ニキビ。正式名は尋常性ざ瘡といい、頭ニキビは頭皮に発生するニキビです。顔や背中にできるニキビと同様に毛穴が詰まって炎症を起こした状態のもので、特に痛みやかゆみを起こしやすいことが特徴。
頭皮の過剰な皮脂やホルモンが原因で繰り返し発生しますが、放置して悪化させ、潰してしまうとはげるリスクも。
治療には飲み薬や塗り薬、シャンプーの使い方や選び方を理解して適切なスキンケア方法を実践することが大切です。本記事での原因や治療法を参考にして頭ニキビを治しましょう。
この記事を書いた医師
名前:大木 沙織
大木皮ふ科クリニック 副院長
皮膚科医/内科専門医/公認心理師
略歴:順天堂大学医学部を卒業後に済生会川口総合病院、三井記念病院で研修。国際医療福祉大学病院を経て当院副院長へ就任。
本文中の上付き数字1)2)3)は論文引用箇所で文末に論文名を記載しています
頭ニキビの症状と合併症|悩みの種の正体
頭ニキビの症状は軽いものから重いものまでさまざま。顔のニキビに比べてたくさんできることが多く、赤く炎症を起こしやすいことが特徴です。
適切な治療をしないと繰り返したりいろいろな合併症を引き起こす可能性も1,2)。頭ニキビを繰り返すとどんどん症状が重くなるので、早いうちからの対処が必要です。
またGrantらの報告3)では、頭ニキビによって起こる問題のひとつ、毛が抜けることで毛根の傷みが続くのでニキビをさらに悪化させる可能性があるとされました。
適切な治療を受けて合併症を予防するために、まずは症状を確認しましょう。
難しい言葉の解説リストも見てください。
症状(まず起こること) | 合併症(次に起こること) |
丘疹・膿疱・圧痛 | 不快感、脱毛、出血、感染症、かさぶた、瘢痕 |
掻痒感 | ストレス、出血、感染症、かさぶた、瘢痕 |
頭皮の剥がれ | 整容面の問題、誤診 |
用語説明
丘疹(きゅうしん) | 赤く炎症を起こしたぶつぶつや吹き出物 |
膿疱(のうほう) | 膿が溜まったぶつぶつ |
圧痛(あっつう) | 押すと痛い |
疼痛(とうつう) | 痛み |
不快感 | 変な感じがする、ストレスを感じる |
脱毛(だつもう) | 髪の毛が抜ける |
瘢痕(はんこん) | 傷跡が残る、かさぶたができる |
出血 | 引っ掻いて潰れたところから血が出る |
感染症 | 引っ掻き傷からばい菌が入る |
掻痒感(そうようかん) | かゆみ |
頭皮の剥がれ | フケのようなもの |
整容面 | 見た目のきれいさ |
誤診 | ほかの病気と間違える |
普通のニキビと同じ症状
- 丘疹
頭ニキビは赤く炎症を起こしたぶつぶつとして現れます。刺激や引っ掻き傷によって出血したり、感染やさらなる炎症を起こすことも。傷はしこりのような瘢痕になる可能性があります。 - 膿疱・圧痛
頭ニキビが重症化すると、膿疱になることあります。痛い、不快感があることが特徴です。 - 掻痒感
炎症を起こした頭ニキビはかゆい、掻きたいという人が多いもの。掻きむしって潰れた傷は炎症、瘢痕、出血や感染症を引き起こし、症状をさらに悪化させることがあります5) 。
頭ニキビの症状
- 脱毛
普通のニキビと違うのは、できる場所…つまり、髪の毛がある部分ということ。髪の毛はとても繊細。炎症が続くと髪の毛が弱り、毛が抜けることも5)。これは男性に多いとされます6)。 - 疼痛
もともと伸びにくい頭の皮膚が炎症を起こすので、腫れあがった痛みを頭痛のように感じることもあります。 - 傷のなりやすさ
普通のニキビと違って見た目がすごく気になる、という人はよほど抜け毛が酷くない限りはあまりいないとは思いますが、髪の毛をとかすときに当たってしまったり、頭をかいたときに引っかかってしまう人も多いです。 - 頭皮の剥がれ
皮膚の剥がれてフケのようなものが出ます。ニキビ跡の周囲に古い皮膚や炎症で起こった浸出液(しんしゅつえき、じゅくじゅく)が溜まることで起こります。またNarifumiらの研究6)では、頭ニキビのある人はフケの原因の一つであるマラセチアという菌がいる可能性が高いことも。
頭ニキビの原因はなぜ?|ストレスやホルモンの影響は
尋常性ざ瘡(ニキビ)はなぜできるのでしょうか。直接的な原因としては、ニキビ体質の人は、目に見えなくても毛穴が詰まりがち(マイクロコメド)。
毛穴から出るはずの皮膚の脂(皮脂)がその中に溜まってぶつぶつが出来た毛穴を白ニキビ、コメドなどとも。
そして毛穴の中にたまった脂は皮膚にいつも住み着いている菌(常在菌)が好みます。有名な菌はアクネ菌(学名Cutibacterium acne)、それが毛穴の中で皮脂を食べて増加。
増えたアクネ菌に対して体の免疫が反応して赤くなってぷっくり腫れる、これが赤ニキビの正体です。増えすぎて膿んでしまうと、黄ニキビにもなります。
頭にニキビができやすい人の、毛穴が詰まる主な原因をまとめました。
皮脂の過剰分泌 | 男性ホルモン |
ストレス | |
薬剤 | |
食生活 | |
遺伝 | |
頭皮への刺激 | 環境 |
ヘアケア製品 | |
頭皮の真菌(酵母) |
皮脂の過剰分泌
皮膚の中にある皮脂腺(ひしせん)から出る皮膚の脂の量が多すぎることです。皮脂は肌のうるおいやバリア機能を保つ働きをする一方、多すぎると毛穴が詰まってしまいます。
皮脂の過剰分泌は、ホルモンをはじめとするさまざまな原因が7)。
男性ホルモン
男性ホルモン(アンドロゲン)は皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を促します8)。その結果毛穴が詰まってニキビが出来てしまうことに。頭ニキビが男性に多いのはこれが原因です。
一方で思春期、月経、妊娠、更年期などはホルモンバランスが乱れるので、ホルモンバランスの崩れによるニキビは女性に多いとされます7)。
ストレスホルモン
人がストレスを感じると、体内で「コルチゾール」(または糖質コルチコイド)というホルモンが分泌されます。
コルチゾールもまた頭皮の皮脂腺を刺激して、皮脂の分泌を増加させるため、毛穴が詰まってニキビの原因に。そしてストレスをたくさん抱えている人ほどニキビが重症化することが知られています8)。
ストレスには生活習慣がかかわるもの。夜更かしをやめたり受験が終わったらニキビも良くなった!という人も多いと思います9)。
ニキビになりやすい薬剤
医療で使う炎症止めのステロイドはコルチゾール、ドーピングに使うアナボリックステロイドは男性ホルモンを人工的に作ったものです。
これらの薬剤もホルモンと同様に皮脂の分泌を刺激するため、ニキビの原因になります11)。また薬剤によっては毛包(毛の根本)の機能に影響を及ぼして、炎症やニキビにつながることも12)。
食生活
糖分や炭水化物を多く含む食べ物を消化するとき、インスリンという血糖値を下げるホルモンがたくさん分泌されます。
インスリンは男性ホルモンの分泌を増やすので、やはり皮脂腺から皮脂の分泌を促しニキビの原因に。
Smithらの研究13,14)では、GI値(Glycemic Index、食後に血糖値がどれだけ上がるかという指数)の多い食事はニキビを作りやすいことがわかりました。
遺伝
Batailleらの研究など14-17)では、ニキビのうち81%が遺伝による影響を持つことがわかりました。ニキビの家族歴(血のつながりがある人の病気)がある人は、頭にもニキビができやすいと言われています。
頭皮への刺激
何らかの理由で頭皮が圧迫や刺激を受けることで頭皮が炎症を起こしたり、毛穴が詰まってニキビになることもあります18)。
環境
マスクをするようになってから頬や顎のニキビが増えた人が多いように、頭も汚れや汗が溜まったり蒸れることで毛穴が詰まり、ニキビの原因になります。頭ニキビの原因となりがちな環境としては
- 高い湿度
- 過度の発汗
- 空気中の汚染物質
- 帽子やヘルメットの着用
- 洗髪後に髪を乾かさない
が挙げられます。
ヘアケア製品
一部のシャンプー、コンディショナー、ヘアスプレーやワックスといったスタイリング剤などのヘアケア用品には、頭皮を刺激して炎症や毛包の詰まりを引き起こすものが19)。
特にオイルや香料などの成分が頭ニキビに繋がりやすいことが知られています。ヘアケア製品は頭皮のニキビのよくある原因で、使用頻度が高い人ほど頭皮のニキビができやすいのです20,21)。
シャンプーはしっかり流さないと毛穴が詰まってしまう一方で髪を洗いすぎるても頭皮の脂を奪い、かえって皮脂の分泌が増えて頭ニキビが悪化させることもあります22)。
頭皮の真菌(酵母)
酵母とはカビやキノコの仲間である真菌のうち、丸い形のもの。日常生活ではパンを発酵させるイースト菌や、糖質をアルコールに変える(米から日本酒を作るような)酵母がお馴染みです。
その一種であるマラセチア(学名Malassezia spp.特にMalassezia furfur、マラセチア・フルフルが有名)は頭ニキビと関連していると言われています6)。
マラセチアもアクネ菌のように皮脂の多い環境で増殖しますが、リパーゼという脂を分解する酵素(化学反応を起こす物質)を出すことが特徴です。
リパーゼは人間も食べた脂を消化するのに使っていますが、これにより皮脂が分解されて皮膚のバリア機能を壊したり炎症を起こした結果、ニキビの原因になると言われています。
検査方法|皮膚科でも使うポイントとテクニック
いざ病院を受診したときはどんな検査をするのでしょうか。
頭部のニキビをチェックするには、見たり、触ったり、家族の病気(家族歴)など形に沿った診察をします24)。特殊な検査やテクニックはいりません。
セルフチェックもある程度できますので、アクネ菌がいそうかどうかを確認するポイントを抑えましょう。
準備
頭部のニキビをチェックするにはまず部屋の明るさを調整したり、ライトで照らしたりして皮膚を見やすくします(基本的なことでありますが、皮膚科では重要)。
まずは見た目(視診)
準備ができたらまずは見た目で判断。髪をかき分けて頭皮を確認しましょう。生え際、頭のてっぺんや後ろの方など、髪が密集している部分や皮脂が多い部分は念入りに。
小さかったり隠れた異変を見逃さないために、拡大鏡(虫眼鏡)やカメラのズーム機能、皮膚用カメラ(ダーモスコープ、ダーモスコピーとも)を使用することもあります。
頭ニキビを探すためのチェックポイントはこちら
- 皮膚が赤く、炎症を起こしている
- 膿んでいる(膿疱、のうほう)
- 白くなっている(白斑、はくはん)
- 盛り上がったぶつぶつ(丘疹、きゅうしん)がある
- 黒ずんでいる
- 皮膚の下にかたいしこりやぶよぶよ(膿疱)がある
- 頭に小さなハゲがある
頭は自分では見づらいですよね。是非皮膚科受診を検討してください。
次に触って確認(触診)
目に見えなくても触るとニキビや、ほかのおかしいなと思う場所が見つかります。かたい、盛り上がっている、痛いかどうかなどを確認しましょう。
あんまりぎゅうぎゅう触ると痛い、血が出るといったこともあるので、あくまで優しく。
怪しい度チェック(検査前確率)
診察とおなじくらい診断に大切なことは、「その人がどれだけその病気を持ってるっぽいか」(検査前確立、有病率とも言います)です。
今までの話を聞いて、「うちの赤ちゃんにも頭ニキビが・・」とはなりません。頭ニキビに限らず、診断には「こういう人はこの病気になりやすい」ということが大切ということですね。
頭ニキビが怪しいな?と思う方は、先ほど話したような原因(危険因子といいます)があるかを再確認します。
