
ビクトーザは、日本では2型糖尿病の治療薬として承認されている注射薬で、体重の管理を目的に承認された薬ではありません。
血糖を整える治療を続けるなかで体重が動く場面はありますが、その動きは治療に伴って現れる副次的な変化であり、減り幅にも大きな個人差があります。
糖尿病の薬には体重を増やす方向に働くものもあるため、ビクトーザの体重の動きは、その並びのどこに置かれるのかを見ると位置関係がつかめます。
ダイエット目的で使う場合は承認された効能から外れた自由診療になり、費用の負担も安全性の考え方も、保険診療とは別に整理しておく必要があります。
ビクトーザの体重の変化は2型糖尿病の治療に伴って現れます
体重が動くとしても、それは血糖を整える治療の途中で現れる二次的な変化です。日本で承認されている効能は2型糖尿病に限られており、体重を減らす目的で組み立てられた薬ではありません。
日本で承認されているのは2型糖尿病の効能
ビクトーザ(リラグルチド)は、日本では2型糖尿病の治療薬として承認されており、1日1回の皮下注射を0.9mgから始めて、必要に応じて1.8mgまで上げる使い方が認められています。
添付文書に書かれた効能・効果は2型糖尿病であって、肥満症や体重の管理という記載はありません。同じ有効成分をより高い用量で使うサクセンダ(リラグルチド3.0mg)は日本では承認されておらず、入手の経路も扱いも分かれます。
保険診療のなかでビクトーザが処方される場面は、血糖の管理を目的とする場合に限られます。体重の変化は、その治療に付いてくる結果として観察される位置にあります。
治療の主役はHbA1cで体重は並走する数値
2型糖尿病の治療でまず置かれる目標は、過去1〜2か月の血糖の平均を映すHbA1cを、その人に見合う範囲へ近づける点にあります。年齢や併存する病気によって目標値は上下します。
臨床試験でも主要評価項目に置かれるのはHbA1cの変化で、体重は副次的な項目として測られる立場です。日本人を対象にした26週間の試験でも、比較の中心はHbA1cの下がり幅でした。
体重を見ないという意味ではありません。血糖と体重は互いに影響し合うため、診察では両方を並べて眺めますが、優先順位としては血糖が前に立ちます。
ダイエット目的で使うなら自由診療になります
承認された効能から外れた目的でビクトーザを使う場合、その使い方は適応外使用にあたり、公的医療保険は使えません。診察料も薬剤費も注射針の代金も、全額が自己負担になります。
金額の設定は医療機関ごとに違うため、開始前に1か月あたりの総額と継続したときの負担を確かめておくと、途中で続けられなくなる事態を避けやすくなります。
費用と並べて確かめたいのが、起こりうる不都合な反応です。吐き気や嘔吐、下痢、便秘、食欲不振は使い始めや増量の直後に出やすく、まれに急性膵炎の報告もあります。インスリンやスルホニル尿素薬と併用すれば低血糖の危険も上がります。
| 使う目的 | 制度のうえでの扱い | 費用の負担 |
|---|---|---|
| 2型糖尿病の血糖の管理 | 承認された効能の範囲 | 公的医療保険の対象 |
| 体重の管理・ダイエット | 承認された効能の外 | 全額が自己負担 |
| サクセンダ3.0mgの使用 | 国内では未承認 | 全額が自己負担 |
この区分けを最初に押さえておくと、同じ成分をめぐる話でも、どの枠組みから出た情報なのかを取り違えずに読めます。
痩せる薬という紹介が誤解を生みやすい理由
広告や口コミでビクトーザが痩せる薬として紹介される場面がありますが、その説明は承認された効能を飛び越えています。糖尿病の治療薬という土台を外して読むと、期待の置き方がずれてしまいます。
減り幅は人によって差が大きく、ほとんど動かないまま経過する人もいます。血糖の改善が先に現れ、体重は遅れて動くか、動かないという場面も珍しくありません。
何を目標にした治療なのかを最初に共有しておくと、途中の判断がぶれにくくなります。体重が動かない時期に、続ける意味を見失わずに済むからです。
ビクトーザで体重が動く道すじと血糖の改善が重なる場所
体重が動く道すじは、食欲の信号が変わる働きと、胃から先へ内容物が送られる速さがゆるむ働きの2つに大きく分かれます。血糖の改善とは別の現象ではなく、同じ受け皿を経由してつながっています。
食欲の信号が変わって食事量が下がります
