功。今も研究室ではいろんな細胞や組織がiPS細胞から作られています。
スキャンダルになったあのSTAP細胞も、そんな多能性幹細胞の一つとして研究されていたもの。今のところ実現はしていません。
間葉系幹細胞は組織幹細胞のひとつ 間葉とは「胚」のひとつ中胚葉からできるもの
エクソソームの材料、間葉系幹細胞の話に戻ります。間葉系幹細胞は造血幹細胞のような「組織幹細胞」のひとつで、「間葉組織」の源です。
間葉組織とは「胚」つまり受精卵から命ができる途中の部品のひとつ「中胚葉」からできる組織のこと。製造過程の段階からできるなんて、すごそうですね。すごいんです。
受精卵は分裂するにつれて「外胚葉」「中胚葉」「内胚葉」の3つに分かれます。
外胚葉は皮膚の表面(表皮)や脳・神経などに、内胚葉は胃や腸といった消化管と肝臓や膵臓のような消化器、肺や気管といった呼吸器、それらを包む胸膜や腹膜など「身体の上からつながる管関係」になります。
そして中胚葉は「その他全部」に成長。
皮膚の奥(真皮)やさらに奥のコラーゲンや脂肪、もっと奥の筋肉や骨、リンパ管や脾臓といった「結合組織」(内胚葉と外肺葉を結合させるもの)、心臓や血管のような循環器、腎臓や尿管といった泌尿器、精巣や子宮のような生殖器などが挙げられます。
このうち「受精卵が成長して赤ちゃんになるまでの役割分担前(未分化)の結合組織のことを「間葉組織」と言います。そう、これが「間葉系幹細胞(MSC)」によって作られた組織です。
中胚葉は外胚葉から神経を作らせる
また中胚葉の一部は外肺葉から神経を作るよう仕向ける作用が。これを「誘導」と言い、シュペーマンとマンゴルドが発見しました[8]。
実際にはシュペーマンの弟子マンゴルドが発表したのですが、その直後に事故で亡くなっています。どこかの悪党ワトソンクリックと違ってシュペーマンはちゃんと「マンゴルドの成果だよ」としたのです。
エクソソームの元の細胞、MSCとは
長くなりましたがこれがMSC、エクソソームの元となる細胞です。
国際細胞治療学会(International Society for Cellular Therapy、ISCT)はMSCの最低条件として
- 普通に培養してもプラスチックにくっつく(接着性を有する)こと
- 細胞のマーカー(ラベル、目印。CDなんとかという名前です。)としてCD73、CD90、CD105があって、CD11bまたはCD14、CD19またはCD79α、CD34、CD45、HLA-DRがないこと
- 骨芽細胞(骨のもと)、軟骨細胞、脂肪細胞に分化(変化)すること
の3つを提唱しています[9]。
実際には神経や肝臓の細胞もMSCから作ることができるという研究も。
実際に使われるMSCは骨髄、歯髄、脂肪、羊水、へその緒(臍帯)、その中の血(臍帯血)から採取されます。
そして、それぞれの組織に分化する前のMSC(幹細胞状態のMSC)そのものにもすごい能力が。
炎症を抑えたり(抗炎症効果)、細胞を増やしたり(増殖因子の分泌)、新しい血管を作ったり(血管新生促進作用)という、傷ついた身体の細胞や組織を修復する機能があるのです[10]。
さらにMSCは自ら傷ついた細胞を探して、勝手に修復する機能も。そのためMSCをさまざまな疾患の治療のために使う研究が進められています。
すごいMSCから生まれるエクソソームもまたすごい
さて、エクソソームは元の細胞の中身をほかの細胞に運ぶ役割がありましたね。
MSCから出たエクソソームは、MSCの中身をほかの細胞に移すことができ、その結果、身体のリフォームが始まることに。
エクソソーム治療における課題とは? 現状の問題点と今後の展望
エクソソームの難点の1つは持続時間が短いこと
MSCは細胞そのものなので長持ちしますが、エクソソームはあくまでその一部を取ったもの。効果が長持ちしないので、今のところ疾患の治療には使えません(そのため、長持ちさせる研究が行われています)。
しかし一時の美容や健康のためなら長持ちしなくても大丈夫。こうして現在のエクソソームが美容や健康に使われることになりました。
エクソソームの難点その2 品質が安定しない
また、MSCはナマモノ。そこから生まれるエクソソームは更に不安定な物質。作り方によって質がばらばらです。
ちゃんとした品質のエクソソームを使いましょう、と言われていますが、今まさに使おうとしているエクソソームの品質がどうかはわかりません。
今後の研究に期待しましょう。
まとめ
- エクソソームは細胞の中身をほかの細胞に移すもの
- RNAは設計図のデータをスキャンしたもの
- エクソソームの郵便配達で細胞が働き、設計図からリフォームが始まる
- 手紙の差出人は間葉系幹細胞。間葉系幹細胞には傷を治す効果が。
- 間葉系幹細胞の中身を運ぶエクソソームにも同じ効果がある。
- アンチエイジングや病気の治療に期待。
参考文献