- 年齢や性別はどうか
- 今までも頭ニキビができているか
- 今まで治療してどうだったか
- 皮脂が多く出ているか
- ホルモンバランスが崩れていそうか
- ストレスがあるか
- 食生活の乱れや食物アレルギーがあるか
- 頭皮の環境が悪かったり、良くないヘアケア製品を使っているか
- ほかの病気を持っているか(基礎疾患、きそしっかん)
- ニキビ家系か(家族歴)
といったものがあると、頭ニキビの可能性が上がります。
ほかの病気(鑑別疾患)
また、似たような別の病気かどうかも考える必要があります(鑑別診断)。
頭ニキビの場合、具体的には脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)、毛包炎、乾癬(かんせん)といった別の病気(鑑別疾患)も考えます24)。
記録の仕方
日々の症状を記録することで、思いつかなかった原因や対策を考えやすくなります。
おすすめの記録方法はこのような感じです。
項目 | 例 |
---|---|
日付 | 2023/1/1 |
頭ニキビの場所 | 髪の生え際と頭のてっぺん |
どれくらい酷いか(重症度) | まあまあ押すといたい じゅくじゅくなし |
思い当たる理由(ストレスや食事など) | シャンプーを変えた |
特殊な検査
病院ではセルフチェックと同じような検査をしますが、場合によってはアレルギー検査25)やホルモン検査26)などの特殊な検査をすることも。
アレルギー検査: 特定の何か(アレルゲン)がニキビの原因になっているかどうか、皮膚にくっつけて調べます(パッチテストやプリックテスト)25)。
ホルモン検査:血液からテストステロンなど男性ホルモンのバランスを調べます26)。男性ホルモンが過剰な徴候がある女性のみ。
頭ニキビの治療法と薬|効果的な治し方とは
頭ニキビの治療は早期治療が肝心、症状が悪化する前に適切な治療を受けましょう。皮膚科医の指示に従って治療を続けて、治療薬を正しく使用することが重要です。
自己判断で治療薬の使用を中止したり、適切な用法や用量を守らないと、ニキビの治癒が遅れたり、再発や悪化する可能性も2)。
頭ニキビの良い治療法や治療薬は、症状やニキビの進行度、原因、肌の状態によって異なります22)。効果も個人差がある27)ので、治療には医者とのコミュニケーションによる適切な選択と治療効果の評価が重要28)。
また頭ニキビもほかの病気と同様に新しい治療法や薬物の開発が続けられています。
最新の情報を手に入れることも効果や安全性を追求してクオリティ・オブ・ライフ(QOL、人生の良さ)を上げるために大切なことです。
現時点での最新情報
治療法と治療薬は、頭ニキビの症状や重症度によって決まり、皮膚科での治療方法は大きく分けて保険での治療と自由診療での治療となります。
保険治療では抗生物質、自由診療ではホルモン治療が可能です29)。これらの治療はニキビの重症度で決めます。
軽度のニキビ | 抗生物質の塗り薬 |
中等度のニキビ | 抗生物質の塗り薬と飲み薬 |
重度のニキビ | 抗生物質の飲み薬ホルモン療法 |
これらの治療法2)を組み合わせることもより良い治療に効果的です。例えばホルモン療法と抗生物質を同時に行うことで、今あるニキビの炎症を抑えると同時にニキビができる原因を取り除くことができます。
ただし保険診療と自由診療は同時に行うことができません(混合診療の禁止)ので、医者とよく相談してください。
保険での治療
ほかの場所にできるニキビに使われる、ピーリング(アダパレン 商品名ディフェリンや過酸化ベンゾイル 商品名ベピオ、混ぜ薬のデュアックやエピデュオ)やレーザーは頭ニキビには使えません。
頭ニキビの治療法は抗生物質(抗菌薬)がメインで、いずれも炎症を起こしている赤ニキビに使用(頭ニキビはほとんどが赤ニキビ)。大きく分けて、塗り薬と飲み薬に分かれます。
原因でお話しした通り、赤ニキビはアクネ菌が毛穴の中で増量することで起こってしまう状態。そのアクネ菌を抗生物質でしらみつぶしに抑えることが狙いです。
ただ頭ニキビ体質だと、どうしてももぐら叩きのように叩いても叩いてもニキビがあちこちにできてしまう人も多いと思います。ニキビ体質改善として漢方が使われることもありますが、単体での効果は微妙です。
保険での治療薬
外用薬(塗り薬)
ニキビがある部分に薬を塗ることで、外側からニキビ菌を減らします。頭だと軟膏やクリームだとベタベタするので、ローション(液体)タイプの薬が一般的です。
保険で使える薬としては
- クリンダマイシン
- ナジフロキサシン
- オゼノキサシン
という抗生物質の塗り薬が使われます。
- クリンダマイシン(商品名 ダラシンT)
多数の研究で30-42)赤ニキビ(尋常性痤瘡の丘疹・膿疱)を減らすとされています。ゲル(ジェル)タイプとローションタイプがありますが、どちらも1日2回使用。
- ナジフロキサシン(商品名 アクアチム)
こちらも多くの研究で43-47)赤ニキビを減らすことがわかっています。クリームタイプとローションタイプがあり、こちらも1日2回。
- オゼノキサシン(商品名 ゼビアックス)
比較的新しい薬で、ローションタイプとクリームタイプがあります。研究48)は少ないですが、やはり赤ニキビを減らすとされました。こちらは1日1回となります。
ほかにもさまざまな抗生物質が効くとされますが、いずれもニキビに対しては保険が効きませんし、研究も少ないという現状です。使用したい場合は主治医と相談しましょう。
経口薬(飲み薬)
口から抗生物質(抗菌薬)を入れることで、身体の内側から全身のニキビ菌の繁殖を邪魔して炎症を抑えます49) 。効果は塗り薬よりも強いですが副作用も大きいので、症状が酷いときに。
抗生物質の種類はいろいろありますが、普通の感染症に対しては直接細菌に対抗することで効果を出す一方でニキビに関しては炎症を抑える(抗炎症作用)ことでも効果が。
抗生物質の中でもテトラサイクリン系やマクロライド系というグループの薬がそのような効果があるので、優先順位が上がります。
尋常性痤瘡治療ガイドライン(2017年)による推奨度(おすすめランキング)は以下の通り。
お勧め度 | 薬品名 |
1位 | ドキシサイクリン |
1.5位 | ミノサイクリン |
2位 | ロキシスロマイシン |
ファロペネム | |
3位 | テトラサイクリン |
エリスロマイシン | |
クラリスマイシン | |
レボフロキサシン | |
トスフロキサシン | |
シプロフロキサシン | |
ロメフロキサシン | |
セフロキシム アキセチル |
アメリカなどの海外ではトリメトプリムやドキシサイクリンの徐放錠(薬の成分がゆっくりと溶け出し、効果が長く続くように加工したもの)、アジスロマイシンのパルス療法などのほかの治療もありす。
ただし、日本では認可がおりていません。
-お勧め度1位-(まず使うような薬)
- ドキシサイクリン(商品名 ビブラマイシン)
比較的新しい薬で、抗菌作用と抗炎症作用があります。
Plewigらの研究50)でニキビの数を減らすこと、Harrisonらの研究で51)それまで第一に使われていたミノサイクリンと効果が変わらないことが報告。
副作用がより少ないことから、ガイドラインではミノサイクリンよりもお勧め度は高いです。
-お勧め度1.5位-(まず使うけれど1位よりは微妙)
- ミノサイクリン(商品名 ミノマイシン)
こちらは抗菌作用だけではなく、抗炎症作用として白血球遊走抑制作用(炎症の根本的な原因を抑える)、リパーゼなどの活性酵素抑制作用(皮脂を分解するような物質が働くのを抑える)などがあります。
人によってはドキシサイクリンよりも効果が強いのでは?と考えることも。当院でもミノサイクリンを第一に使う理由です。
Garner らによる39)の研究をもっと細かく解析したシステマティックレビュー(一番手間がかかって、一番信頼できる研究)52)で一番推奨されています。
-お勧め度2位-(今までほどではないけれどそれなりな研究があってまあまあ使うレベル)
- ロキシスロマイシン(商品名 ルリッド)
エリスロマイシンという比較的古くから使われている薬と比べて、身体への吸収や身体の中での安定さ(体内動態)を改良したものです。
研究は日本のものを含めて3つ53-55)で、ミノサイクリンや後述するファロペネムと同じくらい効くとされています。
- ファロペネム(商品名 ファロム)
カルバペネム系というグループの抗菌薬です。抗炎症作用はないものの殺菌力が強く、ニキビを減らす効果があります56)。
Hayashiらの研究65)では、今までお話ししたミノサイクリン,ロキシスロマイシンと比べて効果が同じとされました。
ただ、内科医の視点からはたくさんの菌に効くカルバペネム系の抗菌薬は最終兵器としてとっておいてほしいです。
-お勧め度3位-(研究としては微妙、使ってみてもいいかな程度)
- テトラサイクリン(商品名 アクロマイシン)
テトラサイクリンも抗炎症作用が期待できます。ただ、研究は主に塗り薬やほかの治療と併せて使う(併用療法)ばかりです。
クリンダマイシン外用との比較58-61)やテトラサイクリン外用との比較61,62)ではこちらの方が良いとされたものの、塗り薬と同じくらいだったり塗り薬の方がいい結果のことも。
またWongらの研究63)では規模は小さいながらも、プラセボ薬(偽薬、何の効果がない薬)より効かなかったとされてしまいました。
- エリスロマイシン(商品名 エリスロシン)
アクネ菌に対する高い抗菌力と、リパーゼ(皮脂を分解する物質)や脂肪酸(皮脂の成分)を減らす効果があることから、ニキビに効くのでは?とされています。
ただ、先ほどのテトラサイクリンと比べた研究64)での効果がほぼ同じくらいで、十分効くとは言い切れません。
- クラリスロマイシン(商品名 クラリス、クラリシッド)
先ほどのロキシスロマイシン同じようなエリスロマイシンの誘導体で胃酸に安定で消化管からの吸収にすぐれ、血中半減期も長いことが特徴。
今までの薬と比べた研究はないものの、石川らはニキビを減らしたという報告をしました65)。
- レボフロキサシン(商品名 クラビット)
一般的によく使われる抗生物質の一つです。ニキビに対する研究は少ないものの、日本ではKawadaらによる2 つの報告75-76)でニキビを減らしたとされました。
- トスフロキサシン(商品名 オゼックス)
論文としては、松本らによる副作用なくニキビを減らした報告68)が1つあるのみです。
- シプロフロキサシン(商品名 シプロキサン)
論文としては坪井らの報告69)しかないものの、ミノサイクリンとくらべてニキビの減った度合いが同じ程度とされました。
- ロメフロキサシン(商品名 ロメバクト)
こちらも早川らによる報告70)1つだけですが、副作用なくニキビが減ったとされました。
- セフロキシム アキセチル(商品名 オラセフ)
先ほどと同じで早川らによる1つの試験71)だけですが、ニキビを減らすとされています。
漢方
漢方で身体のバランスを整えることも良いとされています。ただ、漢方はしっかりした研究による効果は報告されていないので、お勧め度は微妙です。
メリットとしては副作用が少ないことから、抗生物質だけでは効かなかったり使えないときに検討してもいいかな、というレベルとなります。