リラグルチドは、食後に腸から出るGLP-1というホルモンによく似た形をしており、食欲を調整する脳の領域にも作用が届きます。満腹感が続きやすくなり、意識して我慢しなくても食事量が下がる人がいます。
ただし、この変化の出方には幅があります。食事量がはっきり減る人もいれば、体感としてほとんど変わらない人もおり、その差がそのまま体重の動き方の差として現れます。
胃から先へ送られる速さがゆるみます
胃の内容物が十二指腸へ送られる速さがゆるむため、食後の血糖の立ち上がりが穏やかになり、同時に満腹感も長く続きます。血糖に働く面と食事量に働く面は、この一点で重なります。
この働きは、吐き気や胃のもたれといった消化器の反応と表裏の関係にあり、使い始めや増量の直後に出やすくなります。多くは体が慣れるにつれて落ち着きますが、食事も水分も取れないほど強いときは早めに連絡する場面です。
体重が動けばHbA1cも動きます
体重と血糖は一方通行の関係ではなく、互いに引っ張り合っています。英国の一般診療から参加者を集めた2つの減量試験のデータを合わせた解析が、その結びつきを数字で示しました。
この解析では、BMIが1kg/m2動くごとに、2型糖尿病のある人でHbA1cが1.5mmol/mol(95%信頼区間 1.1〜1.9)動くと報告されています。
同じ解析で、血糖が正常な人では0.3mmol/mol(95%信頼区間 0.2〜0.4)、糖尿病に至らない高血糖の人では0.6mmol/mol(95%信頼区間 0.4〜0.8)にとどまり、血糖の状態が悪いほど体重の変化が血糖へ響きやすい結果でした。
この解析の対象は、過体重または肥満のある成人1,267人と577人で、薬ではなく生活の見直しを扱った試験です。ビクトーザの成績そのものではありませんが、体重が動く意味を測る物差しとして役に立ちます。
血糖が整うと体重が増える薬もあります
血糖が下がれば体重も減る、という単純な関係ではありません。尿へ逃げていた糖が体内にとどまるようになると、同じ食事を続けていても体重は増える方向へ動きます。
インスリンやスルホニル尿素薬で治療を始めた後に体重が増えるのは、この経路が関わっているためです。ビクトーザは逆の方向へ働く場面が多く、そこが糖尿病の薬のなかでの特徴になっています。
他の糖尿病薬と並べるとビクトーザの体重の動きはどこにあるのか
糖尿病の薬は、体重を増やす側と減らす側に分かれます。基礎インスリンとチアゾリジン薬が増やす側の代表として報告される一方、GLP-1受容体作動薬は減らす側に並びます。
| 薬の種類 | 体重の動く向き | 報告された平均差 |
|---|---|---|
| チアゾリジン薬 | 増える側 | 2.81kg |
| 基礎インスリン | 増える側 | 2.15kg |
| GLP-1受容体作動薬 | 減る側 | 薬ごとに幅がある |
数字はいずれも標準的な治療と比べた平均差で、816件の試験・471,038人をまとめたネットワークメタ解析から引いています。
基礎インスリンとチアゾリジン薬は増える側にあります
この解析では13の薬効群が比べられ、体重が増える側の代表として基礎インスリンで平均差2.15kg、チアゾリジン薬で2.81kgが挙げられました。いずれも中程度の確実性という評価です。
どちらも血糖を下げる働きははっきりしている薬なので、体重が増えるという一点だけで避ける対象にはなりません。増えた分をどう扱うかを、血糖の状態と併せて考える材料になります。
GLP-1受容体作動薬は減る側に置かれます
同じ枠組みを2025年まで更新した報告では、869件の試験・493,168人のデータから13の薬効群・63剤が比べられました。
体重を最も下げたのはチルゼパチドで平均差-8.63kg(95%信頼区間 -9.34〜-7.93)、次いでオルフォルグリプロンで-7.87kg(95%信頼区間 -10.24〜-5.50)でした。
それに続いて8種類のGLP-1受容体作動薬が挙げられており、この薬効群は全体として体重を下げる側に並びます。リラグルチドを成分とするビクトーザも、増やす側ではなく減らす側の並びに属します。
ただし、この解析が扱っているのは薬効群としての傾向にとどまります。個々の人がどれだけ動くかは、開始時の状態や併用薬といった条件によって大きく変わってきます。
同じGLP-1受容体作動薬なら減り方も同じ?