[1] Deatherage, B.L.; Cookson, B.T. Membrane vesicle release in bacterial, eukaryotes, and archeas: A conserved yet underappreciated aspect of microbial life. Infect. Immun. 2012, 80, 1948–1957.
[2] Yi, Y.W.; Lee, J.H.; Kim, S.Y.; Pack, C.G.; Ha, D.H.; Park, S.R.; Youn, J.; Cho, B.S. Advances in analysis of biodistribution of exosomes by molecular imaging. Int. J. Mol. Sci. 2020, 21, 665.
[3] Norbert Pardi, Michael J. Hogan, Frederick W. Porter & Drew Weissman. mRNA vaccines — a new era in vaccinology. Nature Reviews Drug Discovery volume 17, pages261–279 (2018)
[4] Valadi H, Ekström K, Bossios A, Sjöstrand M, Lee JJ, Lötvall JO. Exosome-mediated transfer of mRNAs and microRNAs is a novel mechanism of genetic exchange between cells. Nat Cell Biol. 2007, 9, 654-659
[5]Dae Hyun Ha ,Hyun-keun Kim ,ORCID,Joon Lee ,Hyuck Hoon Kwon ,Gyeong-Hun Park ,Steve Hoseong Yang ,Jae Yoon Jung ,Hosung Choi ,Jun Ho Lee 1,Sumi Sung 1,Yong Weon Yi ,ORCID andByong Seung Cho. Mesenchymal Stem/Stromal Cell-Derived Exosomes for Immunomodulatory Therapeutics and Skin Regeneration. Cells 2020, 9(5), 1157
[6] Kazutoshi Takahashi, Shinya Yamanaka.Induction of pluripotent stem cells from mouse embryonic and adult fibroblast cultures by defined factors.Cell 126 (4), 663-676
[7] Ryuhei Hayashi, Yuki Ishikawa, Yuzuru Sasamoto, Ryosuke Katori, Naoki Nomura, Tatsuya Ichikawa, Saori Araki, Takeshi Soma, Satoshi Kawasaki, Kiyotoshi Sekiguchi, Andrew J. Quantock, Motokazu Tsujikawa & Kohji Nishida. Co-ordinated ocular development from human iPS cells and recovery of corneal function.Nature volume 531, pages376–380 (2016)
[8] Hans Spemann; Hilde Mangold “Über Induktion von Embryonalanlagen durch Implantation artfremder Organisatoren”. Archiv für mikroskopische Anatomie und Entwicklungsmechanik (1924). 100: 599–638.
[9] M Dominici , K Le Blanc,I Mueller,I Slaper-Cortenbach,Fc Marini,Ds Krause, Rj Deans, A Keating,Dj Prockop &Em Horwitz. criteria for defining multipotent mesenchymal stromal cells. The International Society for Cellular Therapy position statement.Cytotherapy 2006; 8: 315–317.
[10] Andrzejewska, A.; Lukomska, B.; Janowski, M. Concise review, mesenchymal stem cells, from roots to boost. Stem Cells 2019, 37, 855–864.