ガイドラインのお勧め度としては荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)がまあ考えてもいい程度です。
黄連解毒湯(おうれんげとくとう)、温清飲(うんせいいん)、温経湯(おんけいとう)桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が使ってもいいけれどお勧めはしない、となります。
いずれもエキス(粉や錠剤)での研究で、煎薬(生薬そのものを調合したもの)の研究は根拠不足なものしかありません。
ニキビを減らす効果としては黄連解毒湯72,74,76)、十味敗毒湯72,74,76)、荊芥連翹湯73-74)、清上防風湯74-75)にはまあまあの研究。
温清飲、温経湯76)、桂枝茯苓丸74,76-79)には少し信頼性が乏しい研究があります。ただその中には抗生物質と併せて使っているものもあるので、漢方だけでの効果がいかほどかはもっと微妙です。
おまけ 名前別に分かれる抗菌薬のグループ
なんとかキサシン、なんとかサイクリン、なんとかマイシン。似たような名前ですね。
ナジフロキサシン、オゼノキサシンは「ニューキノロン」という抗菌薬(抗生物質)のグループ仲間です。新しいキノロンという意味のニューキノロン、日本人が人工的に誕生させました。
ドキシサイクリンとミノサイクリンはどちらも「テトラサイクリン」という抗菌薬グループの仲間です。テトラはテトラポットのテトラ、4つという意味。サイクリンはサイクル、くるんと回った輪っか。
4つの輪っかでできているからテトラサイクリンです。ちなみにミノサイクリンはコロナワクチンやAGA治療でおなじみのファイザー社が作りました。
テトラサイクリンとは「放線菌」という菌の一種、ストレプトマイセス属(Streptomyces)のStreptomyces aureofaciensから作られた抗菌薬。
1943年、アメリカのワクスマンがストレプトマイセスから「ストレプトマイシン」という世界初の結核治療薬を発見したことをきっかけに、たくさんの抗生物質がストレプトマイセス属から発見されました。
なのでなんとかマイシンという薬が多いのですね。
クリンダマイシンもなんとかマイシンですが、こちらは「リンコマイシン」という抗菌薬グループになります。Streptomyces lincolnensisという菌が作るので、リンコ+マイシン。
いろいろな種類の抗生物質を生み出すストレプトマイセス属由来の名前の薬はだいたい「なんとかマイシン」になるので、マイシンというだけではどのグループかはわかりません。
ちなみにこのストレプトマイシン、なんと抗がん剤も生み出してしまいます。その一つ、アドリアマイシンは今でも悪性リンパ腫(リンパのがん)のひとつ、B細胞性リンパ腫の治療に欠かせません。
自由診療での治療
ニキビができるそもそもの原因としてお話しした男性ホルモンを整えるホルモン療法と、いろんなホルモンを抑えることで皮脂を出す部分(皮脂腺)を小さくする治療があります。
ホルモン療法は女性に使われる一方で、皮脂腺の治療は後で説明する副作用の問題から男性に使うことが多いです。
自由診療での治療薬
飲み薬としてピル(避妊薬)、スピロノラクトン(商品名 アルダクトンA)、イソトレチノインが挙げられます。
ホルモン療法
ホルモン性のニキビを持つ女性に使い、原因となるホルモンバランスの乱れを整え23)、具体的にはニキビの原因となるアンドロゲン(男性ホルモン)の影響を抑えます。
ピル(避妊薬)には女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が入っているので、相対的に男性ホルモンを抑えることでニキビの予防に80)。
スピロノラクトン(商品名 アルダクトンA)も男性ホルモンを抑えることでニキビを改善します23,81)。これはもともと利尿剤として、高血圧や心不全、肝硬変の人に使う薬です。
この薬は「副腎皮質」というステロイドホルモン(ステロイドじるしのついたホルモンで、ドーピングで使われるアナボリックステロイドや、病気を治すのに使われるステロイドなど)の一つ、「アルドステロン」(硬質コルチコイドとも)というホルモンを抑えるもの。
アルドステロンを抑えることでミネラルのバランスをコントロールし、おしっこを出させるという仕組みです。しかしこの薬、アルドステロンだけでなく男性ホルモンも抑えてしまいます。
これを逆手にとって皮膚の脂を抑え、ニキビを減らすという作戦です。
皮脂腺への対処
イソトレチノインはビタミンA誘導体とも言われ、いろいろなホルモンを抑えることで83)皮脂腺を小さくして皮脂の分泌を抑えることでニキビをできにくくします84-87)。
ニキビ治療の最終兵器、根本的な治療とも言えますね。商品名はアティキュア、ロアキュタン、イソトロイン、トレティヴァなどさまざまな名前がありますが、日本では未認可の薬です。
頭以外のニキビでは、「アダパレン」(商品名 ディフェリン)という塗り薬が使われます。
毛穴のつまりを取ること、皮膚の脂を減らすことでニキビを治療する薬ですが、これは「レチノイド」というビタミンAと似た効果を持つ薬。そしてイソトレチノインもまたレチノイド。
頭に塗ることができない分、飲んでしまえばいいということです。
薬を使わない治し方|シャンプーや日々の生活
頭ニキビは皮膚科での治療に加えて、原因を自分で減らすことで予防・コントロールできます88)。
ただ、人それぞれ良いケア方法は違うえに、自分の肌質やニキビの状態に合ったケア方法を見つけても頭ニキビが減るまでには数週間から数ヶ月かかることも。根気強く取り組みましょう。
時間と共に肌質も変わるので、薬やケア方法を変えることも必要です。
ほかの病気と同様にニキビの研究はどんどん進んでいて、新しい治療法も考えられています89)。それに、自分にいい対処法などの情報もニキビ治療には大切です90,91)。
皮膚科医に聞く、いい記事を読む、講演会や患者会に参加するなどして情報収集することも心がけましょう。ニキビ治療のモチベーションが上がったり、自分に合ったいい方法を探せます。
やってはいけないこと | 潰す・オロナインは逆効果
重要なこと93)は、ニキビを潰すことがないように。潰したり、潰せないからと無理に力を入れると炎症、感染症、瘢痕化(はんこんか、跡が残る)の原因になってしまいます。
頭なので櫛を使ったときにどうしても気になってしまうと思いますが、潰したい気持ちは我慢してください。
市販薬にも注意。市販薬で頭ニキビを治すことは難しく、酷くなってから皮膚科に行く人が多い印象です。
会社と商品名を出して申し訳ないのですが、皮膚科に駆け込む方がよく使っているのは大塚製薬のオロナイン軟膏。
いろいろな効果が記載されている万能薬で、ニキビにもと書いてあります。ただ、オロナイン軟膏の有効成分はクロルヘキシジングルコン酸塩液という消毒薬で、殺菌・抗菌作用を期待されたもの。
炎症を抑える成分やニキビ菌への抗生物質は入っていません。むしろアルコールで手が荒れる人が多いように、消毒薬は肌を刺激するもの。
ニキビに使用すると、かえって炎症を悪化させてしまう可能性があります。たとえ使ったとして、少しでも赤みや腫れ、かゆみや刺激が出たら使うのをやめて皮膚科に相談してください。
使っても治らないときも皮膚科へ相談です。使ったからって怒ったりしないので、お待ちしております。
ニキビの原因を再確認 | 治し方へのヒント
改めて頭ニキビの原因を確認しましょう。
皮脂の過剰分泌 | 男性ホルモン | 病院での治し方あり |
ストレス | 自力での治し方あり | |
薬剤 | ||
生活習慣 | 自力での治し方あり | |
遺伝 | ||
頭皮への刺激 | 環境 | 自力での治し方あり |
ヘアケア製品 | 自力での治し方あり | |
頭皮の真菌(酵母) | 自力での治し方あり |
これらのうち、自分で改善できるものを検討します。
ドラッグストアで手に入るケア商品
刺激があるとニキビができやすいので、シャンプー、コンディショナー、スタイリング剤などのヘアケア製品はノンコメドジェニック(刺激や毛穴を詰まらせる成分を含まない製品)を選ぶことが重要です94)。
例えばニキビ肌専用の優しいシャンプーを使うことで、頭ニキビが出来たり炎症を起こすことが防げます。
また頭ニキビの原因の一つ、頭皮の酵母を殺す抗生物質(ミコナゾール)を含む薬用シャンプー(商品名 コラージュフルフル)を使用することも効果的95)です。
フルフルは、酵母の名前「マラセチア・フルフル」に由来します。
ティーツリーオイル96)やレモングラスオイル97)入りのシャンプーも良いとされます。
シャンプーは定期的に行うことが重要ですが、逆にごしごし洗い過ぎると頭皮の乾燥や炎症を起こすので優しく、適度に行うように98)。
日焼けはニキビを悪化させたり色素沈着を引き起こすとも言われているので、日焼け対策も大切です99)。UV効果と通気性のある被り物をしたり、SPF30以上のノンコメドジェニックな日焼け止め使いましょう。
頭にはスプレータイプの日焼け止めがおすすめです。短髪だったり抜け毛がある人は頭皮が出ている場所に塗るようにしましょう。
こうした製品に対する肌の反応、例えば見た目や状態を確認して記録を残すと自分に良い方法を考えられます。
自分で変える生活習慣
ニキビはどうしても生活習慣に左右されがち。ニキビの原因となる環境、食生活、ストレスなどの改善も重要です。
- 環境
帽子や枕カバーなど、頭に触れるものの清潔を保ちましょう。ヘアケア製品を頭に付けたままにしたり、汗やシャワーで濡れた髪をそのままにすることもやめてください。
髪型やヘアアクセサリーも頭皮への刺激になって、ニキビや炎症のもとになるので注意が必要です。 - 食生活
果物、野菜、全粒粉を多く含むバランスのとれた食事は血糖値の急上昇を避けることで、ホルモンバランスを整えて肌質を良くします100)。
逆にGI値(Glycemic Index、食後に血糖値がどれだけ上がるかという指数)の高い食べ物や乳製品を制限することもニキビを減らすことに13,14)。
血糖値の変化を穏やかにすることは、肌だけでなく身体全体の健康にも効果的です。また、食事によって変化する腸内細菌も関係しているとも言われています101)。
乳酸菌飲料やヨーグルトなど、善玉菌を増やすようなものも試してください。
- ストレス
ストレスがたまると皮脂が増えてニキビの原因に102-104)。そのため、ストレス管理も大切です。
環境を整える、寝不足を避ける、適度な運動をする、深呼吸や瞑想(マインドフルネス)などリラックス法を試す、必要に応じて専門家に相談するなどが効果的104)。
心理的サポートや民間療法 | 自然やスピリチュアル療法も
頭ニキビは、自尊心や幸福感を損ねることにも繋がります105-107)。心理的影響に悩んでいる場合はストレス対策を心がけましょう。患者会やカウンセリングを使うことも良いかもしれません。
心理的サポートの一貫として代替療法や自然療法といった民間療法、ホリスティックやスピリチュアルなケアが有効なことも。例えばアロマ・ハーブ・鍼灸などで頭ニキビが和らいだ人もいます108)。
ニキビそのものを治療することは科学的に証明されていないものの、心の健康を支えることから身体の自然治癒力を促すことができるのかもしれません。
ただ、いずれも頭ニキビに悪い影響がないか皮膚科医と相談してください。
具体的に検討できる自然療法は以下の通り。