同じではありません。76件の試験・39,246人を集めた別のネットワークメタ解析では、15種類のGLP-1受容体作動薬がすべてHbA1cと空腹時血糖を下げた一方、体重の下がり幅には薬ごとの差がありました。
プラセボと比べて減り幅が最も大きかったのはカグリセマ(セマグルチドとカグリリンチドの配合)で-14.03kg(95%信頼区間 -17.05〜-11.00)、次いでチルゼパチドで-8.47kg(95%信頼区間 -9.68〜-7.26)でした。
もっとも、試験で並べた順位を、リラグルチドを含めてそのまま日常の診療へ持ち込めるわけではありません。同じ薬効群という括りだけでは減り幅を言い当てられない、と考えたほうが実際に近いでしょう。
薬を選ぶ物差しは体重だけではありません
米国内科学会が2024年に示した指針では、メトホルミンと生活の見直しでも血糖が足りないとき、SGLT2阻害薬かGLP-1受容体作動薬を加える推奨が強い推奨・高い確実性として置かれています。
理由として挙げられているのは体重ではなく、総死亡や主要な心血管事象、脳卒中、腎臓の病気の進行といった結果です。体重の動きは、そうした指標と並べて眺める1つの要素にすぎません。
一方で、スルホニル尿素薬やインスリン、DPP-4阻害薬は重い低血糖を増やす可能性が指摘されており、比べる軸は安全性の面にも広がります。体重の増減だけを見て薬を選ぶ発想には無理があります。
ビクトーザの体重の減り方に個人差が出るのはなぜ?
同じ用量を同じ期間使っても、減り幅が数kg違う場面は珍しくありません。差を生むのは、出発点の体重と血糖、併用している薬、そして続けられた期間です。
出発点の体重と血糖で幅が変わります
実際の診療記録をたどった研究では、リラグルチドを使った348人でHbA1cが0.9%(P<.0001)、体重が2.3kg(P<.0001)下がったと報告されています。
このうち、開始時のHbA1cが9%を超えていた人は9%未満の人より0.7%大きく下がり(P<.0001)、体重が100kgを超えていた人は100kg未満の人より0.9kg大きく減りました(P=.0096)。
出発点が高いほど動き幅も大きく出る傾向が読み取れます。すでに体重が標準に近い人では、同じ薬を同じように使っても数字はあまり動きません。
併用している薬が結果を左右します
同じ研究では、参加した人の77.3%がインスリンを併用していました。体重を増やす方向に働く薬を併せて使えば、差し引きで下がり幅は小さくなります。
反対に、体重へ中立か減らす方向の薬と組み合わせた場合は、下がり幅が大きく出る場面もあります。手元の数字を他人と比べても、条件が違えば同じ意味を持ちません。
- 開始時の体重とHbA1c
- 一緒に使っている糖尿病の薬
- 到達した用量と続いた期間
- 食事の内容と身体活動の変化
- 消化器の反応が出た程度
どれも診察の場で確かめられる材料で、思うように動かないときに見直す手がかりになります。
続けられた期間が結果を分けます
米国の医療記録を用いた研究では、BMIが30以上の3,389人を追い、1年後の体重変化を調べています。リラグルチドを使った群は平均-2.2%(標準偏差6.4%)、セマグルチドを使った群は平均-5.1%(標準偏差7.8%)でした。
同じ研究で、1年のあいだ薬が途切れずに続いた人は平均-5.5%(標準偏差7.5%)だったのに対し、供給日数が90日に満たなかった人は-1.8%(標準偏差6.7%)にとどまりました。
1年後に10%以上減っていた割合で比べると、途切れずに続いた人の調整オッズ比は3.36(95%信頼区間 2.52〜4.54)です。続けられるかどうかが、薬の種類と同じくらい結果を左右していました。
実際の診療の記録で見た1年後
台湾の複数施設の医療記録をもとにした研究では、リラグルチドを使った1,513人とデュラグルチドを使った1,512人を1年間追跡しています。
12か月の時点で、体重はリラグルチド群が-1.64kg、デュラグルチド群が-1.14kgと、いずれも開始時から有意に下がりました。両群の差は統計的に意味のある差ではありません。