- ティーツリーオイル
抗菌・抗炎症作用で知られ、ニキビ菌と炎症を抑える効果が期待されます96)。 - 緑茶エキス
抗酸化物質と抗炎症物質を豊富に含み、肌を整えてニキビを減らす効果が期待されます109,110)。 - アロエベラ
抗炎症作用と抗菌作用があり、ニキビなど肌荒れの治療に役立つと考えられています111)。 - 鍼治療
身体の免疫力を上げたり血流を良くすることで炎症を抑えたり、皮脂を作る細胞を狙うことでニキビを減らすことが期待できます112) 。
治療費や薬の値段、相場はいくら?|保険診療と自由診療
頭ニキビの治療費は症状や治療法によって薬の種類や量・治療期間などが変わるので、総額がいくらかもそれぞれ違います。
値段と効果は一致しないので、高額な治療法や薬剤を選ぶより安い治療の方が良かったということも。治療費や治療薬の価格は、地域や医療機関によって異なります。
比較するにはいろいろな医療機関や薬局などのホームページで情報を集めましょう。
さらに保険診療なら医療機関で払う額や薬の値段は一律ですが、通院や治療によるコストも考えなければなりません。
アメリカでは治療費や損失額の研究もあります(アメリカらしいですね)。Leeらによると、アメリカでは塗り薬による平均費用は1人あたり年間21-208ドル。
飲み薬も加えると1540ドルほどにもなると見積もっていて、市販薬の売り上げは年間1億ドルを越えています(アメリカでは薬の多くをドラッグストアで買えることは考慮してください)。
総額としてはアメリカ全体で年間10億ドル以上費やされているという計算に。一方でニキビのせいで学業や仕事に影響が出る人も。
Bergfeldら115)はニキビがあるだけで失業率が50%増えると見積もっていて、損失額は更に増加。Bhateら116)によると、アメリカではニキビ治療をしないことによる損失は年間30億ドルほどと考えられています。
診察費
- 保険診療
厚生労働省の定めによると2023年現在は初診料2820円、再診料690円です。加えて薬の処方があるときは処方せん料680円が加わります。
3割負担なら初診時は1068円、再診時は411円程度の計算です。市町村によっては特定の人に医療証が配られて、公費が適応されることもあります。 - 自由診療
ところによって相場もさまざまで、無料のところもあれば1000~10000円程度の診察料が発生することもあります。
診察料が必要な条件もいろいろで、初診料だけ必要なこともあれば割引があることも。加えて調剤費もさまざまです。
例えば当院では(ニキビ治療ではありませんが)診察料無料・調剤費1000-3000円程度を頂いております。また定期的な血液検査も必要となりますが、そちらも自費になります。
一般的には2000円程度でしょうか。それぞれ具体的にいくらになるかは各医療機関にお問い合わせください。
治療薬の価格
- 保険診療
同じ成分でも、形状(ローションかゲルか、粉薬か錠剤か)によって値段は違います。また、先発品か後発品(ジェネリック)かで大きく変わります(ジェネリックの方が安価)。
あくまで完治させるための治療ではないので、体質づくりをしない限りはずっと治療費がかかります。いずれも保険診療なので3割になったり公費が使えたりということを考慮してください。
塗り薬の目安としては1本あたりの量で変わりますが、おおよそ先発品で300-700円程度、後発品で200円程度です。
飲み薬も種類と量次第ですが、参考までに一番使われるドキシサイクリンとミノサイクリンを挙げます。
ドキシサイクリンは特許が切れていないため先発品であるビブラマイシンのみで1日22-24円、ミノサイクリンは先発品のミノマイシンは1日30円程度、後発品で22円程度です。
漢方は生薬次第で値段は大きく変わります。大体のものは1g10円程度。1日7.5gくらい使うので、大体100円前後と思ってください。 - 自由治療
その時の状況によって使用量がまちまちなので、原価の目安をお伝えします。
・イソトレチノイン
個人輸入のため原価はわかりませんが、最低でも1か月2万円はかかるでしょう。16-24週程度で治療が終わりますので、総額としては少なくとも32万~48万と見積もれます。
・スピロノラクトン
先発品のアルダクトンAは100gで70円程度、後発品のスピロノラクトンは100mgで20円弱のようです。こちらも完治させるための治療ではないので、飲み続ける限り治療費が。
総額としては量によるのですが、1か月2000~10000円程度かと思われます。
・ピル
ニキビ治療の場合は副作用軽減のために、一般的には低用量ピルが使われます。種類によって値段は大きく変わりますが、総額として1か月あたり1000円~3000円が相場です。
ただし月経困難症や子宮内膜症がある場合は保険診療で処方が可能ですので値段も変わります、詳しくは医師に確認してください。
ほかの治療同様に完治させるための治療ではないので、飲んだ分治療費がかかります。
頭ニキビ治療のデメリット|副作用や再発
お話ししたように頭ニキビにはさまざまな治療薬が。でも、どうしても薬というものは相性があり、治療には副作用やデメリットがつきもの。またせっかく治療しても、再発の可能性も出てしまいます。
薬の副作用の実態|副反応との違い
薬は身体に働きかけていい効果が出ることを期待して作られました。でも身体に働きかけるということは、悪い効果が出てしまう可能性にも繋がります。これが「副作用」です。
子宮頸がんワクチンやコロナワクチンで有名になった「副反応」との違いは、「副反応」がワクチンで起こった悪いことに対して「副作用」はそれ以外のもので起こった悪いことを指します。
- 塗り薬全般の問題
- 飲み薬全般の問題
- 抗生物質の飲み薬全般の問題
- 抗生物質の種類別デメリット
- 漢方薬のデメリット
- スピロノラクトンの副作用
- ピルのデメリット
- イソトレチノインの副作用
に分けて説明します。
塗り薬全般の問題
塗り薬の場合は、一部の人にかぶれ(接触性皮膚炎)という副作用がどうしても起こってしまうことに。
塗った部分がに不快感が出る(灼熱感 しゃくねつかん、刺激感、つっぱり感)・かゆくなる(掻痒感)・乾燥する・赤くなる(紅斑)・皮膚がはがれる(剥離)などが主な症状です。
報告はクリンダマイシン117-120)、ナジフロキサシン121)、オゼノキサシン122)の全てにありますが、いずれも軽い症状でした。
治療はステロイドの塗り薬になります。ステロイドの副作用の一つはニキビができることですが、どちらも治療できますので心配しないでくださいね。
飲み薬全般の問題
飲み薬どころか漢方やハーブ、サプリなどさまざまなことに付きまとう副作用があります。
いずれも身体がなんらかの成分にアレルギー反応を起こしてしまった状態ですが、「薬剤リンパ球刺激試験」(DLST)という血液検査でどの薬が悪さをしているか確認できます。
・「薬剤性肝炎」(やくざいせいかんえん)
肝臓がアレルギー反応を起こして炎症を起こしてしまいます。よほどでない限り血液検査をしないとわかりませんが、飲むのをやめたら大抵は良くなります。
・「薬疹」(やくしん)
身体に発疹(主に紅斑、赤いまだら模様)が出てしまいます。
あまりにも重いときは「スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や「中毒性表皮壊死融解症」(TEN)と言って、身体中の粘膜までただれてしまいます。
最悪死ぬこともあるので、速やかな治療が必要です。なりやすい薬というのもありますが、どんな薬でもなる可能性があります。
抗生物質の問題点
・菌の耐性化
抗生物質をやたら使うとどうしてもそれに抗う菌「耐性菌」が生まれてしまいます123)。菌たちも生き延びるのに必死なので、それはニキビ菌とて同じ124)。
直接その成分を使っていなくても、似た成分に耐性を持つことで別の抗生物質にも耐性を持つこともあります。
ただ「ニキビの飲み薬が効かなくなった」という話は、塗り薬やほかの病気に比べると少ない傾向が。
ニキビ治療によく使われる飲み薬「ドキシサイクリン」「ミノサイクリン」はいずれもアクネ菌に強く、耐性を持つ前に退治してしまうことが多いのです。
だからといって長いこと飲むのはやはり問題。対策としてThiboutotら9)は2か月ほどで内服を続けるかどうか検討して、長くても3カ月までにすることを勧めています。
塗り薬と飲み薬の種類は別々にすることも対策の一つ。
塗り薬のテトラサイクリンはないのですが、それ以外の薬、例えばニューキノロン(なんとかキサシン)の飲み薬と塗り薬を一緒に使うと耐性菌が生まれる可能性が高くなるからです。
逆に2つのグループから同時攻めをすれば、一気にアクネ菌をやっつけられるということ。この辺は医者に任せてください。
・腸内環境の乱れ
抗生物質を飲む場合、だいたいが無差別殺菌事件を起こします。お腹の中の善玉菌まで殺してしまうと、腸内フローラ(腸の中のお花畑ならぬ菌畑)がめちゃくちゃに。悪玉菌が残ると、下痢や腹痛の原因にも。
特に頑丈な「ディフィシル菌」(学名 Clostridioides difficile、かつてのClostridium difficile)が残ると腸に変な膜を作って「偽膜性大腸炎」(ぎまくせいだいちょうえん)という腸炎を起こします。
抗生物質の種類別デメリット
・ドキシサイクリン
光線過敏症(こうせんかびんしょう、紫外線の刺激を受けるようになること)があります126)が、飲むのをやめたら治ります。軽い頭痛や腹痛を起こすことも。
またミノサイクリンと共通の副作用も。どちらも「テトラサイクリン系」という抗菌薬の仲間ですが、その独特な副作用として、歯がちゃんとできていない小さい子供が飲むと歯が黄色くなってしまいます。
これはいくらホワイトニングをしても取ることができないもの。妊婦さんが飲んでもお腹の赤ちゃんにも薬が届いて黄色い歯になってしまいます。やむを得ない事情がない限り使うのは避けるべきです。
さらに、飲み方にもデメリットが。ドキシサイクリンとミノサイクリンのどちらにも言える注意点ですが、これらの薬は金属と相性が悪いということが問題。
金属と言っても飲む金属、例えば貧血に対して飲む鉄、便秘に対して飲むマグネシウムなどの話です。カルシウムとの相性も悪いことが知られています。
カルシウムの多いものといえば牛乳ですが、ほかにも添加物としてカルシウムや鉄などが含まれていることも。これらは一緒に胃に入れないようにして、それぞれ2時間以上ずらして飲むようにしてください。
・ミノサイクリン
めまいや色素沈着をしばしば起こします。
重いものでは自己免疫疾患(自分の免疫が自分自身を攻撃する病気)や薬剤性過敏症症候群(薬に対して悪い反応を起こすことで、特定の薬に多く、ウイルスが関係しているとされます)も報告されています127,128)。
・ロキシスロマイシン
特別な副作用は報告されていません。
・エリスロマイシン
吐き気や下痢のほか、先ほどお話しした耐性菌が出やすいとされています129)。
・シプロフロキサシン
坪井ら130)が吐き気や下痢を報告しています。
漢方薬にもデメリットが
副作用が少ないと思われている漢方薬にも、やはり生薬ごとの副作用があります。有名なものは「甘草」による「偽性アルドステロン症」という病気。
甘草が「アルドステロン」というミネラルのバランスを調整するホルモン(スピロノラクトンの説明でも登場しました。スピロノラクトンはアルドステロンを抑える薬)と同じ働きをしてしまうのです。