HbA1cはリラグルチド群で-0.83%、デュラグルチド群で-1.06%動き、群間差は-0.23%(95%信頼区間 -0.38〜-0.08、p<0.01)でした。日常の診療で見える体重の動きは、試験で報告される数字より小さく出やすいとわかります。
ビクトーザの用量と体重の関係をどう読むか
増量すればそのぶん体重が減る、という読み方は当てはまりません。日本では0.9mgから1.8mgまで上げる設計で、増量によって主に動くのはHbA1cのほうです。
0.9mgから1.8mgへ段階的に上げます
日本人の2型糖尿病の成人を対象にした26週間の無作為化試験では、まず全員が12週間リラグルチド0.9mgを使い、その後もHbA1cが7.0%以上だった466人を、0.9mgのまま続ける群と1.8mgへ増やす群へ1対1で割り付けました。
国内47施設で行われ、参加時のHbA1cが7.5〜10.0%の範囲にある人が対象で、インスリンを使っている人は除かれています。増量が検討されるのは低い用量で血糖が届かなかった場合という前提が、試験の組み立てにも表れています。
増量で主に動くのはHbA1cです
26週の時点で、1.8mg群は0.9mg群よりHbA1cが0.40%大きく下がりました(95%信頼区間 -0.55〜-0.24、P<0.0001)。
HbA1cが7.0%未満に届いた人の推定オッズ比は3.87(95%信頼区間 2.12〜7.08、P<0.0001)、6.5%以下では3.78(95%信頼区間 1.36〜10.54、P=0.0109)で、どちらの用量も忍容性は良好と報告されています。
この試験が主要評価項目に置いたのはHbA1cであり、体重は比較の中心ではありません。増量の狙いが血糖にある点は、数字の読み方としても押さえておく材料になります。
サクセンダ3.0mgの数字と混ぜません
同じリラグルチドでも、サクセンダは1日3.0mgまで上げる設計で、肥満症を対象に組み立てられた薬です。日本では承認されておらず、当院を含め自由診療で扱われます。
対象になる人も、用量の上限も、試験で確かめられた結果も別々なので、サクセンダの体重減少の数字をビクトーザへ当てはめられません。逆に、ビクトーザの血糖の成績をサクセンダの根拠として持ち出す読み方も成り立ちません。
| 用量と製品 | 日本での承認 | 主に確かめられた結果 |
|---|---|---|
| リラグルチド0.9mg(ビクトーザ) | 2型糖尿病で承認 | HbA1cの低下 |
| リラグルチド1.8mg(ビクトーザ) | 2型糖尿病で承認 | HbA1cのさらなる低下 |
| リラグルチド3.0mg(サクセンダ) | 国内では未承認 | 体重の減少 |
3段に分けて眺めると、どの数字がどの枠組みから出てきたのかを取り違えずに済みます。
ビクトーザを続けるあいだ体重をどう見ていくか
体重計の数字が動かないと不安になりますが、短い期間の増減では判断できません。測り方をそろえて4週間ほどの流れで眺め、HbA1cや血圧と並べて読みます。
測り方をそろえて4週の流れで見ます
体重は1日のうちでも1kg近く動きます。朝起きて排尿を済ませた後など、条件をそろえて測らないと、薬の働きなのか測定の揺れなのか区別がつきません。
1〜2週間の横ばいで結論を出すと、判断が早すぎる場面が多くなります。4週間ぶんを並べて傾きを引き直すと、実際に向かっている方向が見えてきます。
体重以外の数値も一緒に並べます
治療の目的は血糖を整える点にあるので、体重が動かなくてもHbA1cが目標へ近づいていれば、治療は前へ進んでいます。血圧や脂質、腹囲も同じ紙の上に並べると、変化の全体像がつかめます。
| 見る数値 | 見直す間隔 | 読み取れるもの |
|---|---|---|
| HbA1c | 1〜3か月 | 過去1〜2か月の血糖の平均 |
| 体重・腹囲 | 2〜4週 | 食事と活動量の反映 |
| 血圧・脂質 | 数か月 | 血管への負担の変化 |
どの数値も単独では判断の材料になりにくく、並べたときに初めて意味が読み取れます。診察でまとめて見せられる形にしておくと、話が早く進みます。
- 同じ条件で測った体重の推移
- 食事の内容と食べた時間帯のメモ
- 吐き気や便通の変化が出た時期
- 併用している薬とサプリメント
- 気になっている症状と質問したい点
あらかじめ手元にそろえておけば、限られた診察時間でも中身の濃い相談ができます。
中止すると体重も血糖も戻ります
18件の無作為化試験・3,771人をまとめた解析で、GLP-1受容体作動薬をやめた後の変化が調べられています。
2型糖尿病のある人では、中止後に体重が2.03kg(95%信頼区間 1.63〜2.42)増え、HbA1cは0.65%(95%信頼区間 0.22〜1.08)上がりました。
肥満のある人では体重の戻りが5.63kg(95%信頼区間 3.52〜7.73)、HbA1cの上昇が0.25%(95%信頼区間 0.18〜0.32)で、対象によって戻り方の大きさが分かれました。
自己判断で中断すると、体重だけでなく血糖の管理まで元へ戻ってしまいます。やめる時期や次の手立ては、経過を見ている医師と相談しながら決める場面です。
この薬を前提に体重の計画を立てません
製造販売元の発表により、ビクトーザ皮下注18mgは2026年後半に販売終了となります。長く使い続ける前提で体重の見通しを組み立てると、その前提のほうが先に変わってしまいます。
発表の時点では通常どおりの出荷が続いており、製造販売元は2026年以降に順次切り替えていくよう呼びかけています。手元の治療がある日いきなり途切れる、という知らせではありません。
体重の面から見ると、販売が終わるという知らせは、開始を急ぐ理由にはなりません。この薬の効能はあくまで2型糖尿病であって、体重を減らす目的で使えば承認された範囲の外に出ます。
今の治療をどう続けるのか、別の手立てへ移るのかは、処方を受けている医療機関で相談して決める場面です。体重の計画をこの薬1本に預けず、食事と身体活動の土台を並行して整えておくと、切り替えの時期が来ても揺らぎません。
よくある質問
ビクトーザを使うと必ず体重は減るのですか?
必ず減るとは言えません。ビクトーザは2型糖尿病の血糖を整えるために承認された薬で、体重の変化は治療に伴って現れる副次的な動きにあたります。
実際の診療記録を追った研究でも、1年後の平均変化は-2.2%(標準偏差6.4%)で、ほとんど動かない人も含まれていました。開始時の体重や血糖、併用している薬によって幅が出ます。
ビクトーザとサクセンダは体重への働きが同じですか?
有効成分はどちらもリラグルチドですが、用量の上限と対象になる状態が違います。ビクトーザは日本で2型糖尿病の効能で承認され1.8mgまで、サクセンダは3.0mgまで上げる設計で国内では承認されていません。
確かめられた結果も別々に積み上がっているため、サクセンダで報告された体重の数字をビクトーザに当てはめられません。どちらを使うかは診察のなかで決まります。
ビクトーザで体重が減らないときはどうすればよいですか?
まず測り方をそろえ、4週間ぶんの推移で傾きを確かめます。1〜2週間の横ばいだけでは、薬の働きなのか日々の揺れなのか区別がつきません。
そのうえで、HbA1cが目標へ近づいているかを併せて見ます。血糖が整っていれば治療としては前へ進んでおり、用量や薬の組み合わせを変えるかどうかは主治医が経過を見て判断します。
ビクトーザの体重の動きは他の糖尿病の薬と比べてどうなりますか?
糖尿病の薬は体重を増やす側と減らす側に分かれ、GLP-1受容体作動薬は減らす側に並びます。816件の試験をまとめた解析では、標準的な治療と比べて基礎インスリンが平均2.15kg、チアゾリジン薬が2.81kg増える側として報告されました。
ただし薬を選ぶ物差しは体重だけではありません。心臓や腎臓に関わる結果、低血糖の起こりやすさも含めて、複数の軸で判断します。
ビクトーザをやめると体重は戻ってしまうのですか?
18件の無作為化試験・3,771人をまとめた解析では、2型糖尿病のある人が中止した後に体重が2.03kg(95%信頼区間 1.63〜2.42)増え、HbA1cも0.65%(95%信頼区間 0.22〜1.08)上がったと報告されています。
戻るのは体重だけではなく血糖の管理も同じです。中止や中断を考えるときは、自己判断で止めずに主治医へ相談し、次の手立てを決めてから動きます。
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