アルドステロンの偽物、というわけですね。アルドステロンは果物によく入っているミネラルの一つ「カリウム」を身体から捨てる性質があります。
すると、カリウムが下がる(低カリウム血症)ことに。カリウムが低いと不整脈の原因になって、低すぎると最悪心臓が止まります。カリウムが大丈夫か、しっかり血液検査を受けてください。
また、「山梔子」(さんしし)という生薬を長く(5年以上)飲むと「腸間膜静脈硬化症」(ちょうかんまくじょうみゃくこうかしょう)という副作用が出ることも。下痢や便秘など、お腹の調子が悪くなります。
ニキビに使う薬に入っているものはこの2つくらいですが、ほかの生薬にも副作用がありますので油断しないでくださいね。
スピロノラクトンの副作用
ホルモンバランスをいじることで体重が増えたり、おっぱいが張って押すと痛くなったり、生理不順や気分の変化などを起こす可能性があります。妊娠しているときはお腹の赤ちゃんに影響が出ることも131)。
また、本来は先程も登場した「アルドステロン」(ミネラルをコントロールするホルモン)を抑える利尿剤なので、副作用としてミネラルバランスが崩れてしまうという問題があります。
特に注意したいのはやはり「カリウム」。スピロノラクトンの作用は偽性アルドステロン症の逆となるので、今度は身体の中のカリウムが増えてしまうことも。
カリウムは高くてもまた不整脈の原因になって、多すぎるとやはり心臓が止まってしまいます。
心臓の手術で心臓を止めたいときに、カリウムを注射するのですが、手術でもないのに心臓が止まってしまったら大変。こちらも血液検査で早期発見をしましょう。
ただ、Thiedeら132)によればカリウムが上がる危険は45歳くらいから起こるので、Plovanichら133)は若い女性に検査は不要、としています。
また、若い女性にスピロノラクトンを使うと最初に話した薬疹(薬に対するアレルギー反応による皮膚症状)が多い傾向があるようです。
さらに問題となることが、ニキビに対してスピロノラクトンを使うことは国が認可していない(適応外治療)こと。万が一の問題が起こったときの補償がありません。
ピルのデメリット
・血栓症(けっせんしょう)
一番重篤な副作用として、血栓(血が血管の中でかたまる)というものがあります。ピルはもともと妊婦さんの身体に近づけたもの。
出産するときに血が大量に出るわけですが、それを止めるために血が固まりやすくなっているのですね。これは特に血の巡りが悪い、足の静脈に出来やすいです(下肢静脈血栓、DVT)。
その血のかたまりが肺に詰まるといわゆる「エコノミークラス症候群」(正式名称は肺塞栓症 はいそくせんしょう)に。
気道(空気の通り道)はなんともないのに、空気を入れ替えする血管が詰まってしまうことで酸素と二酸化炭素を交換することができなくなってしまうのです。
呼吸はできるのに身体は酸欠、過呼吸を起こしたり最悪の場合は死に至ります。そのため血栓が出来ていないかの値(Dダイマー)を定期的に血液検査で調べることが重要です。
・不正出血
生理でもないのに、変な時に血が出ます。特にヤーズフレックスに多いようです。がんなどの病気でないか、婦人科で確認しましょう。
・がんの出来やすさが変わる
これは朗報とも言えます。「子宮頸がん」「乳がん」になりやすくなる代わりに「卵巣がん」「大腸がん」「子宮体がん」になりにくくなります。
なぜいい話かというと、子宮頸がんや乳がんは定期的な検診で早期発見・治療ができるからです。更に子宮頸がんはワクチンでさらに減らすことも。
一方卵巣がんは良い見つけ方がまだ分かっていないので、気が付いたときにはがんが進んでいるということが多いもの。そういうわけで、デメリット克服のためにがん検診は受けてくださいね。
・妊娠できない
当たり前ですが、避妊薬なので妊娠できません。もちろん、飲まなければ妊娠できます。
イソトレチノインのデメリット
一番効果が凄そうなイソトレチノインですが、その代わり副作用も強力134,135)です。特に問題となるのは精子や卵子に問題が出て、妊娠したときに赤ちゃんが奇形児になってしまうこと131,136)。
ですから妊娠する可能性のある方が飲むことはお勧めできません。飲む場合は飲んでいる間はもちろん、飲むことをやめても6ヶ月は妊娠してはいけません137)。
生まれた後の授乳も禁止されています。男性も飲んでいる間と飲み終えたあと1ヶ月は避妊する必要が。
もう一つの根本的な副作用は、イソトレチノインは塗り薬でなく飲み薬なので、全身の皮膚の脂を減らしたり毛穴のつまりを取ることになります。
その結果目や口などの粘膜が乾いたり、全身の肌がカサカサになり、皮が剥けるようにも。
一部の人には抑うつや自殺念慮(じさつねんりょ、自殺したい気持ち)が増えたとの報告136)もあります。肝臓への負担もほかの薬より多いです。こちらも血液検査で確認しましょう。
また、日本では未認可ですからスピロノラクトン同様に万が一の補償が受けられません。
そして男性にしかおすすめできない理由ですが、女性の場合はホルモンバランスが崩れやすいので一度治療しても再発してしまうことがあるからです137)。
頭ニキビ再発の危険因子|その原因と対策法
頭ニキビを根本的に治す方法はイソトレチノイン以外ありません。ですから、薬や環境に変化があると頭ニキビは再発してしまいます138)。
- 菌の耐性化
- 知識不足
- ホルモンバランスの乱れ
- 生活の乱れ
- 心理的な乱れ
が原因として考えられます。
・菌の耐性化
デメリットでお話ししたように、細菌はどうしても薬への耐性を持ってしまいがち。頭ニキビの主な治療法である抗生物質が効かなくなることで、頭ニキビが再発124),139)。その対策には抗生物質を変える必要があります7)。
・知識不足
Tanら140)によると、ニキビに関する情報不足を感じる患者がとても多いようです。
用法用量を守らず自己判断で薬をやめては再発する、飲み忘れが多くて再発する131)ということはありがちです。
これは耐性菌が生まれる原因になりますが、Rossoら141)によればそのことはあまり知られていません。治療法を守らないデメリットを頭に叩き込んで再発を防ぎましょう。
・ホルモンバランスの乱れ
原因でも話した通り、いろいろなホルモンのバランスが崩れるとニキビ治療がうまくいっていても再発してしまいます142)。薬や生活環境の改善でホルモンバランスを整えましょう143)。
・生活の乱れ
生活習慣がニキビ体質を左右するので、生活次第ではうまく治療できていた頭ニキビも再発します。頭のケア方法や生活習慣を見直しましょう。
・心理的な乱れ
頭ニキビが続いたり再発すると、恥ずかしかったりイライラしたり、憂鬱になるものです105)。そんな精神的なストレスは更にニキビを悪化させるという悪循環に144)。身体だけでなく、心のケアも行いましょう。
重症ニキビは皮膚科へ |原因と治し方
重症化した頭ニキビ | かさぶたから跡へ
重症ニキビは痛い、かさぶたになるといったことが起こります。特に頭ニキビは重症化しやすいもの。
潰すなど良くない治し方をしたり早いうちに皮膚科で治療をしないと、色が残ったニキビ跡(炎症後色素沈着)ができたり、かたいしこりになったり、はげるなどの瘢痕化(はんこんか、跡が残ること)の可能性が145,146)。
こうして頭皮にかさぶたやニキビ跡があると、髪をとかす・シャンプーで洗うなどの頭皮ケアが難しくなったりストレスになって、更に重症ニキビの原因に。
重症化する原因は遺伝、環境、ホルモンバランスといった原因のほか、皮膚科で治るまで治療をしないことも挙げられます。
重症ニキビの治し方は原因や環境によってさまざま、今までしていなかった治療を検討することもあります。治すためには皮膚科に相談のうえ、しっかり治療を受けましょう7)。
医療連携している病院へ|受診ポイントと治療法
重症ニキビはなるべく早く治療することで治りが良くなります147)。そのためにはクリニックと専門的な病院の皮膚科医同士で医療連携をすることが大切148)。
医療連携をしている高次医療機関(より高度で専門的な治療をしている病院)を受診して、より高度な治療を受けましょう。
具体的な治療としては、ニキビ跡やしこりにはステロイド注射の一種であるトリアムシノロン注射(商品名ケナコルト)、傷跡の治りを良くする飲み薬であるトラニラスト(商品名 リザベン)を使ったりします。
その前の段階となるようないたい・かたい・大きい・膿んでいるといった重症ニキビは、切ったり絞ったりという処置が必要になることも。
ただ、適切に処置しないとかえって炎症や感染を起こしたり跡が残ったりするので、専門家が行う必要があります。
ちなみに当院が医療連携しているのは、後述する論文一覧でちらちら名前が出ている日本のニキビ治療の第一人者、林信和先生が皮膚科部長を務められている虎の門病院です(虎の門病院は院長の出身)。
頭ニキビの治療体験談・口コミ
(当院及び当院から高次医療機関に紹介した方より抜粋)
頭ニキビを搔きすぎて。膿やら血やらで枕はいつもべたべた、痒いし気持ち悪いしで眠れない日が続きました。髪が抜けてきたことを親から言われて慌てて皮膚科を受診しました。
ニキビの炎症を治せばまだはげるのを治せるかもしれない、と先生に言われて治療を頑張ることにしました。
かゆみ止めと飲み薬であっという間に良くなった時は、なんでいままで我慢していたんだろう、と思ってしまいました。同じような人は早く皮膚科に行くことをおすすめします。
(10代男性)
よその皮膚科で良くならなくて、友達から勧められたこちらを受診しました。使っている薬は同じはずなのに塗り方や飲み方が良くないせいで治らない、と教えてくれました(塗り薬は実際に塗ってもらってわかりました)。
今までの皮膚科はとても混んでいるので簡単に説明されておわり、だっただけに、こんなことまで教えてくれたのはびっくりしました。
(30代男性)
どうしてもニキビが治らなかったので、先生と相談してスピロノラクトンを使うことになりました。ニキビが治るどころか、毛穴も小さくなって肌がすべすべになりました。
治療は高いですが、その分コスメ代が浮いたと思っています。
(30代女性)
持病の問題でどうしてもステロイドの飲み薬が欠かせなくて、頭も顔もニキビだらけになってしまいました。薬のせいだと諦めていましたが、ニキビに詳しい先生に相談してイソトレチノインを飲むことにしました。
一時は体中の皮が剥けて辛かったですが、脱皮したみたいに肌が綺麗になりました。病気さえなければと思っていたので、見た目が良くなってうれしかったです。
(20代男性)
まとめ
頭ニキビの予防や治療には、日々の生活習慣の見直しと適切なセルフケアが第一。シャンプーなどヘアケア製品の選び方や使い方・食生活や睡眠・頭皮を清潔にするなど、自分で出来ることから始めましょう。
それでも良くならなかったり重症化した場合は早めに皮膚科を受診して、適切な治療を受けることが大切。
いずれにしても早めの対策がニキビ治療への近道です。
参考文献
1)Bergler‐Czop, Beata. “The aetiopathogenesis of acne vulgaris–what’s new?.” International journal of cosmetic science 36, no. 3 (2014): 187-194.
2)Williams, Hywel C., Robert P. Dellavalle, and Sarah Garner. “Acne vulgaris.” The Lancet 379, no. 9813 (2012): 361-372.
3)Grant, J. E., & Chamberlain, S. R. (2003). Trichotillomania. Am J Psychiatry, 160(3), 508-513.
4)Rattanakaemakorn, Ploysyne, and Poonkiat Suchonwanit. “Scalp pruritus: review of the pathogenesis, diagnosis, and management.” BioMed research international 2019 (2019).
5)Lousada, M., Baudouin, C., & Oudadesse, H. (2010). Hair loss due to scalp acne: a case report. Journal of Cosmetic Dermatology, 9(4), 321-323.
6)Akaza, Narifumi, Hirohiko Akamatsu, Shigeki Numata, Shunji Yamada, Akiko Yagami, Satoru Nakata, and Kayoko Matsunaga. “Microorganisms inhabiting follicular contents of facial acne are not only Propionibacterium but also Malassezia spp.” The Journal of Dermatology 43, no. 8 (2016): 906-911.
7)Zaenglein, A. L., Pathy, A. L., Schlosser, B. J., Alikhan, A., Baldwin, H. E., Berson, D. S., … & Bhushan, R. (2016). Guidelines of care for the management of acne vulgaris. Journal of the American academy of dermatology, 74(5), 945-973.
8)Yosipovitch, Gil, Mark Tang, Aerlyn G. Dawn, Mark Chen, Chee Leok Goh, Yiong Huak Chan, and Lim Fong Seng. “Study of psychological stress, sebum production and acne vulgaris in adolescents.” Acta dermato-venereologica 87, no. 2 (2007): 135-139.
9)Green J, Sinclair RD. Perceptions of acne vulgaris in final year medical student written examination answers. Australas J Dermatol 2001; 42:98.
10)Heydenreich, Gerhard. “Testosterone and anabolic steroids and acne fulminans.” Archives of dermatology 125, no. 4 (1989): 571-572.
11)Kazandjieva, Jana, and Nikolay Tsankov. “Drug-induced acne.” Clinics in Dermatology 35, no. 2 (2017): 156-162.
12)Smith, Robyn N., Neil J. Mann, Anna Braue, Henna Mäkeläinen, and George A. Varigos. “A low-glycemic-load diet improves symptoms in acne vulgaris patients: a randomized controlled trial.” The American journal of clinical nutrition 86, no. 1 (2007): 107-115.
13)Smith, Robyn N., Anna Braue, George A. Varigos, and Neil J. Mann. “The effect of a low glycemic load diet on acne vulgaris and the fatty acid composition of skin surface triglycerides.” Journal of dermatological science 50, no. 1 (2008): 41-52.
14)Bataille, V., H. Snieder, A. J. MacGregor, P. Sasieni, and T. D. Spector. “The influence of genetics and environmental factors in the pathogenesis of acne: a twin study of acne in women.” Journal of Investigative Dermatology 119, no. 6 (2002): 1317-1322.
15)Di Landro A, Cazzaniga S, Parazzini F, et al. Family history, body mass index, selected dietary factors, menstrual history, and risk of moderate to severe acne in adolescents and young adults. J Am Acad Dermatol 2012; 67:1129.
16)Ballanger F, Baudry P, N’Guyen JM, et al. Heredity: a prognostic factor for acne. Dermatology 2006; 212:145.
17)Goulden V, McGeown CH, Cunliffe WJ. The familial risk of adult acne: a comparison between first-degree relatives of affected and unaffected individuals. Br J Dermatol 1999; 141:297.
18)Mills, Otto H., and Albert Kligman. “Acne mechanica.” Archives of Dermatology 111, no. 4 (1975): 481-483.
19)Kurokawa, Ichiro, F. William Danby, Qiang Ju, Xiuli Wang, Leihong Flora Xiang, Longqing Xia, WenChieh Chen et al. “New developments in our understanding of acne pathogenesis and treatment.” Experimental dermatology 18, no. 10 (2009): 821-832.
20)Zaidi, Zohra. “Acne vulgaris—an update on pathophysiology and treatment.” JPMA. The Journal of the Pakistan Medical Association 59, no. 9 (2009): 635.
21)Kim J, Ochoa MT, Krutzik SR, et al. Activation of toll-like receptor 2 in acne triggers inflammatory cytokine responses. J Immunol 2002; 169:1535.
22)Thiboutot, Diane, Harald Gollnick, Vincenzo Bettoli, Brigitte Dréno, Sewon Kang, James J. Leyden, Alan R. Shalita et al. “New insights into the management of acne: an update from the Global Alliance to Improve Outcomes in Acne group.” Journal of the American Academy of Dermatology 60, no. 5 (2009): S1-S50.
23)Bagatin, Edileia, Thais Helena Proença de Freitas, Maria Cecilia Rivitti-Machado, Beatriz Medeiros Ribeiro, Samanta Nunes, and Marco Alexandre Dias da Rocha. “Adult female acne: a guide to clinical practice.” Anais brasileiros de dermatologia 94 (2019): 62-75.
24)Alamdari, Nasim, Kouhyar Tavakolian, Minhal Alhashim, and Reza Fazel-Rezai. “Detection and classification of acne lesions in acne patients: A mobile application.” In 2016 IEEE International Conference on Electro Information Technology (EIT), pp. 0739-0743.
25)Ak, Mohiuddin. “A comprehensive review of acne vulgaris.” J. Clin. Pharm 1, no. 1 (2019): 17-45.
26) Yarak, Samira, Ediléia Bagatin, Karime Marques Hassun, Meire Odete Américo Brasil Parada, and Sérgio Talarico Filho. “Hiperandrogenismo e pele: síndrome do ovário policístico e resistência periférica à insulina.” Anais brasileiros de Dermatologia 80 (2005): 395-410.
27)Zouboulis, C. C., and V. Bettoli. “Management of severe acne.” British Journal of Dermatology 172, no. S1 (2015): 27-36.
28)Gollnick, H. P. M. “From new findings in acne pathogenesis to new approaches in treatment.” Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology 29 (2015): 1-7.
29)Thiboutot, Diane. “Acne: hormonal concepts and therapy.” Clinics in dermatology 22, no. 5 (2004): 419-428.
30)Alirezai M, Gerlach B, Horvath A, Forsea D, Briantais P,Guyomar M: Results of a randomised, multicentre study comparing a new water-based gel of clindamycin 1%versus clindamycin 1% topical solution in the treatment of acne vulgaris, Eur J Dermatol, 2005; 15: 274―278.
31)Kuhlman DS, Callen JP: A comparison of clindamycinphosphate 1 percent topical lotion and placebo in the treatment of acne vulgaris, Cutis, 1986; 38: 203―206.
32)Shalita A, Myers JA, Krochmal L, Yaroshinsky A: The safety and efficacy of clindamycin phosphate foam 1% versus clindamycin phosphate topical gel 1% for the treatment of acne vulgaris, J Drugs Dermatol, 2005; 4: 48―56.
33)Lookingbill DP, Chalker DK, Lindholm JS, et al: Treatment of acne with a combination clindamycin/benzoyl peroxide gel compared with clindamycin gel, benzoyl peroxide gel and vehicle gel: Combined results of two double-blind investigations, J Am Acad Dermatol, 1997; 37: 590―595.
34)Ellis CN, Gammon WR, Stone DZ, Heezen-Wehner JL: A comparison of Cleocin T Solution, Cleocin T Gel, and placebo in the treatment of acne vulgaris, Cutis, 1988; 42: 245―247.
38)Petersen MJ, Krusinski PA, Krueger GG: Evaluation of 1% clindamycin phosphate lotion in the treatment of acne: comparison with 1% clindamycin phosphate solution and lotion placebo, Cur Therapeutic Res, 1986; 40: 232―238.
39)Braathen LR: Topical clindamycin versus oral tetracycline and placebo in acne vulgaris, Scand J Infect Dis, 1984; 43: 71―75.
40)Gratton D, Raymond GP, Guertin-Larochelle S, et al: Topical clindamycin versus systemic tetracycline in the treatment of acne. Results of a multiclinic trial, J Am Acad Dermatol, 1982; 7: 50―53.
41)Becker LE, Bergstresser PR, Whiting DA, et al: Topical clindamycin therapy for acne vulgaris. A cooperative clinical study, Arch Dermatol, 1981; 117: 482―485.
42)McKenzie MW, Beck DC, Popovich NG: Topical clindamycin formulations for the treatment of acne vulgaris. An evaluation, Arch Dermatol, 1981; 117: 630―634.
43)Plewig G, Holland KT, Nenoff P: Clinical and bacteriological evaluation of nadifloxacin 1% cream in patients with acne vulgaris: a double-blind, phase III study comparison study versus erythromycin 2% cream, Eur J Dermatol, 2006; 16: 48―55.
44)Jung JY, Kwon HH, Yeom KB, Yoon MY, Suh DH: Clinical and histological evaluation of 1% nadifloxacin cream in the treatment of acne vulgaris in Korean patients, Int J Dermatol, 2011; 50: 350―357.
45)Kurokawa I, Akamatsu H, Nishijima S, Asada Y, Kawabata S: Clinical and bacteriologic evaluation of OPC-7251 in patients with acne: A double-blind group comparison study versus cream base, J Am Acad Dermatol, 1991; 25: 674―681.
46)アクネ研究会:多発性炎症性皮疹を有する尋常性痤瘡に対する 1%OPC-7251 クリームの有用性の検討.日皮会誌:127(6),1261-1302,2017(平成 29)
47)アクネ研究会:尋常性痤瘡に対する新規合成抗菌剤 1% クリームの臨床評価 クリーム基剤を対照とした多施設共同二重盲検群間比較試験,西日皮膚, 1990;52:802―813.
48)川島 眞,五十嵐敦之,林 伸和ほか:オゼノキサシンローションの尋常性ざ瘡を対象とした第III相比較臨床試験,臨床医薬,2015;31:155―171
49)Farrah, Georgia, and Ernest Tan. “The use of oral antibiotics in treating acne vulgaris: a new approach.” Dermatologic therapy 29, no. 5 (2016): 377-384.
50)Plewig G, Petrozzi JW, Berendes U: Double-blind study of doxycycline in acne vulgaris, Arch Dermatol, 1970; 101: 435―438.
51)Harrison PV: A comparison of doxycycline and minocycline in the treatment of acne vulgaris, Clin Exp Dermatol, 1988; 13: 242―244.
52)Garner SE, Eady A, Bennett C, Newton JN, Thomas K,Popescu CM: Minocycline for acne vulgaris: efficacy andsafety, Cochrane Database Syst Rev, 2012; 8
53)Ferahbas A, Utas S, Aykol D, Borlu M, Uksal U: Clinicalevaluation of roxithromycin: A double-blind,placebo-controlled and crossover trial in patients withacne vulgaris, J Dermatol,2004; 31: 6―9.
54)橋本明彦,坪井廣美,平松正浩,関根敦子,米元康蔵,西山茂夫:痤瘡に対する Roxithromycin(ルリッド)の有用性 Minocycline との比較検討,西日皮膚,1996;58:135―137.
55)Hayashi N, Kawashima M: Efficacy of oral antibiotics onacne vulgaris and their effects on quality of life: a multicenter randomized controlled trial using minocycline,roxithromycin and faropenem, J Dermatol, 2011; 38: 111―119.
57)戸田憲一,下中美香,松島佐都子,西脇冬子,横田日高:尋常性痤瘡に対するファロペネムナトリウム(ファロム®錠)の治療効果,新薬と臨床,2006;55:1439―1445.
58)Katsambas A, Towarky AA, Stratigos J: Topical clindamycin phosphate compared with oral tetracycline in the treatment of acne vulgaris, Br J Dermatol, 1987; 116: 387―391.
59)Gratton D, Raymond GP, Guertin-Larochelle S, et al:Topical clindamycin versus systemic tetracycline in thetreatment of acne, J Am Acad Dermatol, 1982; 7: 50―53.
60)Braathen LR: Topical clindamycin versus oral tetracycline and placebo in acne vulgaris, Scan J Infect DisSuppl, 1984; 43: 71―75.
61)Burton J: A placebo-controlled study to evaluate the efficacy of topical tetracycline and oral tetracycline in the treatment of mild to moderate acne. Dermatology Research Group, J Int Med Res, 1990; 18: 94―103.
62)Blaney DJ, Cook CH: Topical use of tetracycline in the treatment of acne: a double-blind study comparing topical and oral tetracycline therapy and placebo, Arch Dermatol, 1976; 112: 971―973.
63)Wong RC, Kang S, Heezen JL, Voorhees JJ, Ellis CN: Oral ibupurofen and tetracycline for the treatment of acne vulgaris, J Am Acad Dermatol, 1984; 11: 1076―1081.
64)Gammon WR, Meyer C, Latis S, Shenefelt P, Reizner G, Cripps DJ: Comparative efficacy of oral erythromycin versus oral tetracycline in the treatment of acne vulgaris, J Am Acad Dermatol, 1986; 14: 183―186.
65)石川 治,宮地良樹,工藤隆弘ほか:クラリスロマイシン(クラリシッド® 錠)の炎症性痤瘡に対する臨床的有用性の検討,皮紀要,1996;91:403―407.
66)Kawada A, Aragane Y, Tezuka T: Levofloxacin is effective for inflammatory acne with high levels in the lesions:an open study, Dermatology, 2002; 204: 301―302.
67)Kawada A, Wada T, Oiso N: Clinical effectiveness ofonce-daily levofloxacin for inflammatory acne with highconcentrations in the lesions, J Dermatol, 2012; 39: 94―96.
68)松本忠彦:トシル酸トスフロキサシン錠の膿疱性痤瘡,嚢腫性痤瘡および集族性痤瘡に対する臨床効果,西日皮膚,1995;57:375―378. シプロフロキサシン(商品名 シプロキサン)
69)坪井良治,小池美佳,瀧本玲子,西村久美子,真鍋 求,小川秀興:膿疱性痤瘡に対する ciprofloxacin 錠の臨床的検討 minocycline 錠との比較,化学療法の領域,1999;15:909―916.
70)早川律子:丘疹・膿疱を主体とする尋常性痤瘡に対するLomefloxacin(ロメバクト®)の臨床試験成績,化学療法の領域,1992;8:1380―1387.
71)早川律子,松永佳世子,鈴木真理,荻野泰子:経口抗製剤 Cefuroxime axetil(CXM-AX)の膿疱性痤瘡に対する臨床試験成績,皮膚,1989;31:591―600.
72)大熊守也:尋常性痤瘡の漢方内服・外用剤併用療法,和漢医薬学会誌,1993;10:131―134.
73)橋本喜夫,松尾 忍,飯塚 一:痤瘡に対する荊芥連翹湯の使用経験,第12回皮膚科東洋医学研究会記録,1994;46―53.
74)堀口裕治,松本いづみ,唐崎健一郎:尋常性痤瘡に対する清上防風湯エキス顆粒・多剤併用療法の治療効果,皮紀要,1997;92:407―412.
75)武市牧子:痤瘡に対する漢方薬の実践的投与,漢方医学,2005;29:282―286.
76) 林知恵子:婦人科における尋常性痤瘡の治療(第 1 報),産婦人科漢方研究のあゆみ,2006;23:132―136.
77)手塚匡哉:気滞血瘀と弁証された尋常性痤瘡に対する桂枝茯苓丸の使用経験,新薬と臨床,2005;54:907―914.
78)手塚匡哉:気滞血瘀と弁証された尋常性痤瘡に対する桂枝茯苓丸の使用経験(第 2 報),新薬と臨床,2006;55:278―285.
79)手塚匡哉:気滞血瘀と弁証された尋常性痤瘡に対する桂枝茯苓丸の使用経験(第 3 報),新薬と臨床,2006;55:538―545.
80)Arowojolu, Ayodele O., Maria F. Gallo, Laureen M. Lopez, and David A. Grimes. “Combined oral contraceptive pills for treatment of acne.” Cochrane Database of Systematic Reviews 7 (2012).
81)Plovanich, Molly, Qing Yu Weng, and Arash Mostaghimi. “Low usefulness of potassium monitoring among healthy young women taking spironolactone for acne.” JAMA dermatology 151, no. 9 (2015): 941-944.
82)Gollnick, Harald, William Cunliffe, Diane Berson, Brigitte Dreno, Andrew Finlay, James J. Leyden, Alan R. Shalita, and Diane Thiboutot. “Management of acne: a report from a Global Alliance to Improve Outcomes in Acne.” Journal of the American academy of dermatology 49, no. 1 (2003): S1-S37.
83)Karadag AS, Ertugrul DT, Bilgili SG. The effect of different doses of isotretinoin on pituitary hormones. Dermatology. 2015;230(4):354-359.
84)Leyden, James J. “Oral isotretinoin.” Dermatology 195, no. Suppl. 1 (1997): 29-33.
85) Strauss, John S., Ronald P. Rapini, Alan R. Shalita, Elizabeth Konecky, Peter E. Pochi, Harriet Comite, and John H. Exner. “Isotretinoin therapy for acne: results of a multicenter dose-response study.” Journal of the American academy of Dermatology 10, no. 3 (1984): 490-496.
86) Rademaker, Marius. “Adverse effects of isotretinoin: A retrospective review of 1743 patients started on isotretinoin.” Australasian Journal of Dermatology 51, no. 4 (2010): 248-253.
87)Ortonne, J-P. “Oral isotretinoin treatment policy.” Dermatology 195, no. Suppl. 1 (1997): 34-37.
88)Zaenglein, A. L., E. M. Graber, and D. M. Thiboutot. “Acne vulgaris and acneiform eruptions. Dalam: Goldsmith LA, Katz SI, Gilchrest BA, Paller AS, Leffel DJ, Wolff K. Fitzpatrick’s Dermatology in general medicine.” McGraw-Hill 8, no. 1 (2012): 897-909.
89)Dréno, B. “What is new in the pathophysiology of acne, an overview.” Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology 31 (2017): 8-12.
90)Krakowski AC, Stendardo S, Eichenfield LF. Practical considerations in acne treatment and the clinical impact of topical combination therapy. Pediatr Dermatol 2008; 25(Suppl. 1): 1– 14.
91)Dreno B, Thiboutot D, Gollnick H et al. Large-scale worldwide observational study of adherence with acne therapy. Int J Dermatol 2010; 49: 448– 456.
92)Gollnick, H. P. M. “From new findings in acne pathogenesis to new approaches in treatment.” Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology 29 (2015): 1-7.
93)Scerri, Lawrence. “Do’s and don’ts in the management of acne.” (2007).
94)Draelos, Zoe D. “Essentials of hair care often neglected: Hair cleansing.” International journal of trichology 2, no. 1 (2010): 24.
95)Vest, Blake E., and Kevin Krauland. “Malassezia furfur.” In StatPearls [Internet]. StatPearls Publishing, 2022.
96)Hammer, K. A. “Treatment of acne with tea tree oil (melaleuca) products: a review of efficacy, tolerability and potential modes of action.” International journal of antimicrobial agents 45, no. 2 (2015): 106-110.
97)Wuthi-Udomlert, Mansuang, Ployphand Chotipatoomwan, Sasikan Panyadee, and Wandee Gritsanapan. “Inhibitory effect of formulated lemongrass shampoo on malassezia furfur: a yeast associated with dandruff.” Southeast Asian Journal of Tropical Medicineand Public Health 42, no. 2 (2011): 363.
98)Gollnick H, Cunliffe W, Berson D, et al. Management of acne: a report from a Global Alliance to Improve Outcomes in Acne. J Am Acad Dermatol 2003; 49:S1.
99)Jackson, Robert. “Elderly and sun-affected skin. Distinguishing between changes caused by aging and changes caused by habitual exposure to sun.” Canadian Family Physician 47, no. 6 (2001): 1236-1243.
100)Kucharska, Alicja, Agnieszka Szmurło, and Beata Sińska. “Significance of diet in treated and untreated acne vulgaris.” Advances in Dermatology and Allergology/Postępy Dermatologii i Alergologii 33, no. 2 (2016): 81-86.
101)Bowe, W., N. B. Patel, and A. C. Logan. “Acne vulgaris, probiotics and the gut-brain-skin axis: from anecdote to translational medicine.” Beneficial microbes 5, no. 2 (2014): 185-199.
102)Jović, Anamaria, Branka Marinović, Krešimir Kostović, Romana Čeović, Aleksandra Basta-Juzbašić, and Zrinka Bukvić Mokos. “The impact of psychological stress on acne.” Acta dermatovenerologica Croatica 25, no. 2 (2017): 133-133.
103)Yosipovitch, Gil, Mark Tang, Aerlyn G. Dawn, Mark Chen, Chee Leok Goh, Yiong Huak Chan, and Lim Fong Seng. “Study of psychological stress, sebum production and acne vulgaris in adolescents.” Acta dermato-venereologica 87, no. 2 (2007): 135-139.
104)Chiu, Annie, Susan Y. Chon, and Alexa B. Kimball. “The response of skin disease to stress: changes in the severity of acne vulgaris as affected by examination stress.” Archives of dermatology 139, no. 7 (2003): 897-900.104
105)Dunn, Lauren K., Jenna L. O’Neill, and Steven R. Feldman. “Acne in adolescents: Quality of life, self-esteem, mood and psychological disorders.” Dermatology online journal 17, no. 1 (2011).
106)Gupta, Madhulika A., and Aditya K. Gupta. “Depression and suicidal ideation in dermatology patients with acne, alopecia areata, atopic dermatitis and psoriasis.” British Journal of Dermatology 139, no. 5 (1998): 846-850.
107)Kellett, S. C., and D. J. Gawkrodger. “The psychological and emotional impact of acne and the effect of treatment with isotretinoin.” British Journal of Dermatology 140, no. 2 (1999): 273-282.
108)Magin, Parker J., Jon Adams, Gaynor S. Heading, Dimity C. Pond, and Wayne Smith. “Complementary and alternative medicine therapies in acne, psoriasis, and atopic eczema: results of a qualitative study of patients’ experiences and perceptions.” Journal of Alternative & Complementary Medicine 12, no. 5 (2006): 451-457.
109)Elsaie, Mohamed L., Mahmoud F. Abdelhamid, Lotfy T. Elsaaiee, and Hanaa M. Emam. “The efficacy of topical 2% green tea lotion in mild-to-moderate acne vulgaris.” Journal of drugs in dermatology: JDD 8, no. 4 (2009): 358-364.
110)Sharquie, Khalifa E., Adil A. Noaimi, and Mazin M. Al-Salih. “Topical therapy of acne vulgaris using 2% tea lotion in comparison with 5% zinc sulphate solution.” Saudi Medical Journal 29, no. 12 (2008): 1757-1761.
111)Hekmatpou, Davood, Fatemeh Mehrabi, Kobra Rahzani, and Atefeh Aminiyan. “The effect of aloe vera clinical trials on prevention and healing of skin wound: A systematic review.” Iranian journal of medical sciences 44, no. 1 (2019): 1.
112)Kou, Le, Nan Yu, Junjie Ren, Bingyan Yang, and Yun Tao. “Observation for clinical effect of acupuncture combined with conventional therapy in the treatment of acne vulgaris.” Medicine 99, no. 18 (2020).
113) Lehmann, Harold P., John S. Andrews, Karen A. Robinson, Victoria L. Holloway, and Steven N. Goodman. “Management of acne.” Evidence report/technology assessment (Summary) 17 (2001): 1-3.
114)Lee, May‐Lian, and Alan Cooper. “Isotretinoin: Cost‐benefit study.” Australasian journal of dermatology 32, no. 1 (1991): 17-20.
115)Bergfeld, Wilma F. “The evaluation and management of acne: economic considerations.” Journal of the American Academy of Dermatology 32, no. 5 (1995): S52-S56.
116)Bhate, K., and H. C. Williams. “Epidemiology of acne vulgaris.” British Journal of Dermatology 168, no. 3 (2013): 474-485.
117)五十嵐敦之,川島 眞,浅沼廣幸:クリンダマイシンリン酸エステル外用ゲル剤の尋常性痤瘡に対する第 IV 相試験 ナジフロキサシンクリームを対照とした無作為割付け群間比較試験,臨床医薬,2011;27:353―371.
118)CLDM-L 研究会:クリンダマイシンリン酸エステル外用液剤(SKP-05)とクリンダマイシンリン酸エステルゲル剤(CLDM-T Gel)の痤瘡(化膿性炎症を伴うもの)に対する生物学的同等性試験 多施設共同評価者盲検無作為化割付け群間比較試験,臨床医薬,2010;26:409―423.
119)CLDM-T 研究会:リン酸クリンダマイシン外用ゲル剤(CLDM-T)の尋常性痤瘡に対する第 III 相試験 ナジフロキサシンクリームを対照とした無作為割付け群間比較試験,臨床医薬,1999;15:603―628.
120)CLDM-T 研究会:リン酸クリンダマイシン外用ゲル剤(CLDM-T)の尋常性痤瘡に対する第 II 相試験 二重盲検比較試験による臨床効果と至適濃度の検討,臨床医薬,1999;15:583―602.
121)Sheehan-Dare RA, Papworth-Smith J, Cunliffe WJ: Adouble-blind comparison of topical clindamycin and oralminocycline in the treatment of acne vulgaris, ActaDerm-Venereol, 1990; 70: 534―537.
122)川島 眞,五十嵐敦之,加藤るみこ,渡辺晋一:オゼノキサシンローションの尋常性ざ瘡を対象とした後期第 II相臨床試験,臨床医薬,2015;31:143―154.
123)Hede, Karyn. “Antibiotic resistance: an infectious arms race.” Nature 509, no. 7498 (2014): S2-S3.
124)Walsh, Timothy R., John Efthimiou, and Brigitte Dréno. “Systematic review of antibiotic resistance in acne: an increasing topical and oral threat.” The Lancet Infectious Diseases 16, no. 3 (2016): e23-e33.
126)Nast A, Dréno B, Bettoli V, et al: Europeanevidence-based (S3)guidelines for the treatment of acne,J Eur Acad Dermatol Venereol, 2012; 26 (Suppl 1): 1―29.
127)Garner, Sarah E., Anne Eady, Cathy Bennett, John Norman Newton, Karen Thomas, and Catalin Mihai Popescu. “Minocycline for acne vulgaris: efficacy and safety.” Cochrane Database of Systematic Reviews 8 (2012).
128)Lebrun‐Vignes, B., C. Kreft‐Jais, A. Castot, O. Chosidow, and French Network of Regional Centers of Pharmacovigilance. “Comparative analysis of adverse drug reactions to tetracyclines: results of a French national survey and review of the literature.” British Journal of Dermatology 166, no. 6 (2012): 1333-1341.
129)Strauss, John S., Daniel P. Krowchuk, James J. Leyden, Anne W. Lucky, Alan R. Shalita, Elaine C. Siegfried, Diane M. Thiboutot et al. “Guidelines of care for acne vulgaris management.” Journal of the American Academy of Dermatology 56, no. 4 (2007): 651-663.
130)坪井良治,小池美佳,瀧本玲子,西村久美子,真鍋 求,小川秀興:膿疱性痤瘡に対する ciprofloxacin 錠の臨床的検討 minocycline 錠との比較,化学療法の領域,1999;
131)Dréno, B. “Treatment of adult female acne: a new challenge.” Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology 29 (2015): 14-19.
132)Thiede, Rebecca M., Supriya Rastogi, Beatrice Nardone, Lauren M. Sadowsky, Stephanie M. Rangel, Dennis P. West, and Bethanee J. Schlosser. “Hyperkalemia in women with acne exposed to oral spironolactone: a retrospective study from the RADAR (Research on Adverse Drug Events and Reports) program.” International Journal of Women’s Dermatology 5, no. 3 (2019): 155-157.
133)Plovanich, Molly, Qing Yu Weng, and Arash Mostaghimi. “Low usefulness of potassium monitoring among healthy young women taking spironolactone for acne.” JAMA dermatology 151, no. 9 (2015): 941-944.
134)Brzezinski, Piotr, Katarzyna Borowska, Anca Chiriac, and Janusz Smigielski. “Adverse effects of isotretinoin: a large, retrospective review.” Dermatologic therapy 30, no. 4 (2017): e12483.
135)Charakida, A., P. E. Mouser, and A. C. Chu. “Safety and side effects of the acne drug, oral isotretinoin.” Expert opinion on drug safety 3, no. 2 (2004): 119-129.
136)Ward, A., R. N. Brogden, R. C. Heel, T. M. Speight, and G. S. Avery. “Isotretinoin: a review of its pharmacological properties and therapeutic efficacy in acne and other skin disorders.” Drugs 28 (1984): 6-37.
137)Dreno, Brigitte, Edileia Bagatin, Ulrike Blume‐Peytavi, Marco Rocha, and Harald Gollnick. “Female type of adult acne: Physiological and psychological considerations and management.” JDDG: Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft 16, no. 10 (2018): 1185-1194.
138)Zaenglein, Andrea L., and Diane M. Thiboutot. “Expert committee recommendations for acne management.” Pediatrics 118, no. 3 (2006): 1188-1199.
139)Kraft, John, and Anatoli Freiman. “Management of acne.” Cmaj 183, no. 7 (2011): E430-E435.
140)Tan, Jerry KL, Kirsten Vasey, and Karen Y. Fung. “Beliefs and perceptions of patients with acne.” Journal of the American Academy of Dermatology 44, no. 3 (2001): 439-445.
141)Del Rosso, James Q., Theodore Rosen, Dimitry Palceski, and Maria Jose Rueda. “Patient awareness of antimicrobial resistance and antibiotic use in acne vulgaris.” The Journal of clinical and aesthetic dermatology 12, no. 6 (2019): 30.
142)Thiboutot, Diane, and WenChieh Chen. “Update and future of hormonal therapy in acne.” Dermatology 206, no. 1 (2003): 57-67.
143)Lucky, Anne W., William Koltun, Diane Thiboutot, Minoo Niknian, Carole Sampson-Landers, Paul Korner, and Joachim Marr. “A combined oral contraceptive containing 3-mg drospirenone/20-microg ethinyl estradiol in the treatment of acne vulgaris: a randomized, double-blind, placebo-controlled study evaluating lesion counts and participant self-assessment.” Cutis 82, no. 2 (2008): 143-150.
144)Tan, J. K. “Psychosocial impact of acne vulgaris: evaluating the evidence.” Skin Therapy Lett 9, no. 7 (2004): 1-3.
145)Layton, Alison M. “Optimal management of acne to prevent scarring and psychological sequelae.” American journal of clinical dermatology 2 (2001): 135-141.
146)Zaenglein, Andrea L. “Making the case for early treatment of acne.” Clinical pediatrics 49, no. 1 (2010): 54-59.
147)Zouboulis, C. C., and V. Bettoli. “Management of severe acne.” British Journal of Dermatology 172, no. S1 (2015): 27-36.
148)Zureigat, Munther, Karen Fildes, Athena Hammond, Judy Mullan, Andrew Bonney, and Jo-Ann See. “General practitioners’ attitudes towards acne management:’Psychological morbidity and the need for collaboration’.” Australian journal of general practice 48, no. 1/2 (2019): 48-52.
149)Parish, L. C. “The enigma of acne therapy: the acne abscess.” Am J Med Sci 254 (1967): 769-776.
Q&A(質疑応答)
- Q頭ニキビができる原因は何ですか?
- Qストレスは頭ニキビに影響しますか?
- Q頭ニキビは年齢に関係ありますか?
- Qニキビ体質は遺伝しますか?
- Q体調不良や免疫力の低下でニキビは出来ますか?
- Q頭ニキビが出来やすい場所はどこですか?
- Q頭ニキビが出来たら、同時に顔や背中にもニキビは出来ますか?
- Q頭ニキビの特別な注意点はありますか?
- Q白ニキビと赤ニキビの違いは何ですか?
- Q頭ニキビを放っておくと、どのようなリスクがあるのでしょうか?
- Q頭ニキビはいつ受診するべきですか?
- Q頭ニキビができた場合、血液検査は必要ですか?
- Q頭ニキビは肝臓や腎臓に影響ありますか?
- Q頭ニキビができることで脱毛症になることがあるのでしょうか?
- Q頭ニキビは脳と関係ありますか?
- Q頭ニキビのほかに頭皮のトラブルはありますか?
- Q頭ニキビの治療には、どんな皮膚科医に相談すればよいですか?
- Q頭ニキビを悪化させないための心がけはなんですか?
- Q頭ニキビに光やレーザー治療はできますか?
- Q頭ニキビにステロイドは使えますか?
- Q頭ニキビができたときは抗生物質を使うべきですか?
- Q頭ニキビに漢方薬は効果ありますか?
- Q頭ニキビは、放っておいても治るものなのでしょうか?
- Q頭ニキビにいいシャンプーはありますか?
- Q髪の毛はいっぱい洗った方がいいですか?
- Q頭皮マッサージは頭ニキビにいいですか?
- Qヘアオイルやオイル入りシャンプーを使っても頭ニキビはできますか?
- Qニキビが痛い・かゆい場合はどうすればいいですか?
- Qニキビが長引く場合はどうすればいいですか?
- Qニキビは自分で治せますか?
- Qニキビは自分で潰してしまってもよいですか?
- Q頭ニキビは再発しますか?